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古田 淳 院長の独自取材記事

ふるた歯科クリニック

(名古屋市守山区/大森・金城学院前駅)

最終更新日:2022/10/05

古田淳院長 ふるた歯科クリニック main

患者目線で対応できる”地域の歯科医院”をめざす。これが「ふるた歯科クリニック」の心意気だ。同院は大森・金城学園前駅から徒歩10分ほどの住宅地にある。「当院は普通なんですよね。だからこそできる心遣いがあると思う」。そう語るのは院長の古田淳先生。肩ひじを張らず親しみやすさがある先生で、取材にも気軽に応じてくれた。町に根づいた歯科医院だけあり、訪れる患者の層は子どもから高齢者まで幅広い。院内は先生の考えを表すかのように、アットホームな雰囲気に彩られている。同院が目標に掲げる「抜かない治療」を通して、患者や治療への思いを語ってもらった。

(取材日2016年5月17日)

穏やかな性格ながらも、ガッツある心を学んだ学生時代

先生の父親から受け継いだ歯科医院ですね。子どもの頃から歯科医師になろうと思っていましたか?

古田淳院長 ふるた歯科クリニック1

昔から車が好きなので、子どもの頃は車関係の仕事に就きたいという夢がありました。歯科医師を意識し始めたのは中学校の頃から。「歯医者になりたい!」と思ったわけではなく、自然とそういう考えになったというのが正直なところです。強制されたわけではないのに、不思議ですよね。父親が歯科医師で開業していたから、自分もやらなくてはという思いが、どこかにあったのかもしれません。子どもの頃から手先が器用でしたので、すんなり歯科医師の道に入りました。適正があるかどうかは自分ではわかりません。ただ、今でもこうして毎日続けられていますから、向いているのかな。

どういった少年時代を過ごしていましたか?

野球をしたりサッカーをしたりするなど、外でよく遊ぶ子どもでした。今と違ってテレビゲームもない時代ですから、活発に体を動かしていましたよ。好きなことに関してはすごくしっかり調べたり勉強したりするんだけど、かしこまったお勉強というのは、あまり好きではありませんでした。自分の思っていることを実現するのが好きな性格でしたね。だから患者さんのお口の中について考えて、より良い口腔内を整備していく今の仕事は、自分に合っているかもしれませんね。

大学時代に熱中したことを教えてください。

古田淳院長 ふるた歯科クリニック2

進学先には愛知学院大学歯学部を選びました。熱中したことは部活動かな。ヨット部に入部したんです。体を動かすのは好きだったけど、大学まで部活動をしておらず、大学で何かをやろうと思った時には、陸上競技や球技などは経験者と初心者ではすでに差がついているだろうなと思いました。そこで経験者の少なそうなヨット部なら、少なくとも同級生は同じ位置からのスタートになるかなと考えて選んだんです。ポジションは針路戦略を立てたり、帆の1枚を操作したりする役割りです。学生大会で優勝という成績を残せました。

患者のために精一杯、それこそが治療の根幹

技術や心構えなどはどのようにして学んでいきましたか?

古田淳院長 ふるた歯科クリニック3

大学卒業後、2つのクリニックに勤めました。最初に勤めたのは小さなクリニックで、まさしく町の歯医者さんという印象でした。歯科医師の知識や技術、心構えの土台を築いた場所と言うのは、そのクリニックでしょうね。3年の勤務の後、次は刈谷の大きなクリニックに就職しました。診療の規模の大きさや手広さ、スピードが求められる診療もしたいという考えから大きなクリニックを選んだんです。そして刈谷のクリニック勤務中に、父親から引退するという連絡を受けたのを機に、私が院を受け継ぎました。

抜かない治療を目標に掲げていますね、どういった治療方法なのか教えてください。

大きくうたっているものの、要は患者さんと相談して、抜きたくないと言ったらそのための治療を精いっぱいやるというだけのことですよ。マニュアル的に抜歯適用のラインというのが決まっています。その状態の患者さんに歯の状態をしっかり伝えて、抜くかどうかを相談します。例え、抜歯適用のラインを超えていたとしても、患者さんが残したいと言えば、さまざまな手を尽くして抜かずに治療します。もちろん、抜いたほうが良い場合もありますよ。ただ、自分の歯がなくなる喪失感というのは、考えている以上に大きく、つらいものです。ご年配の方なら尚更だし、若者も先々のことを考えれば、自前の歯は多く残すほうが良いでしょう。教科書どおりではなく、患者さんの気持ちや要望を聞いて配慮するというのが、抜かない治療の意義なのかなと思います。

お年寄りからお子さんまで幅広い方が通われているそうですね

古田淳院長 ふるた歯科クリニック4

父の代から来られている方も、私の代から通われている方もいらっしゃいます。ご高齢の方は、入れ歯の調整などで来られる方も多いです。ただ中には本当は入れ歯が微妙にしっくりきていないのに、微調整のために来院するのを遠慮されている方もいらっしゃいます。「これぐらいだったら我慢すればいいや」と思うのではなく、気軽に調整にいらしてほしいですね。入れ歯というのは、調整を重ねることでご自身のお口になじんでくるものなので。また、お子さんも来院されますが、子どもさんは一生懸命連れてこられるのに、ご自身のことは放置されている親御さんもいらっしゃいます。ぜひそういう方にも検診を受けていただけたらと思います。長い目で見たら、歯にかけるコストは、悪くなる前の予防のために費やしたほうが安くなりますから。

教訓になっている出来事を教えてください。

他の人から話を聞いて教訓にしていることがあります。鼻詰まりで来院された患者さんが、歯が原因で鼻が詰まるようになったのかなと思い歯医者に来たそうです。担当した歯科医師は上顎洞炎(じょうがくどうえん)か副鼻腔炎(ふくびくうえん)を疑いました。どちらも、虫歯や歯周病から患う可能性のある病気ですからね。ですが、どれだけ検診して薬を出しても治らない。おかしいと思って口腔外科を紹介したところ、上顎洞がんだったそうです。たとえ症状が似ていても不正確に判断しない、怪しい場合はすぐに専門家に任せる迅速さが重要ということを学んだ話です。

自然体から生まれる気配りを大切にしたい

患者さんに向き合う際、気をつけていることはありますか?

古田淳院長 ふるた歯科クリニック5

患者さんの立場になることです。ありきたりかもしれません。でも、これが基本にして最終的な考えなのかなと思います。それから、しっかり説明することですね。患者さんのおっしゃることや考えに耳を傾けて理解する。それが医学的に正しくない場合、否定するのではなく説明を経て患者さんが納得できる着地点を探す。歩み寄り、気持ちを尊重することが大切だと思います。設備としては、車いすでもそのまま診療室に入っていただけるように、広々としたバリアフリー設計にした点ですね。土地柄、ご年配の方がよく来られますので、誰でも気持ちよく診療を受けていただけるように、院内の雰囲気の良さには気を配っています。

歯を残せるようにするための予防についてお伺いします。

子どもについては、親の仕上げ磨きが大切だと思います。親の目が離れるのが小学校の4年生ぐらいでしょうし、それまでにしっかり歯を磨くのを習慣づけるべきです。子どもから大人、ご年配の方まで一貫して言えるのは検診に来ていただくことの大切さを知ってほしいですね。最低でも年に2回は検診を受けてほしいと思います。また、歯磨きは1日2回以上すること。フッ素塗布や、子どもならシーラント処理も意義があると思います。歯間ブラシやデンタルフロスについては、正しい使い方を歯科医院で学んで使うのが良いでしょう。また、歯ブラシにも注意してください。私は歯ブラシの毛の硬さについて「やわらかい」か「普通」をお勧めしています。「硬い」は歯茎を傷つけたり、磨いた気になって丁寧さが損なわれる可能性があるため、推奨していません。そして、必ず1ヵ月に1回は歯ブラシを交換しましょう。

今後の展望についてお聞かせください。

古田淳院長 ふるた歯科クリニック6

このまま、自然体で続けたいと思います。うちのクリニックは、設備も技術も特殊なことはないかもしれません。でも、気負いがないからこそ、患者さんへの対応が自然体でできるのかなと思っています。怖い歯科医師だったり、緊張していたりすると、それは患者さんにも伝わりますからね。父の代から来院されている患者さんも多く、そういった方が満足してくれているか不安な時もあります。でも、患者さんのことを大切に考える、ということをこれからも大事にしてやっていけば、自分のスタイルを崩さずとも、ゆっくり町に根づいて続けていけるんじゃないかと思っています。アットホームな雰囲気を維持して、患者さんが構えずとも来院できるようなクリニックにしたいと思っています。

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