前多 雅仁 院長、前多 恵奈 先生の独自取材記事
前多歯科口腔外科・こども歯科
(春日井市/春日井駅)
最終更新日:2024/12/17

春日井市で歯科診療を続けて約45年。「前多歯科口腔外科・こども歯科」は前身の前多歯科医院から院名を変え、2022年3月にリニューアルした。前身のクリニックで院長を務めていた前多實先生は、現在副院長として診療にあたり、息子である前多雅仁先生が同院の院長を務める。また、院長の妻である前多恵奈先生も一緒になって、3人で診療にあたっている。リニューアルの際に、子どもや子育て世代をはじめ、幅広い年代の患者が安心して通えるよう、内装や設備を一新。先代院長の頃から通う患者からは「以前のクリニックを思い出せないくらい変わった」と驚きの声が上がったという。患者との会話を楽しみながら日々診療しているという雅仁院長と恵奈先生に、さまざまな話を聞いた。
(取材日2022年11月22日)
「できた」の積み重ねで歯科治療に慣れていけるように
お父さまのクリニックを引き継いでリニューアルされたそうですね。内装や設備を一新したとお聞きしました。

【雅仁院長】2022年3月に引き継ぎました。父が開業したのは私が生まれた1976年頃で、当時はここから数100メートル離れた場所にある実家の1階で診療していました。私が小学3年生くらいの時に現在のビルが完成して、ここに移転したんです。リニューアル時に内装などはすべて一新しました。内装はシンプルさを重視しましたね。
【恵奈先生】院内は全体的に白を基調としました。待合室には木材を使って温かみを出し、診察室はほぼ白一色。雰囲気に差をつけています。また、以前は入り口の自動ドアから院内に冷たい風が入ってきていましたので、リニューアル時に風を防ぐ壁を作りました。その分キッズスペースがコンパクトになりましたが、子どもたちはよく利用してくれていますね。
患者さんの主訴やお悩みで多いものは何でしょうか?
【雅仁院長】虫歯の治療や歯石除去、歯のクリーニングで受診される方が多いですね。先代院長の頃から通われている方やそのお子さん、お孫さんの他、最近こちらに引っ越してきた子育て世代の方も増えてきました。春日井市は私の地元なのですが、だんだんと新しい家が建って人が増えてきている印象です。
【恵奈先生】クリニック名に「口腔外科」と入れ、歯科口腔外科を標榜しているからか、できものが気になるという若い方の受診が増えた印象です。インターネットで検索して当院を知り、オンライン予約を入れられる方が多いですね。
お子さんを診療する上で気をつけていることはありますか?
【恵奈先生】あまり無理強いをさせないようにしています。例えば、「3歳になったら1人で診察チェアに座ろうね」「次は口を開けてみようね」「次回は歯ブラシで磨かせてね」と、次の目標を決めるようにしています。また、治療で使用する器具や鏡などを見せて、実際に触ってもらうようにもします。1個ずつ「できた」を積み重ねて治療につなげていきたいです。
【雅仁院長】このような診療スタイルを取っていると来院回数が増えるかもしれませんが、少しずつクリニックでの治療に慣れていくことが大事です。最近では、子育て世代の歯の健康に対する意識が高まっているように感じます。親御さんがご家庭でしっかり仕上げ磨きをすることで、お子さんが大きな虫歯をつくらず済むようサポートしていきたいですね。
「インフォームドコンセント」も大切にされているそうですね。

【雅仁院長】治療内容とその治療によってどんなことが起こり得るのかを説明し、患者さんの同意を得てから治療に入るようにしています。説明不足はトラブルの原因となります。また、患者さんによって「痛いところだけを治してほしい」「悪いところを全部治療してほしい」「自費診療もしたい」など、要望はさまざまです。治療の選択肢をなるべく多く提示し、患者さんが選ばれたことを尊重するように心がけています。
【恵奈先生】患者さんとじっくりお話しする時間も考慮して、診察の予約を組んでいます。私は常勤ではないのですが、院長と副院長との3人体制なので、予約の患者さんはもちろんのこと、予約を入れていない急性症状の患者さんにも対応可能です。
大人が正しい歯磨きを学び、子どもの手本に
予防歯科にも力を入れているとお聞きしました。

【恵奈先生】今ある歯を長く残すためには、日頃の歯磨きが大切です。患者さんが自分でしっかり磨けるように、歯科衛生士が中心となって指導しています。歯磨き指導は大人にも必要です。特に子育て世代の親御さん。親御さんが正しく歯を磨けていないと、お子さんも同じような磨き方になってしまい虫歯につながってしまう恐れもあります。そのことをお伝えして、子育て世代の予防歯科へのモチベーションを高めていきたいと考えています。
普段の歯磨きとともに、定期的に受診することも大切ですね。
【恵奈先生】そうですね。3、4ヵ月に1回、患者さんによっては1、2ヵ月ごとに来ていただいています。予防歯科では、普段の歯の磨き方を実践してもらったり、普段使っている歯ブラシを持ってきていただいて、患者さんに合っているかどうか確認したりすることもあります。歯並びによっては「この歯ブラシでは十分に磨けない」ということもありますので、理由を説明した上で患者さんに合った道具をアドバイスするようにしています。予防歯科において大切なことは、患者さんが自分でしっかり歯を磨けるようになること。正しい歯の磨き方を知らない方が多いですよね。私も実は大学に入ってから知りました。
院長のご経歴をお聞かせください。
【雅仁院長】2006年に愛知学院大学大学院歯学研究科を修了後、市立伊勢総合病院の歯科口腔外科に勤務しました。当時は、抜歯や腫瘍、炎症、外傷の治療など、口腔外科の症例に関して幅広い症例、幅広い年齢層の患者さんを担当しました。現在も当院で歯根端切除やのう胞摘出などの小手術を行っていますが、当院では対応できない症例や検査に関しては、春日井市民病院などの専門医療機関をご紹介しています。
勤務医を経て歯科医師であるお父さまと一緒に診療されることになったのですね。

【雅仁院長】2021年6月から父と一緒に診療するようになりました。経験が必要なことや感覚的なことは、まだまだ父に及ばないなと感じています。一緒に働いているとお互いに気を使いますよ(笑)。ですが、困ったことや悩んだことがあったら相談できるのは良いことですね。治療について相談したり話し合ったりしながら診療しています。
3人の歯科医師とスタッフが連携し、歯の健康を見守る
恵奈先生のご経歴を教えてください。

【恵奈先生】院長と同じ愛知学院大学歯学部を卒業しました。学年も、口腔外科を専門としていることも院長と同じです。2001年に大学を卒業後、蒲郡市民病院に3年間勤務しました。入院している患者さんの歯を診るために病棟を回ったり、親知らずの抜歯などの口腔外科の診療、一般歯科の診療も担当しました。患者さんから手作りの手こね寿司や自家製の野菜を頂いたこともありましたが、「1人暮らしなのに、こんなに食べられない」というくらいの量でした(笑)。とても温かい環境の中で働いていましたね。
毎日お忙しいと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?
【雅仁院長】ダイエットのために近所を走っています。甘いものが大好きなんです。食べる量を減らしたくないので、頑張って走っています。
【恵奈先生】高校受験を控えた子どもの送り迎えで忙しいですね。時間があれば一人で美術館へ行ったり買い物したりしています。
最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【雅仁院長】患者さんに貢献したいと思いながら、日々診療しています。当院で対応できない症状の場合、まずはアドバイスをして専門医療機関をご紹介します。歯科診療の橋渡し役としても、多くの患者さんに携わりたいです。また、患者さんが安心して治療を受けられるように、衛生面にも気を使っています。リニューアルを機に、診察ユニットごとに口腔外バキュームを設置しました。先進の滅菌機も導入し、滅菌後の器具の個包装も徹底しています。当たり前のことかもしれませんが、今後も徹底して行っていきたいですね。
【恵奈先生】親子3代で通っていただけるようなクリニックにしていきたいです。患者さんと長くお付き合いできれば、私も楽しく仕事ができます。もちろん患者さんの主訴にはしっかり対応していきたいです。当たり前のことを当たり前に対応する。それが一番大切なことだと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/35万円~、ホワイトニング/1万1千円~