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尾関 愛 副院長の独自取材記事

寺田歯科

(大府市/共和駅)

最終更新日:2021/10/12

尾関愛副院長 寺田歯科 main

のどかな住宅地に建つ「寺田歯科」。この地で生まれ育った寺田諭院長が1977年に開業し、以来、地域の患者を大切に、悩みや困り事に親身に寄り添う診療を行ってきた。院長の長女で副院長の尾関愛先生は、父のそんな思いを大切に、同じように温かく患者に接している。「歯医者はほとんどの方にとって来たくないところ。優しく接するよう心がけています」と愛先生。「私は患者さんに甘いんです」と恥ずかしそうにほほ笑む気さくな先生だ。大学病院の口腔外科での経験を軸に、子どもから高齢者までさまざまな症例に幅広く対応する。経験豊富なスタッフに支えられた診療姿勢や同院の特徴、今後についての思いなどを語ってもらった。

(取材日2018年11月5日)

地域に根付き、花や緑で癒やされるクリニック

こちらのクリニックは40年以上の歴史があるそうですね。

尾関愛副院長 寺田歯科1

はい、院長である父が1977年に開院しました。ここは父が生まれ育った場所で、患者さんは昔からお住まいの方が多く、スタッフも長く勤めてくれていますので、普段からアットホームな雰囲気ですね。患者さんから手作りの小物や農作物を頂くこともあります。お子さんや、近くに大学がありますので学生さんも来られます。患者さんとお話しするのは結構楽しいですよ。院内には緑と花、そして絵画が多いのですが、すべて父の好みで(笑)、季節ごとに取り替えています。角の窓からは庭を見ることができ、春は満開の桜がとてもきれい。患者さんには喜ばれていますね。父は患者さんに少しでもくつろいでいただきたいと考えて、花や緑のある空間づくりをしたようです。

先生はなぜ歯科医師をめざされたのですか?

自宅が同じ敷地にあり、子どもの頃から父の姿を見ていましたので自然にこの道に進みました。長女でしたので、“後取り”のように大事に、厳しく育てられたと思います。祖母は学校の先生で、母は薬剤師でしたので、女性が手に職をつけることは当然だという環境でした。妹も歯科医師で専門は矯正治療です。普段は豊田市にある妹の夫の歯科医院で働いており、週2回当院に診療に来ています。私は大学病院に勤務していた頃から時々手伝いに来ていましたが、2006年、副院長に就任しました。

お父さまと一緒に働いて感じられることはありますか?

尾関愛副院長 寺田歯科2

40年以上、地域でこつこつと診療を続けてきたのは、すごいことだと思います。義歯が得意で、今も父でないとだめだとおっしゃる患者さんは多いですね。父は患者さんには割とびしっと言うほうなのですが、私はつい「いいよ、いいよ」となることもあり、甘いかなと反省しています。やはりプロとして専門の知識を持っていますので、多少厳しくても言うべきことは言う姿勢は大切ですね。ちなみに妹も、患者さんには私よりびしっとお話ししています(笑)。また、父が患者さんとはもちろん、スタッフとも良い関係を長年続けていることも素晴らしいと思っています。私の小さい頃を知っているスタッフもおり、皆、私にとっては“家族”のような存在。出産後も仕事に復帰してくれていますので、働きやすいと思ってもらえているならうれしいですね。笑顔で生き生きと働く姿は当院の自慢です。

口腔外科を専門に広く一般歯科、予防まで力を入れる

先生の得意とされる分野について教えてください。

尾関愛副院長 寺田歯科3

専門的に学んだのは口腔外科です。朝日大学卒業後、歯だけでなく全身を診られるようになったほうがよいという父の勧めもあって、藤田医科大学口腔外科で2年間研修し、その後2年間、研究員として勤めました。大学病院ですと、さまざまな疾患をお持ちの入院患者さんを対象に、病気のリスクも考えた総合的な診療をすることが必要になります。父も大阪歯科大学卒業後、京都大学口腔外科で同じように全身を視野に入れた歯科治療をしていましたので、私にも進言してくれたのでしょう。麻酔科でも研修し、舌がんや口腔がんの他、脳や内臓の手術にも携わりました。上司にも恵まれ、歯科医師として非常に貴重な経験ができたと思います。当院では私は、一般歯科に加え、埋伏歯の抜歯や抜髄、インプラント治療を担当しています。口周りの外傷や、お子さんの舌小帯、上唇小帯の切除手術も行います。

インプラント治療において大事にされているのはどんなことですか?

しっかりした診断をすることです。そのために歯科用CTを導入し、3次元で骨の厚みや神経の走行を確認しています。人工骨の増量は行いますが、骨があまりにも少ない方、神経が近くにある方など、インプラント治療が難しいと判断される場合には無理に行わず、病院に紹介しています。当院では高齢の方が多く、今年も何件もインプラント治療を行っていますが、これまで10年以上、幸いトラブルはありません。父も昔からインプラント治療をしており、当時の患者さんがメンテナンスに通ってこられて、新しいインプラントを入れることもありますね。

こちらでは予防やメンテナンスにも力を入れておられるそうですね。

尾関愛副院長 寺田歯科4

はい、程度にもよりますが、基本的に半年に1回はがきで来院を呼びかけています。きちんと来院される方は多いですね。予防は歯科衛生士が担当していて、自発的に資料をつくり、患者さんにわかりやすく説明しながら行っています。具体的には、歯の検査、歯周ポケットの深さを測る歯周組織の検査、歯石除去、染め出し、ブラッシング指導など。歯ブラシも、患者さんに合わせたものをお勧めしています。入れ歯の調整も大事ですね。当院には歯科技工士が常駐していますので、何かあればすぐに修理できますし、必要があれば患者さんと直接お話しすることもできます。当院にいらっしゃる方の中には「8020」運動を達成したということで市から表彰されたという方も多く、「今度は『9020』をめざして頑張ります」とおっしゃる方もいます(笑)。

「名医より良医」の心を引き継ぎ、患者に寄り添う

先生がいつも心がけておられることを教えてください。

尾関愛副院長 寺田歯科5

歯科医院は、できれば行きたくないと思われている方が多く、大抵緊張されています。そこで出会うのが怖い先生だと、もっと嫌になってしまいますね。それで私もスタッフも丁寧に優しく接するように心がけています。おかげさまで皆さん、院長のことは「大(おお)先生」、私のことは「愛先生」と呼んで来てくださるのでありがたいです。かつて他院で怖い思いをしたという方が紹介で来られて、当院できちんと治療を終えられ、今も何かあれば来てくださるので、よかったなあと思っています。お子さんに対しては、まず場に慣れることが大切だと考えていますので、痛みがひどい場合を除き、治療に入る前に器具を見せたりして何度か通っていただくようにしています。そうしてステップを踏んで治療に入っていくのです。きょうだいがいると、下のお子さんは割とスムーズに進むことが多いですね。

先生と同じように、子育て中のお母さんにメッセージをいただけますか?

今のお母さんはお子さんの歯に対して意識が高く、中には一生懸命になりすぎてしまう方もいますので、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ、とお話ししています。甘いおやつも一概に駄目というのではなく、時間を決めて、食べたら歯を磨くことを習慣にするといいですね。大府市の公立小学校では、給食後に歯磨きを行い、週1回フッ素洗口をしているのですよ。私は自分の子どもにそう厳しくしていないのですが、幸い、虫歯もありません。でも実は、私も妹も小学生の時は虫歯があったんです。父は校医もしていて恥ずかしく怒りもあっただろうと思いますが、治療をしてくれました。この時の痛い体験があるから「歯医者さんが怖い」という患者さんも気持ちもわかります。ですからぜひ、ひどくなる前に、何も問題ないうちから定期的に歯科医院で予防のケアをしていただきたいですね。

今後のことなどについてお聞かせください。

尾関愛副院長 寺田歯科6

父は開業以来、「名医より良医となれ」ということをモットーとしてきました。どんなに良い医療でも、医療者の自己満足になってしまってはいけません。本当に患者さんの悩みに応え、ご希望に沿った医療を提供できるよう、私も父の姿勢を踏襲していきたいと思います。昔ながらの親しみやすい雰囲気を大切にしつつ、先進の技術にも対応できるように勉強を続け、さらに機能面に加えて審美面も考えた治療をしていきたいですね。藤田医科大学病院が比較的近く、私がいたところで内情もわかっていますので、しっかり連携しているという点でも安心していただけると思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/28万円~、GBR(骨造成手術)/7万円~、メタルボンド/6万5000円~、オールセラミック/7万円~

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