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溪 裕司 院長の独自取材記事

中山歯科クリニック

(横浜市緑区/中山駅)

最終更新日:2020/04/01

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中山駅北口から徒歩2分の「中山歯科クリニック」。溪裕司院長は1984年に同院を開業し、駅前が未開発でまだ歯科医院が少なかった頃から地域住民のさまざまな口の悩みに応えてきた。モットーは「患者目線」。決して口数は多くないが、言葉の端々に他者への思いやりが透けて見えるかのようで、その心根の優しさが長く患者に親しまれている理由だろう。経験豊富なベテランだからこそ、振る舞いは自然体。今年に還暦を迎え「気楽にやっています」と話す一方で、「歯科医師として中山に骨を埋めたい」と語る口ぶりには地域のかかりつけ医としての責任感が宿る。診療への思いのほか、プラモデルに親しんだ子ども時代や自転車競技に熱中している現在と、多様な横顔も見せてもらった。
(取材日2016年3月1日)

「自分が患者さんだったら」から診療は始まる

長く通われている患者さんが多いとお聞きしました。

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ええ、開業当初から通ってくれる人もいて、患者さんはご年配の方が割合的に多いです。開業したのは私がまだ20代の頃で、患者さんと一緒に年を取ってきました。付き合いが長い分、患者さんの口の中はよくわかっていますし、仕事や家庭のことなど来院される上での背景も知っていますから、患者さんとしてはいろいろと説明しなくていい気安さはあるかもしれません。私としても、何かあったら気軽に相談できる地元のホームドクターでいたいと思っています。また、クチコミで当院を知り、セカンドオピニオンを目的に来院される方も多いですね。ご年配の方がメインなので主訴は義歯に関わるものが多く、私としても力を入れている分野です。

中山町で開業されたのは何か地縁があったのでしょうか。

生まれは川崎市ですが、大学入学と同時に近くの青葉台に引っ越したので、この辺りの土地勘はありました。母と2人で暮らしていたため、できるだけ家の近くで開業したいなと思っていたんです。開業場所を探しに車を走らせていたところ、クリニックが入るこのビルが建てられているのを見て決めました。今でこそ中山駅の周辺はマンションが並んで開けていますが、当時は空き地と田んぼ、あっても駐車場くらいなものでした。近くに恩田川が流れていて、アヒルが歩いて回るほどのどかな場所でしたから、開業前は患者さんが来るか不安でしたね。ただ、先々発展しそうだなとは思っていましたし、ありがたいことにリピートしてくれる方が多く、ほっとしました。

診療する上ではどういったことを大切にされていますか。

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一番は、患者さんの身になること。自分が患者さんであればどうしてほしいかを考えることから診療は始まります。治療する上で自分が良いと思っていたことでも、患者さんにはそうではないこともありますから、まずは患者さんの声に耳を傾けて要望をくみ取り、提案した治療法を患者さんがちゃんと理解し、納得されているかを確かめてから治療を始めます。医療者が治療法などをわかりやすく説明し、患者の同意を得るインフォームド・コンセントが大事だと最近になっていわれるようになりましたが、それは当たり前のことで、私は開業当初から意識して実践していました。例えば診療台の前に口腔内を写すテレビがあるでしょう。最近は多くの歯科医院で見られますが、当院では患者さんが自分の口を目で見てわかるようにと、開業時から設置しています。

1回の診療に力を尽くし、信頼を深めていきたい

患者さんから聞かれた声で、印象に残っているものはありますか。

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「先生が必要な治療だと思うんならすべて任せます」といった言葉でしょうか。なじみの患者さんから時々聞かれることで、治療が必要な時に私が説明しようとすると、すべてを聞き終えずにそう言われるんですね。それでも説明はきちんとするのですが、これは歯医者名利に尽きる言葉でとてもうれしいです。1回1回の診療に満足してもらって、診療を重ねるごとに信頼を深められないとこうは言ってもらえないでしょうから。自分を信頼してくれているんだなと実感できます。

力を入れている義歯の治療において意識していることはありますか。

適切な噛み合わせにすることはもちろん、義歯を入れた後の見映えも考慮してトータルで良いものを提供したいと思っています。例えば、上か下の歯を一続きに作った総義歯の場合、顎の形が変わっていくため大体2、3年ごとに作り替える必要があります。顎は年を取るごとに痩せていき、また義歯も徐々にすり減っていきますから、作り替える際に通院当初の頃の噛み合わせに合わせると、噛み合わせが低くなってしまいます。そうすると、機能が落ちるほか、鼻の下にしわができやすくなるんですね。そういったことまで気を使って調整してあげることで、患者さんの満足度も上がるのではないでしょうか。

歯科医師を志した理由について教えてください。

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小さな頃は歯科医師にとはまったく考えていなかったのですが、ある時母親から勧められたことでいいかなと思うようになっていきました。歯科医院は現在、コンビニエンスストアや美容院よりもたくさんあるといわれていますが、私が子どもの頃は少なかったんですね。一方で、虫歯や歯周病になる人は今よりも多かったですから、安定した仕事だと母は思ったんじゃないでしょうか。私も子どもの頃から手先を使うことが好きで、また得意でもありましたから、自分に合っているんじゃないかなとは思っていました。

地域の患者のために体の続く限り診療を

手先が器用とは、物を作るのが好きな子どもだったのでしょうか。

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そうですね。小学生の頃は飛行機や船などのプラモデルをよく作っていました。当時定期購読していた雑誌にゲルマニウムラジオを作るキットが入っていて、あれはわくわくしましたね。そういった経験から電気系統が得意になって、先ほどお話しした診療台前のテレビの設置も業者には頼まず、配線から何からすべて自分でやりました。そう考えると、何かに取り組むと集中してやり遂げるほうかもしれません。当院のホームページも私が作り、過去には神奈川県歯科医師会や横浜市緑区歯科医師会でもホームページ担当を務めていました。

では今、休日に親しまれている趣味はありますか。

自転車に乗って走っていることが多いです。私は以前、メタボぎみで、医者から糖尿病だと指摘されたことがあって。健康のために13年前から始めました。それまでは運動はしていなかったんですが、中学や高校の頃に自転車に乗って一人でいろんなところに行くのが好きだったなと思い出して。自転車は健康にいいですよ。当時から10kg以上体重が落ちましたし、血糖値も正常になりました。やっぱりのめり込むタイプなんでしょうね。今では国内の自転車レースに毎月出場していて、1日100km単位、月に計1000kmは走っています。三浦半島を1周して、途中で海の幸を堪能し、自宅に戻ってくると。自転車で汗を流した後の酒は、もう、格別。良い成績としては、5年ほど前にツール・ド・北海道50代の部門に出場し、3種目で1位1つ、2位が2つ。今は大会での優勝を目標に練習を重ねています。

先生は今年還暦を迎えられますね。これまでの振り返りと、今後の展望を教えてください。

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私はここ中山に骨を埋める気持ちで今後も診療を続けていこうと思っています。開業から現在までたくさんの人が足を運んでくれて、中には今も通い続けてくれている人がいることを思うと、体の続く限りは診療を続けたいです。今後も、ただ治療を目的に行く歯科医院ではなく、何でも相談したくなる、頼られる歯科医師でありたいと思っています。

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