後藤 真一 院長の独自取材記事
後藤歯科
(みよし市/豊田市駅)
最終更新日:2025/09/30

1976年に開業し、現在2代目の後藤真一先生が院長を務める「後藤歯科」。2008年に全面リニューアルし、通路やユニットはゆったりと広く、車いすやベビーカーでも通りやすい。大きな窓ガラスからは日の光が差し込み、明るい雰囲気に包まれている。同院では歯科・歯科口腔外科・小児歯科・矯正歯科を標榜し、審美歯科やインプラント治療など幅広く対応。歯科口腔外科を専門としながら日本歯科放射線学会歯科放射線専門医である後藤院長は、エックス線画像やCT検査などから適切な診断を下す。「患者さまの悩みを理解し、答えを導き出し安心して治療を受けてもらいたい」と語る後藤院長に、日々心がけていることや同院の特徴などを聞いた。
(取材日2017年7月6日)
正しい診断なくして良い治療はない
歯科医師をめざした理由と、これまでのご経歴を伺います。

父の診療を日常的に見ていたので、「いつかは自分も歯科医師になってみんなの歯を治すんだ」という思いを幼少の頃から抱いていました。大学卒業後は名古屋第一赤十字病院の研修医として、同期の医師とともに外科や内科・小児科・麻酔科など、さまざまな科を回りました。そこで得たものは私の原点であり、患者さまの全身的な状態を把握した上で治療を進める際や他科との連携時など、現在の診療にも生かされていると思います。研修後は歯科口腔外科を専門に診療していましたが、手術はもちろん検査からリハビリテーションまで行っていたことから、大学から歯科放射線学や画像診断の教員のオファーをいただきました。貴重な機会でしたし「正しい診断なくして良い治療はできない」という考えから、講師を務めさせていただきました。
歯科放射線学の知識は、現在も生かされているのでしょうか。
医療と画像診断には密接な関係があり、検査情報から正しく状態を把握できなければ正しい治療を選択できません。とりあえずやってみて判断すればいいという考えだと、本当はやらなくてもいい治療だったりする事態も起こり得ます。画像の段階でしっかり診断することで、より精密で良質な治療ができ、患者さまの負担も減らすことができるんです。また、診断ではエックス線写真やCT、超音波、MRIなど、さまざまな画像を総合した上で判断するのですが、私の場合は現場臨床を知った上で画像を診ることができたので、病気と画像がリンクするんです。だからこそ歯科口腔外科にいた私に声がかかったのだと思います。どちらかだけの知識が豊富でも十分に生かされないものですから、現場での経験を積んだ上で画像診断を学べたのは、非常に有効でした。一般の歯科治療においても、画像と症状から得られる情報が理解できないと同じことが起こり得ます。
お父さまから継承したこと、学んだことがあれば教えてください。

歯科治療の基本は父から学び、特に義歯(入れ歯)に関しては経験がものをいう治療ですので、いろいろ教えてもらいました。父は義歯製作においてさまざまな経験をし、その中で「患者さまにとってより優れた治療」が確立できています。状況に応じた治療法や噛み合わせの理論をパターン化した考え方など、多くの知識・技術を受け継ぎました。また、父は「噛むこと」について研究を重ねており、厚生労働省が提唱する8020運動(80歳で20本の歯を残すことを目標とする運動)の20本という基準は父の論文がもとになっています。ですから、当院では歯を残すことはもちろん、歯の残り方や噛む位置によって噛める能力が違ってくることなどを意識して義歯を作ったり、噛み方のアドバイスを提供するなど「患者さまができるだけ負担なく噛めること」を大切にしています。
悩みを聞き、答えを出して安心してもらいたい
日々心がけていることはありますか?

患者さまが今一番何に悩み、心配されているのか。話をしっかりと聞き、症状が起きる理由や対策などの答えを導き出すこと。もちろんすぐに答えが出ないこともありますが、その場合もきちんとフォローしながら、安心していただける治療を提供することを心がけています。そして、その答えの裏づけというか、患者さまに安心していただくための要素として、画像診断の経験が生かされていると思います。プロフェッショナルとして正確な情報をお伝えすることで、患者さまは安心し、納得して治療を受けることができる。当たり前のことですが、こうして信頼関係を築いていくことが大切なんじゃないかと思いますね。
担当されるスタッフは歯科医師および歯科衛生士のみとお聞きしました。
患者さまに対しては、責任ある治療をお約束するため、当院では患者さまの口の中を触るのは、歯科医師あるいは歯科衛生士に限定しています。仮に、プロフェッショナル以外の人に自分の体を触られるとしたら嫌ではありませんか? 定期メンテナンスに関しては歯科衛生士が必ずお口の中を確認し、アドバイスいたします。歯科助手もいますが、あくまで助手としてサポートをしてもらっています。スタッフがプロフェッショナルであることはもちろん、患者さまに触れる機器に関しても、消毒やディスポーザブルの物を使うといった取り組みを徹底しています。
患者層について教えてください。

乳幼児からご高齢の方まで幅広くご来院いただいております。当院は特定の治療に力を入れるというよりは、しっかりと診断してから治療に入り、どんな治療においてもご満足いただけることを基本としながら、あらゆるお悩みにお応えできるよう各領域を幅広く網羅しております。小児では最初に怖いと感じさせないことが肝心ですので、まずは歯科衛生士が歯磨きから教え、次に口の中を診ていくなど、負担がないように進めています。また、50年という歴史もあり、ご高齢の方も多数ご来院されます。ご病気があって治療が不安な方や義歯が合わない方などもおられますが、すべて対応いたします。地域的にはこの辺りの方はもちろん、ありがたいことに当院の評判を聞いて県外からもご来院されています。患者さまも安心できる治療、歯科医師を求めていると思いますから、それぞれに合ったご期待に沿える治療をご提供したいですね。
多くの人に喜んでもらえるよう最大限の力を尽くしたい
リニューアル時にこだわった設備や内装があれば教えてください。

できるだけ開放感のある、明るい診療室にしたいと考え、全面ガラス張りの外から日が入り込むデザインを採用し、通路は広く、ユニットも余裕を持ったスペースを確保しました。そのため、車いすやベビーカーでも入っていただけますし、お子さまが治療を受けられる際には親御さまが向かい合って座って見守ることができたり、親御さまの治療の際にはお子さまが動画を見ながら待っていられるなど、ご家族でゆったりとお過ごしいただけます。特別な個室もありますが、チェアーのほとんどがスタッフ間のコミュニケーションが取りやすい配置にしており、不測の事態にもすぐに全員で対応できるようにしています。みんなが安心して過ごせる空間がこだわりですかね。
印象的な患者さまとのエピソードはありますか?
以前、歯が痛くて噛むことができず、何とかしてほしいという患者さまがいらっしゃいました。必要な治療を進め、治療後にはとても喜んでいただけたことがありました。「よく頑張って通ってくれましたね」と声をかけたところ、涙を流して喜んでくださったんです。その時は私もたいへんうれしく、自信にもつながりました。今後もそのような喜びを多くの方に感じていただけるよう、私の最大限の力を尽くしていきたいと思っております。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

父の代から来てくださっている患者さまやそのご家族との信頼関係を大切にし、良質な治療をご提供させていくことを基本としながら、今後来てくださる患者さまのご期待に沿えるよう、新しい医療技術も導入し、より良い治療やケアができるよう発展していきたいと思っております。医療技術は新しければ良いというものではなく、これまでの基本的な考えをもとに、より高い効果が見込めるものやより良い物である確証を得た上で、取り入れていきたいです。歯の病気は症状が出てからでは遅く、日頃のケアが大切です。当院では、歯科衛生士がケアをさせていただきつつ、悪いところがあれば歯科医師が即対応できる体制が整っています。「皆さんに喜んでいただくためのクリニック」として、治療の技術はもちろん、診療前や会計での待ち時間の短縮、スタッフの働きやすさなど誰にとっても心地の良いクリニックをめざしております。気になることはお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/34万1000円~、矯正治療(小児矯正)/22万円~、矯正治療(成人矯正 上顎のみまたは下顎のみの矯正)/39万6000円~、矯正治療(成人矯正 上顎下顎矯正)/53万9000円~、オールセラミッククラウン/7万6890円~、ホワイトニング/1万9900円~