駒田 隆子 院長の独自取材記事
西城歯科
(四日市市/近鉄四日市駅)
最終更新日:2024/11/05

近鉄四日市駅から徒歩7分、商業施設やマンションが立ち並ぶ一角に「西城歯科」はある。先代院長である父とともに診療に従事し、2017年にクリニックを継承した駒田隆子院長は、自身が育った町で実直に患者と向き合ってきた。「何かに特化するのではなく、何でも気軽に相談でき、その一つ一つに応えられる診療をしていきたいんです」と、温かみのあるやわらかい口調で語る駒田院長。その言葉どおり、歯に関する困り事に満遍なく対応してきたという。そんな駒田院長が大事にしているのが、「MI(Minimal Intervention、最小限の介入)治療」の実践だ。常に患者のことを考え、診療に励んできた駒田院長に、歯科医師としての思いを聞いた。
(取材日2018年12月6日)
父の影響から歯科医師を志し、地域医療に貢献
貴院ではいつ頃から診療を行ってきたのですか?

先代院長である父が開業したのが、50年ほど前のことです。開業当初は近鉄四日市駅の向こう側で診療をしていたそうですが、10年ほどして現在の場所に移ったと聞いています。それから今まで、ずっとこの場所で診療をしてきました。私が診療に加わるようになったのは、子育てを機にこちらに戻った時です。2年ほど前に私が院長に就任し、父の引退と同時に正式にクリニックを継承しました。私自身も中学生くらいの頃からここで生活してきたので、なじみある地域で診療できるのは、ありがたいことですね。大きなマンションも多く、若い人も増えてきている印象ですが、昔から生活する方もまだまだ多いんですよ。
院長が歯科医師を志したきっかけは何でしょうか?
やはり、父の存在ですね。小さい頃から歯科医師になることを勧められていましたから、歯科をはじめとした医療の道に自然と興味を持つようになっていました。弟も私と同じだったのか、彼も医師となって、今は耳鼻科医師として働いています。ともすれば、父に将来の道筋を立ててもらった、と言えますが、私自身も「困っている人を自分の力で助けられたら」と思う気持ちを持っていたので、医療の分野に携わることができるようになった時はとてもうれしかったですし、今もやりがいを感じています。痛みがなくなったり、歯のぐらつきが改善されたりしたら、患者さんもほっとできますよね。診療を通してそうなってくれたらうれしいですし、私も胸をなでおろす思いになります。
どのような患者さんが多いのでしょうか?

主に、この周辺にお住まいの方が足を運んでくださっています。父の代から通ってくださる患者さんもまだまだいらっしゃいますよ。現在通っていただいている患者さんからのクチコミをきっかけに来院したという方も多くて、ありがたいことだなと感じています。主訴は歯が痛い、ぐらぐらするといった、日常的な歯のトラブルに関する相談が多いですが、中にはホワイトニングなど審美面の相談もありますし、さまざまですね。予約を優先してはいますが、急病などの相談にも対応できるようにしています。
丁寧な説明と治療を通して、患者の困り事を解決に導く
診療を行う上で大切にされていることは何ですか?

できる限り歯に手を加えないで済むような治療をめざしています。これを歯科では「MI(Minimal Intervention)治療」と呼んでいて、日本語訳すると「最小限の介入」といった意味合いになります。歯を削ったり抜いたりすることは、当然患者さんにとっても気分の良いものではありませんし、歯を長持ちさせるという観点でも、介入は最小限にとどめるべきですから、とても注意を払っている点です。加えて、当たり前のことですが、「きちんと説明する」といったことも大切にしています。説明を通して不安感を取り除いていくことも、治療を任せてもらう上で欠かせないものですから。時間の都合で簡略化することなどもありますが、時間の許す限り説明をして、信頼していただけるように心がけています。
確かに、説明が少ないと不安になってしまいますからね。
そうですね。患者さんに「よくわからないまま歯を削られた」と思わせてしまわないように治療に入る前はしっかり説明することは大切だと思います。歯科医師として、患者さんが不安に思わないように気をつけなければと、常に心がけています。他にも、保険診療をベースとしつつも、見た目などを考慮して使用する素材の確認などを丁寧に行うようにしています。目立つ場所に銀色のかぶせ物が入ることを気にされる方もいるでしょうから、素材選び一つをとっても「これで大丈夫“だろう”」ではなく、「これで大丈夫“ですか?”」といったように確認して、ご納得いただいた上で治療を進めていくようにしています。
かぶせ物などの作製にあたっては、常駐の歯科技工士の方が対応されるとか。

父が入れ歯を得意としていたこともあって、今も補綴物全般の作製や調整に携わっていただいています。生活の中で入れ歯が壊れてしまったり合わなくなっていったり、といったことは丁寧に扱っていても十分起こり得ることです。でも、それを直すためとはいえ、何日もお預かりするとなっては、患者さんは困ってしまいますよね。ですから、可能な限り短い時間でお戻しできるようにして、ご不便をかけないように、技工士さんと協力して対応しています。
めざすのは、“悩みに満遍なく応えられる”診療
診療を行う上で、歯科衛生士さんとの連携も欠かせないものと思います。

そうですね。現在3人の歯科衛生士さんが在籍しているのですが、皆さん仲が良くベテランぞろいで、父の現役時代から当院で診療にあたる方もいらっしゃいます。一から十まで説明する必要のない、言わずもがな伝わるといった部分も多いですから、私も治療に専念できるため、とても心強いです。また、歯周病治療や予防歯科においては、口腔ケアのプロである歯科衛生士さんの存在は欠かせません。歯を守っていく上で、今後も活躍していってもらいたいと思っています。
歯を守っていく上で、読者の皆さんに知っておいてもらいたいことなどありますか?
痛くなる前に、クリニックで検診を受けましょう、ということですね。そうするだけで、歯の寿命が大きく変わってきますから。これまで「歯医者さんは痛くなったら来るところ」と思われてきたかもしれませんが、それでは遅いんです。痛くないうちから定期的に検診を受け、虫歯や歯周病にならないようにする。もしもなってしまったとしても、早期に見つけて改善していく。そういったことができるようになれば、神経を抜いたり、歯を失ったりといったことを避けられるようになりますからね。女性に関しては、妊娠を考え始めたタイミングで、検診の習慣をつけていただきたいです。妊娠後は治療に制限が出てきてしまいますし、歯周病が早産に関係するといった研究報告もあります。安心してお子さんを産むためにも、お口の中も含めて整えていくことが大切だということを知っていただきたいですね。
最後にメッセージをお願いいたします。

私はこれまで、幅広く患者さんの悩みに治療を通して応えられるよう、知識や技術を身につけてきました。これは、満遍なく患者さんの困り事を解決できることが、町のクリニックとして求められるものだと考えてきたからです。その思いはこれからも変わることはないでしょうね。お口のトラブルというのは、点ではなく面といいますか、1ヵ所だけ解決したら終わり、というものではありません。オールマイティーに何でも相談に応じられるようにしていきたいと思っています。もちろん、専門的な治療が必要な場合は専門の医療機関と連携して対応しますので、何かお困り事があれば、まずはご相談くださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とはオフィスホワイトニング/1万6500円~、補綴物(例:ハイブリッドインレー/3万円~5万円)