長持ちをめざして治療を選択
機能性で選ぶセラミック治療
ごとうデンタルクリニック
(京都市左京区/茶山・京都芸術大学駅)
最終更新日:2023/04/14
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見た目の美しさから、注目されているセラミック治療。天然歯と変わらない白さと透明感が望める以外にも、汚れにくく、経年劣化が少ないことから、再治療のリスクが減らせるのではないかと治療を選択する人が増えているようだ。「ごとうデンタルクリニック」の後藤隆行院長は、一般的な保険診療の銀歯と違ってコストはかかるものの、セラミック治療の機能面における期待できるメリットは大きいと話す。「寿命が延びて人生が長くなった今、歯を長持ちさせることは大切です。実際に当院でも、審美面だけでなく、予防という側面から治療を希望される患者さんもいます」と話す。歯の材質だけでなく、使う薬剤や素材にもこだわって患者一人ひとりに合わせた治療の提供に努めているという後藤院長に、セラミック治療について詳しく教えてもらった。
(取材日2023年3月3日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qセラミック治療の期間や費用について教えてください。
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A
セラミックの詰め物やかぶせ物を製作する際は、よりフィットして隙間が少ない義歯を作るために、1ヵ月ほどの治療期間が必要です。かぶせる歯の周囲の歯茎が腫れていたり、出血があると、きれいな歯型が採れないため、しっかりと歯周病の治療を行います。その後、機能に即した形を模索するために、仮歯を装着して噛み合わせなどの機能面を確認し、必要であれば調整を行った上で、最終的にセラミックを作製。保険診療の銀歯は約1週間2回の通院で作製可能なのと比べると長く感じるかもしれませんが、それだけセラミック治療の工程は緻密な作業が必要になるため工程が多くなります。費用は治療する箇所や大きさによって異なります。
- Qどんなメリットとデメリットがありますか?
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A
メリットは、やはり見た目の美しさです。強度や白さの異なる素材を、患者さんお一人お一人に合わせて使い分けることはもちろん、色や個性にもこだわって、歯科技工士と連携しながら作製していきます。また、セラミックは表面がツルツルして汚れがつきにくく、精度が高く段差が少ないため、治療後に隙間から虫歯菌に感染するリスクが低いことが期待できます。再治療を予防するため、その機能面からセラミック治療を選択される方もいます。デメリットは、素材の厚みの確保のために、歯を多く削らなければならないこと。ですが何度も虫歯治療を繰り返すことを思えば、歯を削る量には限度がありますのでセラミック治療はお勧めできる治療といえます。
- Q治療後の定期的なメンテナンスも重要だそうですね。
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A
せっかく治療しても、お口の中をきれいに保てないと意味がありません。定期的なメンテナンスの際には、プロによるお口のクリーニングのほか、ご自宅でのケアが間違っていないか、ブラッシングやフロスの使い方もチェックします。お口のトラブルは、虫歯や歯周病など菌を原因とするケースと、歯ぎしりや食いしばりなどで歯が折れたり割れたりするケースがあります。そのため歯に負担がかかっていないか、噛み合わせもしっかり確認します。通院のペースは、3ヵ月に1回が目安です。続けて通院することで、患者さんのモチベーション維持にもつながり、結果として長く健康なお口をキープしていけると考えています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1まずは口腔内をチェック
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歯が痛い時には、どこが痛いのか、詰め物やかぶせ物が取れたといった時には、どういう状況で取れたのか聞き取り、口の中をチェック。銀歯の詰め物は、たまたま食べ物が当たって取れることもあるが、経年劣化で外れた場合には、中が虫歯になっているケースも多いそう。歯科医師が虫歯の有無や口腔内全体の状態を確認した後、エックス線撮影も行う。
- 2治療計画を立てる
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検査結果から、現状や今後の治療について詳しく説明する。虫歯があれば、まずは虫歯治療を優先。同院では、初めてセラミック治療を行う患者に対し、悩みや気になること、要望などを丁寧に聞き取るとともに、セラミック治療の内容、期間、費用などについてわかりやすく説明する。また歯周病や炎症がある場合、治療後のケアやぴったりフィットした技工物をめざすためにも、歯や歯茎の状態が改善してから治療に移るそう。
- 3詰め物・かぶせ物の作製
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一通りの治療が終わったら、型採りをしてセラミックのかぶせ物や詰め物を作製していく。まずは、仮歯を作製し、2週間ほど装着。その間に状態を確認して調整を繰り返し、患者の噛み合わせやブラッシングの癖なども見ながら、患者にぴったりとフィットした技工物をめざして作製していく。歯科技工士とも連携を取り、色や形などについて相談して、最終的な完成につなげていく。
- 4詰め物・かぶせ物を装着
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完成したかぶせ物や詰め物を装着。いきなり接着するのではなく、仮に装着して、噛み合わせに問題はないか、物は詰まらないか、仮で装着したものが取れないかなど、様子を見て、細かな調整が必要な場合は行ってから、本接着する。歯や歯茎との境目がきれいに合うことで、虫歯菌の侵入を防ぐことも期待できることから、最後まできめ細かく対応し、歯の維持をめざしているそうだ。
- 5定期的なメンテナンス
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処置が終わった後も、定期的なメンテナンスで、口の環境維持に努めることが重要だという。定期的に通院すれば、大きなトラブルになる前に手を打つことができるので、治療スパンを長くすることができ、結果的に治療回数や費用を抑えることにもつながる。通院の際には、噛み合わせも同時にチェックし、食いしばりや歯ぎしりがある人には就寝時のマウスピース装着を勧めるなど、歯をより長持ちさせるための提案に努めているという。
自由診療費用の目安
自由診療とはオールセラミック/13万2000円、フルジルコニア/11万円、ラミネートべニア/8万8000円