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症状がない段階からのメンテナンスで
歯周病の早期発見・予防を

木下歯科医院

(大阪市北区/天神橋筋六丁目駅)

最終更新日:2025/01/17

木下歯科医院 症状がない段階からのメンテナンスで 歯周病の早期発見・予防を 木下歯科医院 症状がない段階からのメンテナンスで 歯周病の早期発見・予防を
  • 保険診療

世界で最も患者が多い感染症といわれる歯周病。細菌により歯茎の腫れ、出血を引き起こし、最終的には骨が溶け、歯が抜け落ちてしまう病気だ。初期段階では自覚症状がなく、いつの間にか進行しているというサイレントディジーズの一つとして知られている。歯周病を予防したり、進行を抑えたりするためには、日頃からの適切なセルフケアに加え、定期的な歯科受診によるメンテナンスが重要だという。歯周病治療に力を入れる「木下歯科医院」の木下昌毅先生は「歯を失ってから“早く治療しておけば良かった”と後悔する人が多いため、未来を見据えて、何も症状がなくても歯科医院を受診しましょう」と呼びかけている。その木下先生に、あらためて歯周病について詳しく話を聞いた。

(取材日2024年11月20日)

最終的には歯を失ってしまう歯周病。自分は関係ないと思わず歯科受診を

Q40歳以上の多くは歯周病に罹患しているそうですね。
A
木下歯科医院 歯周病は自覚症状がなく静かに進行するため注意が必要

▲歯周病は自覚症状がなく静かに進行するため注意が必要

40歳以上の日本人の約4割の方が歯周病に罹患しているとの報告があります。お口の中には常に細菌がいるため、歯周病は誰が罹患してもおかしくない感染症なんです。風邪などの感染症と違い、現在のところ薬で治せる病気ではありません。また咳や熱といったわかりやすい症状がなく、静かに進行していくのが歯周病の怖いところ。自覚症状が出た時にはすでに進行しているというケースが多く、歯を失ってしまう原因としては最も多くなっています。歯茎からの出血や腫れがあったとしても症状が数日で落ち着くことがありますが、決して治ったというわけではなく、病気が慢性化した、あるいは以前より悪化している可能性がある点に注意が必要です。

Q歯周病は体にも悪影響を及ぼすと聞きました。
A
木下歯科医院 患者の口腔内の状況をわかりやすく丁寧に説明している同院

▲患者の口腔内の状況をわかりやすく丁寧に説明している同院

歯周病は、歯茎や歯を支える骨が炎症を起こし顎の骨を溶かす病気ですが、実は全身の健康にも深く関わっています。特に、糖尿病との関連性は研究が進んでおり、免疫力の低下や代謝異常にて糖尿病の方は歯周病が悪化しやすく、また歯周病関連細菌によって歯周病の方は糖尿病が発症しやすいという相互の関係があります。他にも歯周病の炎症が全身に悪影響を及ぼし、心臓病や動脈硬化のリスクを高める可能性が報告されています。歯周病によって歯を失うと、十分に食事を楽しむことが難しくなり、栄養の低下を招くこともあります。そのため、歯周病の治療は単に歯を守るだけでなく、全身の健康を維持する上でも非常に重要です。

Q歯周病の主な原因と予防について教えてください。
A
木下歯科医院 歯周病予防には、定期的な診察やメンテナンスを受けることが大切

▲歯周病予防には、定期的な診察やメンテナンスを受けることが大切

歯周病の原因は歯に付着するプラークです。プラークとは細菌の塊で、これが固まると歯石になります。そこにさらにプラークがつくという悪循環により、歯茎に慢性的な炎症を引き起こします。進行していくと歯茎の炎症だけでなく、歯を支える骨を溶かし、最終的に歯が抜け落ちてしまいます。そんな歯周病を予防するためには、日々の歯磨きだけでは足りません。歯石は歯磨きで取ることができないので、定期的に歯科医院を受診してプラークや歯石の除去を受けることが重要です。また、特定の歯に負担がかかる噛み合わせや食いしばり、歯ぎしりの癖なども歯周病リスクを高めるため、継続的にお口の中をチェックしていく必要があるのです。

Q歯周病については歯科衛生士さんの役割も重要だと聞きました。
A
木下歯科医院 歯科衛生士と歯科医師がダブルチェックし、歯周病予防に取り組む

▲歯科衛生士と歯科医師がダブルチェックし、歯周病予防に取り組む

歯周病の治療や予防は定期的なクリーニングなどのメンテナンスをメインで担う歯科衛生士が、非常に重要な役割を担っていると言えます。ただし当院ではさらに歯科医師がお口の中をチェックし、歯石の除去漏れがないか、進行がないかなどをしっかり見ていきます。場合によっては歯科医師が歯石を除去することもあり、ダブルチェックは欠かせません。また歯科衛生士を担当制にすることで経過を見ていく歯科医院もありますが、当院はあえて担当制にしていません。スタッフも一人ひとり得意不得意があります。そういった観点からも複数の歯科衛生士が歯周病ケアに関わり、歯科医師とも連携を取りながら多面的に見てくことを重視しています。

Q歯周病治療において、どのような取り組みや特徴がありますか?
A
木下歯科医院 模型を用いてブラッシングの指導なども行う

▲模型を用いてブラッシングの指導なども行う

歯周病で失った骨の再生療法を積極的に採用していますが、適応は歯周病の進行度合いによって限られています。歯周病で失ってしまった骨は元に戻ることはないものの、歯周組織再生療法を行うことで数ミリ程度骨をつくることがめざせます。たった数ミリと感じるかもしれませんが、対象となる歯の寿命を数年から数十年延ばすことが期待できるといわれています。一方、歯周病が重症化してしまうと現段階では歯周組織再生療法の適用が難しいため、できる限り早めに治療を受けることが重要です。早期発見のためにも定期的な歯科受診が必要ですし、何より歯周組織再生療法が間に合えばご自身の歯をより長く残すことが望めます。

ドクターからのメッセージ

木下 昌毅先生

「面倒くさい」「忙しい」と歯科を受診していない方も少なくありません。また痛みがない、異常がないと受診の機会を逃している人もいるでしょう。けれど歯周病は初期の自覚症状がなく、一度罹患してしまうと完全に治療することは困難です。基本は罹患する前からの予防です。何か症状を感じて歯科に行くのではなく、何もないうちに受診し、歯周病の早期発見・予防に努めましょう。歯周病がなかったとしても定期的なメンテナンスはご自身の歯を長持ちさせることにつながります。これまで歯科を受診していなかった人は、かかりつけの歯科医院をつくり、定期的な検診を受けるところから始めてみませんか?

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