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瀬尾 仁美 院長の独自取材記事

瀬尾歯科医院

(大阪市中央区/難波駅)

最終更新日:2025/09/12

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院 main

南海難波駅から徒歩30秒、にぎやかなオフィス街のビルの3階にある「瀬尾歯科医院」。長年、難波で幅広い歯科診療を提供してきたクリニックだ。元気な笑顔で迎えてくれる瀬尾仁実院長と話していると、同院が守ってきたのは口腔内の健康だけではないことがわかる。だからこそ、近隣の会社で働く患者が、退職後も遠方から通い続けるケースも少なくないのだろう。瀬尾院長やスタッフたちの一人ひとりの話に耳を傾ける姿勢は、どこまでも丁寧で温かい。歯石だけではなく心の汚れも落とせたらと、日々患者と向き合っている。アットホームな雰囲気の院内で「病気ではなく病人を診る」診療について、瀬尾院長に詳しく聞いた。

(取材日2025年9月2日)

親子3代にわたり難波で口腔内の健康を守る

まず、クリニックのこれまでの歴史をお聞かせください。

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院1

当院は1959年に祖父が此花区西九条で開業しました。低地にあったので伊勢湾台風で大きな被害を受け、中央区難波へ移転したのが66年前。祖父、父とバトンタッチして、2年前に私が継承しました。22年前にオレンジ色をベースカラーにした明るい院内に改装し、私が院長になった時にチェアを新しくするなどしましたが、基本は変わっていません。古くからの患者さんたちも「ここに来るとホッとするわ」と親しんでくれています。患者さんは今も昔も難波に住む人や働く人です。ご家族を紹介してくれる方も多いので、よく3世代を診させていただきますが、その逆もあります。「僕はおじいちゃん、お父さん、あなたとずっとここに通って、全員をよく知っている」という70代の患者さんもいて、うれしいですね。

院長に就任するまでのキャリアも教えていただけますか?

大阪歯科大学を卒業後、市内の一般歯科に勤務しながら、26歳頃からは週の半分を当院で手伝ってきました。というのも、私が高校1年生の時に父が病に倒れ、大学を卒業する年には大きな手術を受けたため、一人で診療を続けるのが難しい状態だったからです。勤務医時代は、「ここに戻ったらできないことを経験しよう」という思いで、主にインプラントなどの自費診療に関する勉強を積ませていただきました。一方、当院ではドイツで研鑽を積んだ優秀な歯科技工士と提携しており、義歯についてもしっかりと学ぶ機会がありました。地域に根差したクリニックとして、長年通ってくださっている中高年以上の患者さんが多くいらっしゃり、入れ歯に対するニーズも非常に高いので、しっかりと対応できるよう力を入れて学びました。そのかいもあり、入れ歯治療は今でも当院の大きな強みの一つとなっています。

こちらはどのようなクリニックなのでしょうか。

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院2

さまざまな悩みに応える幅広い歯科診療を行っていますが、すべてにおいて「誰よりも親身に話を聞いて患者のそばにいる」ことを大切にしているクリニックです。コーヒーを飲むだけではなくマスターに会うために足を運びたくなるカフェってありますよね? 当院もそんな場所でありたいと思っています。祖父や父の代から、治療後に10分ほど話し込んで帰られる患者さんも少なくありませんでした。「食べて、しゃべって、笑う」などの大切な機能を担う“お口”を、よく知らない歯科医師に任せるのは不安に感じられて当然です。だからこそ、私たちはまず会話を大切にし、お互いをよく知ることを重視しています。歯だけでなく、その人の暮らし全体にとって安心できる場所でありたい。そう願いながら、日々寄り添う診療を心がけています。

「この場所を守りたい」と歯科医師の道に進む

次に歯科医師を志したきっかけも伺えますか?

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院3

ここには子どもの頃からよく遊びに来ていて、私にとってはもう一つの家のような場所でした。クリニックそのものも、そこにいるスタッフや患者さんのことも大好きでした。祖父や父がいつも楽しそうに仕事をしていた姿を見て、もともとなんとなく歯科に興味を持っていたのですが、父が倒れた時、「この場所を失いたくない」という気持ちが大きくなりました。自分がここに戻ってくれば、この場所を守れるかもしれない。そんな思いから歯科医師になることを決めました。歯科医師になりたいという気持ちだけでなく、「この場所を守りたい」という思いが、私の中では何よりも強かったんです。大学卒業後に勤務した歯科医院はどこも素晴らしかったのですが、あらためてうちのような雰囲気のクリニックは珍しいと知りました。治療が終わったら「お大事に」ではなく、祖父も父もとにかくよくしゃべっていましたが私もそのスタイルを受け継いでいきたいと思っています。

患者さんとの距離が良い意味で近いのですね。

確かに、治療だけではなく「こんなことあったんだよ」と話しに来る患者さんもたくさんいます。「人には言えないこともここで吐き出してスッキリしてほしい」私もそんな気持ちでお迎えしています。患者さんの心が落ち着いて生きることに前向きになるためのお手伝いができているなら、こんなにうれしいことはありません。「歯だけではなく人生にも寄り添いたい」と3代にわたって診療してきました。これからもそんな場所であり続けたいと思っています。

印象に残っている患者さんはいますか?

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院4

それはもう全員ですね。本当に一人ひとりとのエピソードを思い出すことができます。年賀状にもその年にお話ししたことを一言添えているんですよ。患者さんを大切に思うのは心から感謝しているからです。命さえ危ぶまれた父が持ち直して診療を続けられたのも患者さんのおかげ。私が何不自由なく大人になり歯科医師になってここに帰ってこられたのも患者さんのおかげ。私もスタッフたちも患者さんといろいろ話して毎日を楽しく過ごすことができています。だからこそ患者さんと話したことは一つ一つ記憶に残っています。

患者一人ひとりに感謝を込めて心から寄り添う

今後、こちらをどのようなクリニックにしていきたいですか?

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院5

ただ淡々と治療やクリーニングをこなしているだけで、果たして患者さんもスタッフも本当に幸せなのだろうか……それが、私が常に考えていることです。だからこそ、これからも「ただ診療をこなすだけのクリニック」には絶対にしたくありません。私が大切にしたいのは、患者さんと生涯にわたって支え合える関係です。ここに来ることで、嫌なことを少し吐き出せたり、ふっと肩の力を抜いて「なんだかホッとする」と感じてもらえるような、そんな場所であり続けたいと思っています。当院には、かつて難波で働いていた方が、定年退職後も通院のためだけに難波まで足を運んでくださるケースも少なくありません。長年働いてきた土地というのは、患者さんにとって思い出が詰まった“第二の故郷”ともいえる場所です。だからこそ「おかえりなさい」と迎え続けたいですね。スタッフも皆同じ思いでいてくれることが、私にとって何よりの支えです。

お忙しい毎日ですがリフレッシュ法などはありますか?

診療中にこれだけたくさん話しているのに、友達とまたしゃべるのが何よりのリフレッシュになっています(笑)。父もそうでしたが、患者さんとの会話で好奇心が刺激されて、お勧めのお店に実際に行ってみることもよくあります。皆さん職業も趣味もさまざまでお話を聞いているだけでも飽きることがありません。時間ができたら、また旅行にも行きたいですね。新型コロナウイルスの流行以前は海外にもよく出かけていて、患者さんともこれまで訪れた国の話で盛り上がることが多いです。中でも今でも印象に残っているのが、中学1年生の時にニュージーランドの友人を訪ねた旅です。一人で飛行機に乗ったのですが、隣の席の方に「ひとり旅?」と話しかけられ、そのまま到着までずっと会話をしていたのが、今ではとても良い思い出です。そう考えると、私はやっぱり人とふれあうことが、根っから好きなんだと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

瀬尾仁美院長 瀬尾歯科医院6

「病気ではなく病人を診なさい」という父からの教えは、今でも私の診療を支える柱です。私を小さな頃からかわいがってくださった方々も、はじめましての方々も、難波エリアの皆さんのお役に立ちたいと思っています。「怖い」「痛い」という経験をして歯科医院が苦手になっている方も、ぜひ来てほしいです。当院は治療オンリーのクリニックではありません。歯のことはもちろんそれ以外でも「誰かに聞いてほしい」ということがあるとき、スタッフ全員で温かくお迎えいたします。ぜひ当院を思い出してもらえたら幸いです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/1万円~、セラミックの詰め物/4万円~、セラミックのかぶせ物/15万円~

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