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西村 誠 院長の独自取材記事

西村歯科医院

(泉大津市/和泉府中駅)

最終更新日:2023/08/03

西村誠院長 西村歯科医院 main

和泉府中駅西口から歩いて約5分。駅東側の商業エリアとは趣が異なり、落ち着いた住宅街の中にあるビルの2階、クリニックフロアの一角にある「西村歯科医院」。2022年に改装したばかりの院内には、アットホームな雰囲気の待合いスペースや広々とした診療室があり、所々に前院長が育てる花々が彩りを添える。現在は3人の歯科医師が在籍し、スタッフ一丸となって予防歯科に力を入れている。「困ってから行くのではなく、困らないために行くクリニックでありたい」と西村誠院長。その様子からは真っ直ぐで誠実な人柄が伝わってくる。

(取材日2023年2月2日)

医療人として患者と向き合い、予防歯科に注力

こちらで診療されることになった経緯をお聞かせください。

西村誠院長 西村歯科医院1

前院長である父が開業したのが1979年。ちょうど泉大津のエリアに大型商業施設ができた頃で、発展していく街の地域医療を担っていきたいという思いがあったそうです。私が歯科医師を志したのも、父を信頼して通ってくださる患者さんがいるのを、子どもの頃から目にしていたことが大きな理由だったように思います。大学卒業後は臨床研修を経て、こちらで診療を行うようになりました。実は学生時代には、インプラント治療などに強く興味を持ったこともありました。ただ父の背中を昔から見てきましたし、さまざまな先生方に助言をいただく中で、予防歯科こそ歯科治療の要だと感じるようになりました。

具体的に予防歯科とはどういったものでしょうか?

本来、虫歯も歯周病も必ず原因があり、改善をめざすにはその原因を取り除かなければいけません。そのため疾患に対する処置とともに、虫歯や歯周病の原因を追究して、根本にあるものを取り除くということを重要視しています。原因の中には遺伝的なもの、生活習慣によるものなど、さまざまな因子があり、それを明らかにした上で治療を行っていく必要があると考えるからです。予防歯科というと定期検診のイメージが先行するかもしれませんが、その目的は悪い部分を見つけることだけではありません。患者さんの生活習慣などを知った上で、将来的に起こる可能性のあるリスクをクリニックが把握し、管理することでもあるのです。当院では患者さんご自身に今の状況を理解していただけるように努めており、治療のアプローチを一緒に考えています。

診療する時に心がけているのはどんなことですか?

西村誠院長 西村歯科医院2

当たり前のことですが、まずは医療人としてのモラルを守ることですね。こちらから一方的に押しつけるようなことのないよう、日頃から患者さんの話をよく聞きながら、治療を進めるようにしています。治療方法が複数ある場合にはメリットもデメリットもお話しして、すべてをご理解いただいた上でどの治療を行うかを患者さんと一緒に考えています。また、当院が力を入れる予防歯科においては、人を見ることも大切です。生活の中にリスクが潜んでいることもあるので、患者さんとしっかりコミュニケーションを取りながら暮らしぶりを推測して、気になるところがあれば質問することもあります。会話をすることも予防歯科の一つ。当院ではスタッフ全員が同じ気持ちを持って、患者さんと向き合うような体制ができていると思います。

患者に寄り添う「ヘルスケア型診療」

予防歯科の取り組みについて詳しくお聞かせください。

西村誠院長 西村歯科医院3

具体的に実践していることの一つに、すべての患者さんの口腔内写真とエックス線写真を定期的に撮ってファイリングし、「健康手帳」としてお渡しするという取り組みがあります。来院の際には健康手帳を持ってきていただき、診療内容や検査結果などを随時更新しています。診療の記録を患者さんと共有することで、過去を遡って確認しやすくなりますし、これからの治療に向き合いやすくなります。記録を積み上げていけば、それを活用した治療の計画を立てることもできますからね。

蓄積した記録はどのように活用できるのでしょうか?

患者さんの記録を管理していくことがなぜ大切かというと、口腔内の状況の変化を長期的に把握できるからです。例えば初期虫歯がある患者さんがいたとします。過去の記録がなければ「早めに治療しましょうか」となるかもしれませんが、もしその方の過去10年分の記録があり、10年前の時点ですでに同じ初期虫歯があったとしたらどうでしょうか。その場合には「この虫歯は10年たっても進行していない。現在の生活習慣やブラッシング方法が継続できるのであれば、早期に治療する必要はない」と判断する可能性もあります。この場合に大切なのは、きちんと虫歯がコントロールされていて、進行していないことが確認できるということなのです。過去のデータと比較した時に見える小さな変化を確実に捉えなければいけませんので、そのためには口腔内写真を同じ構図かつ同じ倍率で撮ることが求められます。

そういった治療は患者さんにとってもメリットがありそうですね。

西村誠院長 西村歯科医院4

当院が実践する「ヘルスケア型診療」は、どこか悪くなってから治療を進めるのではなく、情報の記録や管理を通して患者さんのリスクを見据え、疾病を未然に予防し、すでにある疾病のコントロールをしていくというものです。大人の方でも歯科医院に通うことに恐怖心を感じる方はいらっしゃいます。でも定期検診を受け、生活習慣に問題がありそうなときには修正する、ブラッシングの方法を見直してみるなど、病気になる前に防ぐことができれば、恐怖心も和らぐかもしれません。そういった意味では十分メリットがあるのではないでしょうか。

「困らないために行く」クリニックをめざして

居心地のいいクリニックにするためにどんな工夫をしていますか?

西村誠院長 西村歯科医院5

院内は2022年8月に改装し、患者さんの目線を意識しながら造りなどに工夫を凝らしました。治療内容に応じた個室や半個室などもあり、快適にお過ごしいただけるのではないかと期待しています。また歯科治療について気軽に理解を深めてほしいとの思いから、30年以上にわたって院内新聞「ほほえみ」を発行しています。歯科の話から映画や音楽の話、スタッフの紹介など話題もさまざまですが、多くの患者さんに読んでいただくことで、身近に感じてもらえたらと期待しています。そして診療の際に、患者さんがお子さんの場合には、まずは椅子に座れたら褒めることを心がけています。「ちゃんと座れたね」と医師が褒め、ご家族にも伝えて家でも褒めてもらう。小さい成功体験を重ねていって、楽しく来てもらえるクリニックになればうれしいですね。

今後の展望について教えてください。

口腔内のトラブルはさまざまな全身疾患に関係していることがわかっており、近年、歯科領域はどんどん広がりをみせています。またこれまでは主に高齢者に対して、「健康維持にとっては丈夫な歯を保つことが重要です」と説かれることが多かったのですが、最近は子どもの口腔機能の低下も著しいと言われていて、歯並びが悪かったり、口呼吸をしていたりというケースの増加が問題視されています。予防歯科という観点で見れば、そういった問題に対してはなるべく早い段階でのアプローチが必要ではないかと考えています。川を美しくするには上流からと言いますが、クリニックとしてはまずは日頃の検診において、歯の健康を保つことの大切さを小さなお子さんにもじっくりと伝えながら、今後さらに多様化するさまざまなトラブルに対応できるような総合力を備えていきたいと思っています。

最後に患者さんへのメッセージをお願いします。

西村誠院長 西村歯科医院6

患者さんに一番伝えたいのは、「自分の歯に興味を持ってもらい、自分の歯で一生楽しく暮らしてほしい」ということですね。そのお手伝いをするのが、歯科医師の仕事。安心して任せてもらえるような、クリニックづくりを心がけています。加齢だけでなく、生活習慣に変化があったり、妊娠や出産などを経験したりすることでも、口腔内のリスクはさまざまに変化します。その変化を見逃さないようにするためには、定期的にきちんと検診を受けることが大切です。症状が悪くなる前に対処することができれば、心身ともに負担が少なくて済むのではないでしょうか。めざすのは「困っているから行く」ではなく「困らないために行く」クリニックであること。患者さんにはぜひ「歯医者をうまく活用しよう」と思ってほしいですね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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