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日比 志郎 院長の独自取材記事

日比歯科医院

(名古屋市東区/高岳駅)

最終更新日:2024/07/24

日比志郎院長 日比歯科医院 main

高岳駅から歩いて徒歩7分。オフィス街を抜けた閑静な住宅街で、100年近く地域医療に貢献しているのが「日比歯科医院」だ。木のぬくもりを感じる待合室の長椅子に座ると、受付越しに明るく開放的な診察室が見える。待合室でも診察室でも患者と歯科医師やスタッフが会話を弾ませていて、まるで親戚の家に遊びに来たようなホッとする心地良さがある。受付から「気をつけて帰ってくださいね」とゆっくりと落ち着いた声色で声をかけていたのは、4代目の日比志郎院長。今回は補綴治療を中心に幅広い症状の患者を診療し研鑽してきた日比院長に、継承の経緯、患者とのコミュニケーションで大切にしていること、4代目として引き継いでいきたい思いについて聞いた。

(取材日2024年6月25日)

100年近くにわたり地域の患者のニーズに応え続ける

もうすぐ創業100周年と伺いました。クリニックを継承した経緯をお聞かせください。

日比志郎院長 日比歯科医院1

1926年に曽祖父がここ高岳に開業しまして、私で4代目になります。2016年に東京医科歯科大学を卒業後、東京医科歯科大学歯学部附属病院の義歯の外来で働いていたのですが、2017年に祖父からクリニックを引き継いだ父が他界したんです。当時祖父は90歳近くで、臨床の現場に戻るのは厳しい。そこで私が週1日東京から高岳に通って、昔からずっと通っていただいている患者さんを引き継いで診ることにしました。そして2024年4月に祖父が他界したことをきっかけに、本格的に当院を引き継ぐ準備を進めようと思い、4月30日から診療日を週3日に増やし、新規の患者さんも含めて診させていただいています。

患者層について教えてください。

昔からの患者さんは50代以上の方が大半で、初代の院長に子どもの頃に診てもらったという高齢の患者さんもいます。お住まいは近隣の方が大半ですが、引っ越した後も車で1時間かけて通い続けてくださる方も。新規の患者さんは受け入れるようになってまだ2ヵ月くらいですが、会社帰りの働き盛りの患者さんが増えてきた印象です。主訴にも変化がありまして、以前は入れ歯の不具合や定期検診が多かったのですが、新規の患者さんが増えてからニーズが多岐にわたるように。現在は入れ歯治療や定期検診はもちろん、予防歯科、虫歯治療、歯周病治療、ホワイトニング、小児歯科など、地域の皆さんの幅広いニーズに応えています。より専門的な検査が必要だと判断した場合は、患者さんの希望を伺った上で名古屋大学などの病院をご紹介しています。

専門は義歯と伺いましたが、どのような経験を積まれたのですか。

日比志郎院長 日比歯科医院2

東京医科歯科大学歯学部附属病院の義歯の外来診療では、歯がなくなった部位を補うかぶせ物や入れ歯、インプラントなどの専門的な補綴治療を行っていました。患者さんは歯がなくなって噛み合わせが悪くなり食事ができなくなった、見た目が悪くなった、話すことが難しくなったなど、日常生活に支障を来すほど困っている中高年の方が多くいらっしゃいました。1本の歯を失った方から1本の歯しか残っていない方まで、さまざまな口腔健康レベルの患者さんを治療した経験から、口腔全体に関する幅広い技術と知識が身につき、現在のクリニックでも大いに役に立っています。

診療中も診療以外でも不安を取り除けるように

緊張や不安が痛みに直結するというお話がありましたよね。

日比志郎院長 日比歯科医院3

「どんな治療をされるんだろう」「歯の治療って痛そうで怖い」と不安を抱えて来院される患者さんは多いと思うんです。例えば、受付でも診察室でも一方的で事務的な説明しかなく、いきなり「治療を始めます」と麻酔をされたら、実際はさほど痛くないのに「痛い」と脳が反応してしまったり、痛みを強く感じてしまったりするかもしれません。当院では刺入時の痛みに配慮した電動麻酔を導入していますが、まずは患者さんの緊張や不安を取り除くことが第一だと思っています。患者さんには安心して治療を受けて笑顔で帰っていただきたいので、診察や治療ではわかりやすい説明を行い、来院から帰られるまでこまめに患者さんとコミュニケーションを取っているのが当院の特徴です。

診療中のコミュニケーションでは、具体的にどのようなことを気をつけていらっしゃいますか。

まず患者さんがリラックスできるようにゆっくり話すことを心がけ、患者さんが診療方針や治療内容を理解できているか確認しながら説明しています。言葉だけではわかりにくそうな時は口腔内のイラストを描くことも。治療時は患者さんが安心できるように「風を当てますね」など、必ず事前の声かけを、聞く時は相づちを打ちながらじっくり時間をかけて、質問する時は「どんなふうに食生活が変わったんですか?」といったオープンクエスチョンを心がけています。というのも自分の経験として、医療機関を受診した時に「はい」「いいえ」ですぐ終わる質問を一方的にされて話したいことを話せないまま終わったり、質問を途中で遮られて早口で説明されて終わったりすることがあって。自分の患者さんにそういうことはしたくないんです。患者さんが焦らず気圧されず話しやすいように、話す速度、聞く姿勢、質問の仕方を気をつけています。

診療以外でも、患者さんが先生やスタッフさんと和気あいあいと話されている姿が印象的でした。

日比志郎院長 日比歯科医院4

患者さんの緊張や不安を取り除くために、受付の時、待合室で待っている時、会計の時でも、私やスタッフから声をかけてコミュニケーションを取るようにしているんです。患者さんの近況報告を聞いたり、趣味やペットの話を聞いたり、楽しく雑談する感じですね。まったく診療とは関係ない話をしているのですが、実はそこから治療箇所の根本原因が見つかることも考えられます。例えば、噛み合わせ治療では、本当は噛み合わせに問題があるのに患者さん自身が気づいていなかったり、定期検診を受けていても見落とされたりするケースが多いんです。当院では細かい検査を行うことはもちろんですが、雑談から見えてくる患者さんのライフスタイルや歯とは関係のない症状からも、病気や原因の見落としがないように努めています。

笑顔で来院して笑顔で帰れるクリニックであり続けたい

お父さまが歯科医師として働く姿を、幼い頃から見ていらっしゃったそうですね。

日比志郎院長 日比歯科医院5

私は生まれも育ちも高岳で高校まで近くの学校に通っていたのですが、家とクリニックがつながっていたのでクリニックの中を通って帰ることがよくあったんですよ。その時に患者さんが父と楽しそうに話していたり、笑顔で「ありがとう」と父に声をかけて帰っていかれる姿を見ていました。「人を笑顔にできるすてきな職業だな」とずっと思っていたので、自然と医療関係の仕事をめざすようになりました。歯科を選んだのも手先を使った細かい作業が好きだったことに加えて、やはり日頃から歯科医師として働く父の仕事ぶりを間近で見ていて、仕事内容ややりがいを具体的にイメージできていたことが大きいです。

スタッフさんは昔から働かれているベテランが多いのでしょうか。

実は先ほど受付に立っていた女性は私の母なんです。このクリニックは昔から家族みんなで携わっていまして、祖父の代から祖母や母がスタッフとして受付や電話対応をしています。本当にアットホームなクリニックなんですよ。コミュニケーションが希薄になった現代では、必要最低限の会話と診療でスピーディーに対応する医療機関も増えていますが、ここは昔と変わらず、人の温かさが感じられるクリニックであり続けたいと、私も家族も思っているんです。患者さんがリラックスした気分で来院して、気兼ねなく医師やスタッフと楽しく話して安心して治療を受けて、最後は笑顔で帰れるように、スタッフ一同真心を込めて患者さんと向き合うことを大切にしています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

日比志郎院長 日比歯科医院6

当院のモットーは「良い歯、良い食、良い人生」です。年齢を重ねると体の不調が増えてつらく感じることが多くなりますよね。でもそんな中でも口腔環境が整っていて、問題なくおいしく食事が取れたり笑顔でお話しできたりすれば、それだけで「幸せだな」と思う瞬間が増えると思うんです。お口の健康は人生の豊かさに直結します。高岳で生まれ育った歯科医師として、地域の皆さんの人生がより楽しくなるお手伝いができればうれしいです。今まで培ってきた技術や知識を生かし、お口の悩みについて幅広く対応できる体制を整えていますので、どんな些細なお困り事でもお気軽に相談にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホワイトニング/3万円~、入れ歯/20万円~45万円

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