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金崎 伸幸 院長の独自取材記事

カナザキ歯科

(松山市/梅本駅)

最終更新日:2025/07/30

金崎伸幸院長 カナザキ歯科 main

松山市の郊外、伊予鉄道横河原線・梅本駅前にある「カナザキ歯科」。院長の金崎伸幸先生は「臨床」と「教育」に情熱を傾け、歯科医療に全身全霊を注ぐ熱き歯科医師。「歯科医師は天職」と話し、総勢68人のスタッフを率いて、日々の診療を行っている。患者の一生を考え、それぞれのライフステージに合った治療を提供する同院には、地域住民はもちろん、隣接県からも患者が訪れる。クリニックの基本理念や患者とのエピソードなど、大いに語ってもらった。

(取材日2019年9月5日)

クオリティーと効率性を両立した診療

とても規模の大きなクリニックですが、患者さんは地域の方が中心ですか?

金崎伸幸院長 カナザキ歯科1

地域の方が一番多いです。遠方からでは宇和島市や新居浜市、四国中央市、それから香川県や高知県、広島県からもいらっしゃいます。来院のきっかけを伺うと、ほとんどの患者さんがクチコミでいらっしゃるようです。遠方の患者さんや、お仕事や家のことで忙しい中来ていただいている患者さんも多いですから、時間的負担を減らして、いかに質の高い治療を提供するかを常に模索しています。

質の高さと効率性の両立をめざし、取り組んでいることは?

忙しい現代社会では、クオリティーの高い治療を、短い時間でなおかつ少ない回数で終わる効率性、利便性を求める傾向があります。私自身は歯科治療そのものにたいへん魅力を感じております。研究を重ねるほど、治療の質は上がりますが、質を上げれば上げるほど、治療回数は増えてしまいます。そこで必要になってくるのが、AIやデジタル技術を搭載した先端の機器・設備や技術です。例えばCAD/CAMシステムもその一つ。口腔内スキャナーで撮影を行い、3Dデータ化してセラミックの詰め物やかぶせ物をその場で削り出します。昔は技工物ができるまで何週間も待たなければならなかったのですが、今はおよそ10分で技工物が完成するので、通院回数や治療時間の削減に役立っています。

ところで、先生はなぜ歯科医師になろうと思われたのですか?

金崎伸幸院長 カナザキ歯科2

私は子どもの頃に近所のかかりつけの歯科医院の先生にとてもかわいがっていただきました。歯科の珍しい機械も、わりと自由に触らせてくれ、好奇心がかき立てられたものです。先生の人柄も非常に優しく、その先生への憧れもあって歯科医師をめざしました。今でも子どもの頃と同じように歯科の治療や研究、教育も私にとって楽しみの一つです。開院から26年になりますが、今もスタッフ教育や自己研鑽は毎日続けております。

患者の幸せを軸とした「5つのF」を基本理念に掲げる

クリニックの理念を教えてください。

金崎伸幸院長 カナザキ歯科3

当院では理念として「5Fコンセプト」を掲げています。まず柱となるのが「for the patient(患者)」。これは歯科の専門家である私たち自身が受けたい治療を患者さんにも提供するということ。けれどもスタッフが幸せでなければ実現できませんから、次に「for the staff」。そして「for the community」は地域への貢献。さらに「for the family」。自分たちをサポートしてくれる家族や友人を大切にしなければ、より良い仕事はできません。最後にスタッフもクリニックを大切にしてもらい、良い関係を築いてほしいという思いから「for the clinic」。歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、受付、歯科技工士、栄養士といった総勢68人ほどのスタッフが、この理念のもと行動しています。

先生ご自身が得意とする治療は何でしょうか?

当院では患者さんのライフステージに沿った診療を行うため、幅広い治療を提供しています。そのすべてに私も関わっていますが、特に得意なのが、インプラント治療と歯周病治療、そして審美面に配慮した治療です。審美性と歯周病治療には実はつながりがあり、まず歯並びやかみ合わせを整えることを図り、虫歯や歯周病になりにくくすることをめざします。また、歯を失った方は、白米や麺類などやわらかく高カロリーな「糖質偏重食」を食べがちで、そのような食生活を続けていると生活習慣病に陥ることもありますから、早い段階で治療を施し、噛める口腔環境をつくって偏った食生活を食い止めなければなりません。その手段の一つがインプラント治療です。歯科と全身疾患は深く関連しており、歯周病はアルツハイマー病の遠因ともいわれ、しっかり噛めることは認知症予防にもつながります。脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病などの疾患と歯周病の関係性も重要視されています。

マウスピース型装置を使った矯正も導入されていますね。

金崎伸幸院長 カナザキ歯科4

今の矯正歯科の流れは、ワイヤーよりもマウスピース型装置を用いた矯正が多くなっていると感じています。歯の型採りの方法もどんどん進化していて、以前は印象材を使って歯型を採っていたのが、今は口腔内をスキャンするだけで三次元化が可能です。また、装置も、夜だけつけるもの、ほとんど目立たないものなど種類があり、6歳くらいから使用できるものもあります。一方、6歳以前の乳歯の時期の不正咬合には、姿勢や食事の指導を行います。それから、マウスピース型装置の最大の利点は取り外せることだと考えています。ただ矯正を安易に考えすぎる風潮もあります。見た目の美しさを優先しすぎて噛み合わせの重要性が忘れられているようにも思われます。当院では下顎運動や顎関節を精査し理想的なかみ合わせを考慮した矯正に取り組んでおります。

30代、40代の口腔衛生が将来を左右する

患者さんとの印象深いエピソードはありますか?

金崎伸幸院長 カナザキ歯科5

勤務医時代の話になりますが、当時40代の噛み合わせについて非常に悩んでいる女性の患者さんがいました。その方は過去の歯科治療でトラブルも抱えていて、体調も崩して自殺を考えるほどに思い詰めていたそうです。実際にかなり難しい治療で、2~3年かけて毎日通っていただき、治療を終えたのですが、私のことを命の恩人のように言ってくださったことは印象に残っています。ほかには、ほとんどの歯を失い、それらをすべてインプラントにされたご高齢の男性患者さんもおられました。治療が完了して奥さんとお寿司屋さんに行き、「おいしい」と涙をぼろぼろ流して喜んで食事をされたと聞いた時は、サポートできて良かったと私も感激しました。

今後の展望をお聞かせください。

私の2大テーマは「臨床」と「教育」です。自分一人でできることは限られていますから、知識や技術はもちろん、人としても信頼される優秀な歯科医師やスタッフを育成して、さらに臨床の質を向上させていきたいですね。開業や留学など、スタッフそれぞれのキャリアメイキング、ライフプランを尊重して、安心して働けるようにサポートしています。そうすることで、目の前にいる患者さんにも一生懸命になれて、信頼関係を築くことができると思うんです。私は大学や専門学校で講師もしていますが、生徒の中には当院の患者さんで、「ここで働きたい」とお仕事を辞めて一念発起して歯科技工士の学校に入られた方もいます。そう言っていただけると本当にうれしいですし、スタッフが成長してゆく姿を見るのは、大きな喜びです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

金崎伸幸院長 カナザキ歯科6

小学生の虫歯はとても少なくなりましたが、中学生以降虫歯がだんだんと増えていき、18歳になると歯周病の症状も出始めます。さらに30~40代になると、お子さんのいる女性の場合、お子さんを優先して、ご自身のことは後回しになりがちです。この年代はまだ健康に自信がある時期。けれどもさらに年齢を重ねるとどうなるでしょうか。インプラント治療や重い歯周病の治療が必要となるのは、60代の女性が中心です。30~40代のうちにきちんと治療をしておくことで、将来歯を失ったり、外科的な治療や高額な治療を受けたりせずに済むかもしれません。治療後はメンテナンスに通い、セルフケアを生活の中に組み込みながら、歯科衛生士のケアを定期的に受けてください。理想は3ヵ月に1回です。高齢になった時、お口の健康は全身の健康に大きく影響します。一見トラブルのない30~40代のうちに歯の健康を心がけることで、将来が変わるのです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療:44万円~53万3500円
マウスピース型装置を用いた矯正:79万2000円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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