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鈴木 淳也 院長の独自取材記事

さくら歯科クリニック

(四国中央市/伊予寒川駅)

最終更新日:2021/10/12

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック main

海岸と山地のある寒川町に位置する「さくら歯科クリニック」は1997年開業。クリニック名に合わせて植えたという桜の木が出迎えてくれる。生まれ育った地で歯科医療を行う鈴木淳也院長は、自身が通った保育園で園医も務めている。地道に予防歯科の重要性を呼びかけ続けた結果、担当する保育園では多くの園児が虫歯経験ゼロで卒園するという。治療面では保険診療をメインに、気軽に受けられる治療を提供。中でも力を入れているのは、勤務医時代、休みの日に母校の補綴科に通い技術を磨いたという義歯の治療だそう。開業して二十数年、信頼を得て、通院する患者数を着実に増やしてきた同院。これまでの研鑽を生かして地元に還元している鈴木院長に、診療への思いや今後の展望について話を聞いた。

(取材日2021年3月16日)

保健診療で適切な治療と喜びを提供

歯科医師をめざしたきっかけと開業までの経緯を教えてください。

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック1

年配の患者さんからいまだに言われていますが、私は子どもの頃「やりたい」と思うとブレーキが利かないタイプで、駄目と言われても興味があるとついやってしまうような子どもでしたので、小中学生の時、歴代の担任から口をそろえて「きっと会社勤めに向かない」と言われ続けました。そこで、進路を決める時は会社勤めより自営業がよいだろうと自然に考えました。高校は理系に進み、理系で自営業といえば医療系しか思いつかず、そんな理由で歯学部を受験しました。進学後、友人にこの話をしたら「そんな軽い気持ちで入学するなんて」と叱られました(笑)。大阪大学歯学部卒業後は、開業を見据えて保険診療を鍛えたいと考え、兵庫県尼崎市にある大学の先輩の診療所に勤務しました。そこは1日に数多くの患者さんが来院する保険診療中心のクリニックで、そうした診療を先輩から4年ほど叩き込まれました。その後地元に戻り、1997年に開業しました。

保険診療を中心とした診療にしたいと考えられたのは、どのような思いからですか?

大学に入学した時から地元での開業を考えていました。具体的にどんな患者さんにどのような治療をするかイメージすると、保険診療が中心だろうと考えました。一方で、あらゆる患者さんに対応したいという気持ちもありました。例えばインプラントを中心に診療されている先生はよく「インプラントこそ欠損補綴の究極のかたち」とおっしゃいます。確かにインプラントは入れ歯やブリッジと比べても噛む力を補うことに重点を置いた優れた治療です。しかし保険外で、費用負担が大きく治療を受けられない人が出てきます。それより、保険診療の範囲内でできることで、より多くの患者さんに喜んでもらいたいというのが私の考えです。そのため当院は治療のほとんどが保険診療です。患者さんから自由診療のご希望があれば必要に応じ行うこともありますが、私から自費診療を勧めることはほとんどありません。保険診療メインというスタンスは今後も変わることはないでしょう。

開業から今日までの歩みを教えてください。

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック2

開業前は、患者さんが定着するまでの経営について心配していましたが、実際に開業すると多くの知り合いが来てくださり杞憂に終わりました。地元の皆さんが盛り上げてくださったんです。また、開業当初はクリニックのホームページを自分で作って公開していたのですが、更新することが難しくなり現在は公開していません。ホームページを作るのは好きなのですが、まめに更新するのが向いていないんです。SNS時代に対応できない古い人間だということですね(笑)。にもかかわらず、「知り合いから聞いて来た」という患者さんが多く来てくれるのが本当にありがたいです。これまでを振り返って感じるのが、自分の想像以上に、患者さんに当院を受け入れてもらえているということ。歯科医師という仕事は自分で何かを作り出す仕事ではありませんが、患者さんのそうした思いに応えて、この地域に住んでいる方々を支えているという意識を持って診療しています。

次世代の歯の健康まで見据えた啓発活動を実施

特に力を入れている治療はありますか?

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック3

あえて言うなら義歯でしょうか。勤務医をしていた時、休みの日に母校の補綴科に非常勤研究生として通っていました。そこで少しですが義歯の勉強をしました。子どもの頃からプラモデルづくりなどの細かい作業が好きだったので、大学時代も義歯の実習が一番楽しかったですね。その時の経験を生かして、現在は保険適用の義歯を中心に提供しています。

予防歯科にも力を入れているそうですね。

開業してから予防歯科の重要性を感じるようになりました。歯を失ってから機能を回復させることも大事ですが、一番大切なのは「歯を失わない」ことです。子どもの時から当たり前のように歯磨きをして、歯科に来るのは定期検診のみ。あとはフッ素を定期的に塗ったり、歯石除去をしに来るだけで問題なく過ごせている、というのが理想的だと考えています。定期検診に来ていただく頻度は、患者さんによって3ヵ月ごとの方もいれば1年後の方もいます。歯の状態に合わせて検診の頻度をご提案することで、患者さんの負担も減るのではないでしょうか。そのため最近は予防歯科に関する情報発信や啓発に力を注いでいます。園医となっている保育園・幼稚園や地元のいろいろなイベントの場を中心に、子どもから高齢者まで幅広い層の方々に向け、予防歯科についてお話する機会をつくっています。

園医として予防歯科を呼びかけているのですね。保育園での反応や園児の歯の状態はいかがですか?

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック4

園医を始めた1年目と比べると、虫歯のあるお子さんの数が減ってきました。多くの園児が一度も虫歯にならずに卒園されています。親御さんが予防歯科についてしっかり理解し、各ご家庭で実践された結果だと思います。ただ、中には歯の状態が良くないお子さんもいます。虫歯予防をしないまま大人になることで、次の世代にもその影響が及ぶ恐れがあります。そのような連鎖をなんとか断ち切りたいですね。歯科医師会で定期的に行う地域保健委員会でもこのことは議題にしていて、現在皆でアイデアを出して話し合っているところです。

地元に根を張り、患者の困り事に寄り添う歯科医療を

長年の診療の中で心に残っているエピソードがあれば教えてください。

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック5

これまですべての患者さんに喜んでいただいたわけではなく、中には治療が長引いてしまったり、言葉足らずの説明になってしまったりして、患者さんからお叱りを受けたこともありました。うまくいかなかったことほどよく覚えていますし、同じことを二度と繰り返さないように心に刻んでいます。もちろんうれしかったことも覚えています。治療後にお子さんから「これあげる」と折り紙やガムなどを頂くことがあります。20年前に頂いたガムを今でも食べずに残しています。うれしくて食べられなかったんです。

休日はどのように過ごしていますか?

子どもの頃から漫画が好きで、今でも話題の作品で気に入ったものは全巻そろえています。友人からこれ以上漫画が増えると倉庫の床が抜けるぞって言われるくらい所蔵しています。また、以前はスキューバダイビングをしていましたが、遠出しなければならないので最近はできていませんね。代わりに1日で完結するような趣味をつくろうと思い、DIYを始めました。クリニック内の棚も自分で作ったりしているんですよ。自宅用にも何か作りたいところですが、新築したばかりなので残念ながらDIYが今のところ必要ないのです(笑)。これから少しずつ腕を磨いていって、いずれ難易度の高いものにも挑戦したいですね。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

鈴木淳也院長 さくら歯科クリニック6

これからも地に足をつけて地域に密着した仕事をしたいと考えています。当院の留守電や玄関には私の携帯電話の番号を案内し、診療時間外でも歯が痛いなどの相談があれば、可能な限り対応するようにしています。時間外だから、と電話するのを遠慮される方が多いのですが、本当に困っているときは気にせずお電話していただきたいですね。診療では、患者さんに納得してもらってから治療を受けていただけるように、しっかりと説明すること、インフォームドコンセントを大切にしています。口の中のトラブルで普段の生活が煩わされないように、今後も予防歯科の啓発と保険診療中心の治療を続けていきます。

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