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菅田 貴志 院長の独自取材記事

スガタ歯科医院

(高松市/瓦町駅)

最終更新日:2022/02/24

菅田貴志院長 スガタ歯科医院 main

高松市中心部、田町商店街内のビルの2階部分にある「スガタ歯科医院」。商店街に面した窓から明るい光が入る待合室は、白をベースにした清潔感あふれる空間となっている。1992年の開業から今日まで、虫歯治療や歯周病治療、予防歯科、訪問歯科診療を通して地域住民の歯の健康を守ってきた同院だが、県外から訪れる患者も多いという。院長を務めるのは、「一口腔一単位」の診療方針のもと口腔全体を診ることを重視する菅田貴志先生。痛みに配慮した治療にこだわり、患者自身が判断基準を持てるよう事前説明に力を入れているという菅田院長に、歯科医師として大切にしていることや地域医療にかける思いを聞いた。

(取材日2021年12月6日)

患者の利便性を重視した、明るく快適な治療環境

先生が歯科医師になったきっかけは何だったのでしょう? 開業までの経緯も含め教えてください。

菅田貴志院長 スガタ歯科医院1

私の父は関西出身で、高松に来て苦労しながら商売をしていた人なんです。その父から「お前は商売より、手に職を持ったほうがいい」と言われ、医師はどうだろうと考えるように。その後、父の知人に「歯科の技術はどんどん広がっているから、歯科医師は将来性がある仕事だ」と勧められ、漠然と歯科医師が面白そうだと感じて歯学部に進みました。1988年に大学を卒業後、東京の歯科医院で2年、香川の歯科医院で4年診療経験を積み、開業したのが1992年です。当時このビルの1階に父が経営する楽器店があったのですが、2階のテナントに空きが出たので、この場所に決めました。父からはよく「自分がすべきことをしていたらお金は必然とついてくるから、仕事をする時はお金よりも“何をすべきか”を考えること」と言われていましたので、お金を稼ぐことよりも、私が患者さんのために何をしてあげられるか、それを最優先に考えて、これまで診療してきました。

開業時、「こんな歯科医院にしたい」というこだわりはありましたか?

ビルの中にあるテナントは暗くなりがちなので、光を室内に取り入れたいという希望は明確にありましたね。そこで、待合室を商店街に面した前面ガラス張りにして、明るく清潔感にあふれたスペースをつくりました。開業してからこれまで4回院内をリニューアルしています。最初3台だった診療台も7台まで増え、それに合わせて人の出入りも激しくなったので、リニューアルする際は常に院内の導線、患者さんの利便性を意識してきました。また、開業前に勤務していた時代は外科的な治療もしていたので、そういう治療ができるようなレイアウトを設計士さんにお願いし、設計していただきました。

こちらのクリニック患者層や、多い主訴について教えてください。

菅田貴志院長 スガタ歯科医院2

患者さんは全体の7割ほどが女性で、近隣エリアにお勤めの方が中心ですが、県外から通ってきてくださる患者さんもいます。症状としては、虫歯よりも歯周病の方の割合が多いですね。症状によってより専門性のある治療が必要だと判断した場合は、大きな病院に紹介するなどしています。ただ、大学病院のような大きな病院だと、仕事が忙しい患者さんなどは診療日程が組みにくいこともありますし、遠くまで通わなくてはいけないといった問題点があります。その点、民間のクリニックは患者さんも通いやすくていいですよね。幸いこの地域には、根管治療や外科処置などを得意としているスペシャリストの先生方がいらっしゃるので、最近はそういった先生方とも積極的に連携していきたいと考えるようになりました。医科の場合、異なる診療科の医師同士が連携することは多いですが、歯科ではまだまだなので、今後は密に連携を図っていきたいと考えています。

「一口腔一単位」の考えのもと、包括的な医療を提供

クリニックの診療方針について伺います。

菅田貴志院長 スガタ歯科医院3

当院では「一口腔一単位」を理念として掲げています。痛いところだけ治療して良くなればそれでいいと考えるのではなく、そもそもなぜ痛くなったのか、原因を究明し、それを改善していくことで、根本的な解決を図りたいと考えています。口腔環境において「どこか一部分だけが悪くて、あとは全部健康」ということはまず考えられないものです。そして、どこかが悪くなるには必ずどこかに原因があるはずです。あと、せっかく治療をしてもその状態が長続きしなければ意味がないので、メンテナンスや毎日のホームケアにも重きを置いています。良いお口の状態を患者さんと歯科医師が二人三脚でつくっていくイメージですね。

特に力を入れている治療分野はありますか?

患者さんの主訴でも多い、歯周病の治療ですね。例えば家を建てることを例として考えるとわかりやすいのですが、歯周病の治療は、すべてのベースになる基礎の部分を整えることと言えます。どんなにすてきなデザインの家でも、沼地に建ててしまうと、雨や風ですぐに倒れてしまいますよね。歯周病の治療は、家の地盤を沼地からコンクリートに変えるような作業です。地盤や基礎の部分となる歯茎や歯の土台となる骨、歯の根が頑丈で健康な状態であれば、詰め物やかぶせ物の治療もスムーズに行えますし、良い状態を長く維持することも期待できるでしょう。なので、口腔内のトラブルを防ぐためにも、大本となる歯周病をしっかり治していくことを重視しています。

痛みに配慮した治療も心がけているそうですね。

菅田貴志院長 スガタ歯科医院4

注射が嫌な方でも、痛みを感じさせないような注射であれば、患者さんの苦手意識もなくなり、歯科医院にも通いやすくなるのではないかと思います。歯科麻酔は一般的に表面麻酔薬を塗って感覚を麻痺させますが、当院では神経線維の中を伝わっていく活動電位スピードを変えてあげることで痛みの感覚にアプローチする「跳躍伝導」による麻酔法を採用しています。ただ、注射針を見るのも怖いという小さいお子さんなどには、噴霧式の麻酔薬を使うこともありますし、かなり恐怖心が強い人には、鼻から吸う全身麻酔を併用することもあります。

1時間かけて丁寧な説明を行い、患者の選択権を重視

診療で大切にしていることは何ですか?

菅田貴志院長 スガタ歯科医院5

治療に取りかかる前の事前説明を重視し、時間をかけて丁寧に行っています。痛みなど急性の症状があればその処置を優先しますが、落ち着いた後に先ほどお話しした「一口腔一単位」の考え方で、口腔内全体を詳細に検査させていただきます。その後、患者さんに1時間ほどお時間を頂戴し、私や当院でトレーニングを受けたスタッフが検査結果をもとに現在のお口の状態について詳しく説明し、今後必要だと思われる治療やケアについてもわかりやすくお伝えしています。

どんな時に仕事のやりがいを感じますか?

当院では、患者さんのご自宅に伺う訪問診療にも対応しているのですが、ご自宅に伺うと、患者さんご本人はもちろん、ご家族の方も喜んでくださり、「ありがとう」と言ってもらえるのが本当にうれしいです。訪問診療は、始めてもう10年ほどたちます。往診の診療報酬の点数が下がったことで往診をやめてしまう歯科医師が多かった時で、ちょうど過渡期でしたね。始めた当初は、平日の診療が終わってから夜に1、2軒、日曜も10軒ほど回っていました。今は、私以外にも訪問歯科を担当する歯科医師やスタッフがおり、患者さんのご自宅に伺って治療やケアを行っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

菅田貴志院長 スガタ歯科医院6

先ほどもお話ししましたが、当院では、事前説明を重視しています。わかりやすく丁寧に説明することで、患者さんも理解し納得して治療が受けられますし、そもそも治療の選択権は患者さんにあるので、患者さんご自身に知識を身につけていただき、最良の選択をしていただきたいという思いがあります。理想は、歯科医師が「黒だ」と言っても、「それは白では?」と反論できるようになってもらうことです。「そうか、黒なのか」とうのみにしていては、歯に対する意識も変わりませんし、結果、何度も治療を繰り返すことにもなりかねません。ご自身で考えて判断していただくためにも、説明の時間を大切にしていますので、気軽になんでもご相談ください。歯科治療に対して苦手意識を持つ人はまだまだ多いと思いますが、 歯科医院をもっと身近に感じて利用していただけたらうれしいです。

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