宮武 亮 院長の独自取材記事
宮武歯科医院
(丸亀市/善通寺駅)
最終更新日:2021/10/19

県道4号丸亀三好線沿いに立つ「宮武歯科医院」は、現院長である宮武亮先生の父が43年前に開業。2015年に宮武院長が継承したタイミングでバリアフリー設計にリニューアルした。周辺に小学校があり、子どもから高齢者まで幅広い世代が訪れる同院では、一般歯科、小児歯科のほかに、インプラント治療、ホワイトニング、マウスピース型装置を用いた矯正などの自由診療も行っている。特に予防歯科に注力し、個人に合わせたケアを提案。また、口腔内のあらゆる悩みに寄り添うための問診票を導入するなど、院長、歯科衛生士はじめスタッフが一丸となって患者の目線に立った診療を実施する。「歯科は治療する場ではなく、人生のクオリティーを上げる場所」と語る宮武院長に、診療や予防歯科への思いについて話を聞いた。
(取材日2021年7月8日)
患者の心配事を引き出す問診を行い、悩み解消へ導く
こちらは先代のお父さまから継承されたそうですね。開業までの歩みを教えてください。

父が開業したのが43年前です。父が急死してから母が理事長を務め、私が継ぐまで勤務医の先生が診察していました。私は大学卒業後、高松の知り合いのもとで2年間修行させてもらい、その後2015年に当院を受け継ぎました。開業当初は歯科医師の姉も一緒に診察していました。学生から急に「院長」という肩書がつきましたが、当時はあまり実感がなかったですね。先代から受け継いだ際に一部をリフォームし、誰でも気軽に通っていただけるように、車いすでも移動しやすいバリアフリー対応にしました。歯科というとネガティブなイメージを持たれやすいですよね。習慣的に来ていただけるような親しみやすい歯科医院をめざしています。
患者さんの年齢層や診療内容を教えてください。
お子さんからご年配の方まで幅広く受診されています。午前中は主婦の方、夕方は仕事が終わった方や学校終わりのお子さんが多いですね。ビジネス街ではないので、訪れる方の年齢層は幅広いです。先代の頃からの患者さんもいらっしゃいます。診療内容は特化したものはないのですが、私にできる範囲のことはしっかりカバーできるようにしています。また、3、4年ほど前から、マウスピース型装置を用いた矯正やホワイトニングのような審美歯科も取り入れています。新しい方法も積極的に取り入れて、患者さんのニーズに応えたいですね。
一般的な問診票に加え「第二問診票」を取り入れているそうですね。

通常の問診票には、基本的に基礎疾患、主訴などを書いていただきます。第二問診票では、その他に気になるところがないかをチェックします。例えば、「歯に食べ物が挟まりやすい」「磨きにくいところがある」「歯の黄ばみが気になる」「口臭が気になる」などのチェック項目に答えていただきます。主訴をメインに治療を進めていき、その後、第二問診票をもとに、原因を探り改善策をアドバイスします。患者さんが抱えるもやもやとした悩みを具体的に引き出し、共有して改善に導いていければと考えています。
予防歯科に加え、審美面から口腔ケア習慣にアプローチ
予防歯科にも力を入れているそうですね。

検診にいらっしゃるのは季節ごとの方が多いので、口腔ケアは自宅でのケアがメインになります。そのため、ケアに対してのアプローチとして、患者さん個々に合った歯ブラシ、歯間ブラシ、フロスなどの補助道具をアドバイスするところから気を遣っています。また、検診時に「歯を掃除しておしまい」ではなく、口の中のリスクを患者さんと一緒に写真や鏡で見るなどして共有しています。ホワイトニングやマウスピース型装置を用いた矯正も歯の健康維持や患者さんのケア習慣につながると考えています。健康的な人が受診することで、歯科医院が「トラブルが出てから行くところ」ではなく「トラブルが起きないように行くところ」に変わると思うんです。ホワイトニングをしたら状態を維持したいとケアを続けますし、矯正して歯並びが整えば歯磨きもしやすくなるはず。適切なケアを行えば、一生白くて健康的な歯を保てて、笑顔にも自信が持てるようになるはずなんです。
白さを重視したホワイトニングを実施しているとお聞きしました。
「笑顔創造産業」のビジョンのもと、ホワイトニングを行っています。ホワイトニングに関しては、価格にも配慮しながら白さを追求することに努めています。定額で目標の色に到達するまで、施術を続けることが当院のこだわりです。また、2ヵ月から3ヵ月の短期間で施術を行うのも特徴と言えるでしょう。
ホワイトニングは具体的にどのような方法で進めるのですか。

デュアルホワイトニングといって、自宅でのホームホワイトニングと通院によるオフィスホワイトニングを併用する方法です。自宅でのケアに加え、3、4週間に1度通院していただき、目標の白さをめざします。ホームホワイトニングでは歯の内部の黄ばみを取り除くことを図り、オフィスホワイトニングでは歯の表面を重点的にケアしていきます。この2つのホワイトニングを組み合わせることで、一気に目標の白さまで到達することをめざしながら、その後の色戻りを防いでいくのです。メンテナンスについては患者さんと相談しながら方法を決めています。基本的には定期的なクリーニングを織り交ぜながら、予防歯科だけで白い歯、健康な歯を維持できることを目標としています。
歯科医院を人生のクオリティーを上げる場に
仕事をする上で大切にしていることは何でしょうか?

患者さんが知らないことをしっかり教えてあげられるよう、カウンセリングやコミュニケーションにも力を入れています。例えば歯間ケアの場合、フロスを使うと良いと聞いたことはあるけれど、使っていないという患者さんもいらっしゃるはずです。そういった方に歯間ケアの大切さを伝え、一度使って「気持ち良くなった」と思っていただければ、それが習慣になります。さらに検診で「ケアを頑張っていますね」とお伝えすると、もっと頑張ろうという気持ちになっていただけます。そうやって少しずつ階段を上がるように口腔ケアの習慣化へ導いています。また、歯科衛生士にもカウンセリングの勉強をしてもらい、患者さんの悩みを聞き出してもらうようにしています。歯科医師には話せないけれど、歯科衛生士には気軽に話せるという患者さんもいらっしゃいますからね。患者さんに喜んでいただけることが、この仕事のやりがいです。
休日はどのように過ごしていますか?
まずは事務的な作業をして、その後は犬の散歩をしたり子どもと遊んだりするなど家族サービスをしています。2年ほど前から1匹の愛犬と暮らしています。犬が事故に遭ったところを妻と子どもが保護したことをきっかけに、わが家で引き取ることになったんです。もともと動物と暮らすことには慣れていて、昔は7、8匹の猫と暮らしていました。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

「重い腰を上げて歯科へ行く」というイメージがあると思いますが、痛いところ、悪いところは受診していただければ必ず対応します。大事なことは、痛みや不調が出ないように予防することです。当院では、ご自身の歯で一生おいしく食事ができるように「歯があることは良いことだ」ということに気づいてもらえるようお話ししています。歯磨きの仕方、歯間ケアの方法などをアドバイスし、良いケア習慣を身につけていただけるように導いています。理想としては、私の出番が減れば一番ですね。歯科衛生士や受付が患者さんに口腔ケアについてお伝えし、最後に私が確認して「はい、大丈夫ですね」と言って診察が終了する。口腔内を良い状態にしっかりキープしていただくのが理想です。歯科医院を治療するところではなく、人生のクオリティーを上げる場所にしていきたいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング・デュアル(上下)セットメニュー/10万7800円、インプラント(1歯)/38万5000円、マウスピース型装置を用いた矯正/38万5000円、セラミック/8万8000円、クリーニング/8800円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。