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根岸 達郎 院長の独自取材記事

根岸耳鼻咽喉科

(川崎市宮前区/宮前平駅)

最終更新日:2019/08/28

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宮前平駅にほど近い住宅街にある「根岸耳鼻咽喉科」。長年地元住民のかかりつけ医として地域医療に尽力し、信頼を集めてきたクリニックだ。初代院長である父から2003年に同院を引き継いだ院長の根岸達郎先生は、それまで大規模病院の耳鼻咽喉科で勤務医として活躍し、がんなど重篤な症例の治療に力を注いできた。現在もその豊富な経験を生かし、電子内視鏡を駆使して重大な疾患の早期発見に努める。「これからは正しい医療情報を見極めるリテラシーが大事」と語る理論派である一方、治療においては患者のメンタル面のサポートに心を配り、薬だけでは解決できない悩みに寄り添う。地域密着型のクリニックとして、気軽に通いやすい仕組みづくりにも積極的に取り組む根岸院長に話を聞いた。
(取材日2018年6月14日)

耳鼻咽喉科のがん症例を多数経験

医師をめざしたきっかけを教えてください。

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特に大きな夢や目標があって医師をめざしたというわけではないんです。父が医師でしたので、子どもの頃から職業の選択肢の一つとして医師があり、ほかに特別めざしたいこともなかったので、自然に医師の道を選んだという感じでしょうか。ただ、医師としての勉強や経験を積んでいく中で、やはり漠然と「がんの患者さんを治したい」という思いだけは常にありましたね。耳鼻咽喉科の領域にも、舌、咽頭、喉頭、中耳・外耳など、がんが発生する部位は多く、研修医や勤務医の頃は咽頭がんや上顎がんなどの患者さんを数多く診てきました。

なぜ耳鼻咽喉科に進まれたのでしょうか。

父の専門が耳鼻咽喉科だったことが大きいと思います。それからもう一つ、もともと私は人間の聴覚に興味があったんです。音が人間の耳の中でどのように変換され、脳の中でどのように認識されるのかといった学問的なことに、とても興味があったんですよね。この2つが、耳鼻咽喉科の医師を志すことになった大きな理由だと思います。子どもの頃に楽器を習っていたことも、音や聴覚に興味を持つきっかけになったといえるかもしれません。

勤務医の頃と現在とで、変わった点はありますか?

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大学卒業後、研修医としての2年間を含め、ずっと大病院に勤務してきました。父の後を継いで当院の院長に就任してから15年になりますが、勤務医の頃とは診療の環境も患者さんの層も大きく違いますね。大きな病院ではがんなどの重大な病気を診ることが多く、毎日手術を行っていました。重篤な患者さんは病状が急変することもあり、常に携帯電話を手放さずに待機しているような生活でしたね。それに比べれば、当院には重症の患者さんはあまりいらっしゃいませんし、ある程度は自分の時間が持てるようになりました。地域に親しまれるクリニックとして、患者さんのお気持ちがよくわかるように、自分自身が病気になったり具合が悪くなったりしたときには、丁寧に自己観察するようにしていますね。どこがどういうふうにつらくなるのか、自分の症状や経過をしっかり分析し、その後の治療に役立てるようにしています。

電子内視鏡を駆使して、がんの早期発見に努める

クリニックにいらっしゃる患者さんの層や主訴を教えてください。

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就学前の小さいお子さんですと、中耳炎や鼻炎が多いですね。鼻炎を発端に中耳炎を発症するお子さんもいらっしゃいます。高齢の患者さんでは難聴の症状が多いです。難聴の場合はまず聴力検査をし、必要があれば補聴器のご紹介も行っています。また、咳、喉、鼻の不調を訴えて来院する患者さんは年齢を問わずいらっしゃいます。原因はウイルスの場合もあれば、細菌性の炎症の場合もあり、また複数を合併している場合もあるなど、さまざまです。

花粉症の治療にも力を入れていらっしゃいますね。

花粉症は薬での治療が中心となります。スギ花粉症の場合、症状が出始めるのは毎年2月下旬頃ですが、治療はもっと早く、1月頃からスタートするほうが良いでしょう。症状が出てからでは、あまり効果は見込めません。毎年同じ時期にあることですから、ご自分がスギ花粉症だとわかっている場合は、ぜひ早めに受診してほしいですね。もちろん検査も行っています。また、花粉症の患者さんの多くは成人ですが、最近は3歳くらいの幼児の患者さんも珍しくありません。スギ花粉症には薬での治療のほか、今は小学生から舌下免疫療法も可能です。ただ、数年根気強く継続する必要があるので、お子さんにはやや難しいんです。またスギ以外の花粉症には効きませんので、やはり投薬での治療が中心になりますね。

検査には電子内視鏡を活用していると伺いました。

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電子内視鏡は患部を鮮明に映し出し、初期の小さながんでも見つけていけますので、がんの早期発見に非常に有効だと考えています。問診でがんの疑いがある場合、また、目視できない場所に腫瘍がないかどうかチェックする場合にも活用しています。痛みを伴わないリンパ節の腫れがあれば転移がんを、食事のとき食べ物が喉に引っかかる感じなどがあれば咽頭がんを疑うこともありますね。咽頭がんは耳鼻咽喉科では比較的多く、当院でもしばしば見つかる病気です。喫煙や飲酒の習慣があればさらにリスクは高くなりますから、問診ではその点も必ず聞くようにしていますね。

正確な医療情報を見極めるリテラシーが大事

診療で大切にしてることを教えてください。

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ただ診察をして薬を出して終わりにするのではなく、必要に応じて心理的なサポートもできるよう、患者さんのお話をよく聞くようにしています。例えば、メニエール病などにみられる難聴やめまいといったつらい症状は、多忙な日常のスケジュールや仕事のストレスが原因で引き起こされるケースが少なからずあって、多忙でストレスが多い状態が改善されない限り、薬がよく効かないんですよ。とはいえ、お仕事を休んでくださいと簡単には言えませんからね。診察の際は、日常生活を送る上での注意点や、気分転換の方法など、できるだけストレスを軽減していただけるようアドバイスを行います。特に働き盛りの患者さんの場合は、1日も早くお仕事に復帰できるようにしてあげることが最も重要なことだと考えています。

今気になっていることや、患者さんに伝えたいことはありますか?

情報があふれる今の世の中で、医療の専門家として、患者さんに正しい医療情報を伝える重要性と責任を常に感じています。最近、インターネットやテレビ番組などの不正確な医療情報をうのみにして、病気や薬、治療について誤解してしまっている患者さんが目立つようになってきました。その一方で、患者さんのメリットになることなのにあまり大きく報道されておらず、周知されていない情報も多々見受けられます。記事を書く人も番組を作る人も、医療や医学の知識が十分でないと情報の取り扱い方がわからないのでしょうね。これからの時代、信頼できる情報ソースを持つとともに、情報の出所や信ぴょう性について総合的に判断するリテラシーをしっかり持つことは非常に大切です。それが自分の健康を守ることにもつながりますからね。気になることがあれば、まず専門家である医師にご相談いただきたいと思います。

最後に、今後の展望を教えてください。

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できることをきちんとしていきたい、ということに尽きますね。当院でできることは誠心誠意力を注いで行い、当院で対応できない場合は他院につなぐということ。この基本的な姿勢を今後も守っていきたいです。また、患者さんの声をよく聞いて、できるだけ多くの人にとって受診しやすい環境を整えていきたいと思っています。2017年には、休みが取りにくい人や時間に制約のある人のために、インターネットによる予約システムを導入しました。前日までの空いている日付と時間を選んで予約をすることが可能で、診療の順番だけなら当日でも予約できます。ただ、インターネットに不慣れな方もいらっしゃいますし、急患の方もいらっしゃいますから、予約外の受診ももちろん歓迎です。今後も幅広い患者さんのいろいろなニーズに、柔軟に応えていきたいですね。

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