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永田 喜久 院長の独自取材記事

ながた歯科クリニック

(朝霞市/朝霞台駅)

最終更新日:2025/10/17

永田喜久院長 ながた歯科クリニック main

親子4世代で通う家族も多い「ながた歯科クリニック」は、2025年で開業35年目を迎えた地域密着型の歯科医院だ。「開業当時は、この辺りは商店街でした」と話すのは院長の永田喜久先生。70歳を迎えた今も、歯科口腔外科領域を専門とし、後輩の依頼で他院の手術を担うなど、精力的に治療にあたるベテラン歯科医師だ。一般歯科を中心に、小児歯科、歯科口腔外科、義歯まで幅広く診療。特に入れ歯の作製と調整に力を入れ、保険診療でも「安定剤が不要な入れ歯」をめざして取り組んでいる。「まだ70歳、本当に歯科医師という仕事が好きです。豊富な経験をもとに、患者さんそれぞれの世代に合った治療を提案したい」と語る永田院長に、得意とする歯科口腔外科の診療や入れ歯の作製など、治療に込めた想いを聞いた。

(取材日2025年8月29日)

開業から35年、地域に溶け込んだ歯科医院に

今年で35年目を迎えられました。こちらにはどのような患者さんがいらっしゃいますか?

永田喜久院長 ながた歯科クリニック1

患者さんは0歳から90代まで幅広く、中心は60歳以上ですね。開業当時、この辺りは商店街で、夕方になると買い物かごを手にした人があちらこちらにいて、にぎやかな下町でした。今でも、古くから住む方も多い住宅街です。親子3世代、4世代で通ってくださる方も少なくありません。勤務医時代から40年近くお付き合いのある患者さんもいて、地域の方々には本当に良くしていただいています。往診のために患者さんのご自宅へ伺うと、夕食をごちそうになることもしばしばあります。昨年、私が手首を骨折した際には、2~3日でうわさが広まって、皆さんから温かい声をかけていただいたこともありました。

地域の方々や患者さんと、良い関係を築いているのですね。

歯科医師と患者さんとの間には、信頼関係が欠かせません。自然にその関係を築けたことは、とてもありがたいことだと思います。当院では一般歯科を中心に、小児歯科、歯周病治療、歯科口腔外科、義歯といった治療から口臭に関するご相談まで、それぞれの患者さんのお悩みに幅広く対応しています。大学病院での勤務医時代に歯科口腔外科領域を専門に学び、親知らずの抜歯をはじめ、舌小帯切除、がんや骨折などさまざまな症例に携わってきました。後輩の歯科医師に頼まれて、他院で手術することもあります。実は、今日もこのあと川越の歯科クリニックで手術を2件予定しているんですよ。最近は、高齢の患者さんから、入れ歯の相談も多く寄せられます。

入れ歯について教えてください。

永田喜久院長 ながた歯科クリニック2

高齢の患者さんが多いため、作製・調整には力を入れています。お口の中の状態は一人ひとり異なり、条件の良い方もいれば、悪い方もいらっしゃいます。条件が悪いと保険適用の範囲では対応が難しいケースもあります。自由診療にはまとまった金額が必要なため、まずは保険内でできる治療についてしっかりと説明しています。僕がよく例えるのは“入れ歯は義足のようなものである”ということ。「100メートルをゆっくり歩くための義足もあれば、全力で走るための義足もある。そのイメージが、保険診療の入れ歯と自由診療の入れ歯の違いです」とお伝えしています。その上で、保険診療を望まれた場合も、可能な範囲で痛みに配慮し、しっかりと噛める入れ歯を提供できるように努め、世代を問わず喜んでいただけるよう力を尽くしています。これからも、年齢を重ねても食べる喜びを感じられるような診療を続けていきたいと思っています。

治療の内容や回数を明確に提示し、患者に寄り添う

10年、20年先のお口の状態を見据えた治療を心がけているとお聞きしました。

永田喜久院長 ながた歯科クリニック3

若い頃は70代の方の悩みに共感できない時期もありましたが、今は違います。年代ごとの悩みがあり、年代ごとに適切なアドバイス・治療をご提案できるように心がけています。例えば、20~30代の方には40~50代にはどうなるかを、40~50代の方には将来入れ歯で悩まないための心がけを丁寧にご説明しています。お口の中をのぞけば、その方の抱える問題はすぐに見えてくるものです。食生活や習慣、う蝕感受性の違いで、この先抱えることになる課題はそれぞれ異なります。そこで、今までの症例画像を見てもらいながら「こうならないために、こうしていきましょう」と治療方針をご提案します。豊富な症例記録があるからこそ、説得力のあるご提案ができることも、当院の強みかもしれないですね。

遠方に足を運んで入れ歯の調整をなさることもあるそうですね。

当院で作る入れ歯は、安定剤なしでストレスを感じにくいことと、噛んで食べられる生活が送れることをめざした設計となっていますが、それには定期的なメンテナンスが欠かせません。一方、長くお付き合いする中で、この地を離れなければならない方もいらっしゃるのではないかと考えました。そんな患者さんたちのために「1泊程度で行ける範囲なら行こう」と、熊本や奈良、仙台などにも定期的に伺い、診察を行っています。自分の行った仕事が20年先にきちんと機能しているか確認したいという考えもありますし、患者さんたちの要望にはできるだけ寄り添える歯科医師でいたいですね。

歯の大切さについて、患者さんにどのようにお伝えしていますか?

永田喜久院長 ながた歯科クリニック4

来院後は、まず口腔内カメラで現状を確認していただきます。「こういう状態だから、このような流れの治療になりますよ」と、イラストや動画、模型を使ってわかりやすく説明するようにしています。また、治療にかかる期間や回数を必ず伝えています。あとは「なぜ虫歯になったか」を説明し、予防歯科の大切さについてもお伝えします。例えば、家をリフォームする際に柱までボロボロだと建て替えになりますが、虫歯も同じことが言えます。抜歯が必要となる前に、予防が必要です。天然の歯は替えが利かない財産です。人間の歯は生きるために必要な栄養素が取れる形に作られていますが、これはどんなに偉大な設計士でも作ることができない奇跡的なものなんです。1本1本を大切にすることが、この先の心地良い生活につながると思っています。

“天国でも使えるような入れ歯”をめざすことが喜び

歯科医師をめざしたきっかけや、開業に至るまでの経緯を教えてください。

永田喜久院長 ながた歯科クリニック5

父が歯科医師だったので、その影響はありました。実は最初から歯科医師をめざしていたわけではないんです。高校卒業後「歯科医師にはならない」と建築学科へ進学し、社会人として経験を積みました。でも結局、歯科医師の道を選んだのは、まさにDNAかもしれないですね。大学卒業後は大学病院で学び、大学に近いこの場所で開業し、今に至ります。今思えば少し遠回りしましたが、その間に経験したことがとても役に立っています。歯科医師はサービス業ですから、患者さんの望みや求めていることに気づくのが、技術や知識と同じくらい大切です。

歯科医師のやりがいは、どのような点にあると思われますか?

「天国でも使ってもらえるような入れ歯をめざすこと」が、最大のやりがいでしょうか。患者さんが亡くなって、ご遺族から「闘病中に外していた入れ歯を入れてほしい」とご連絡をいただいたことがあります。入れ歯を入れてあげて、「これで天国でも笑っていてね」と。亡くなってからも大切にしてもらえるものを作ることができるのは、私の誇りです。義歯治療の他にも、他院で抜歯を勧められるような症例に対し、患者さまのご要望に応じて応急処置を行うこともあります。患者さんの望みは何かをくみ取り、神業だと喜んでいただけるような治療ができたら、やりがいを感じると思います。本当に望まれる処置がきちんとできるか、それも大切なことですよね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

永田喜久院長 ながた歯科クリニック6

歯科診療にも多くの先端技術があふれています。もちろん、何を選択されるかは患者さん次第だと思います。少しでも違和感があったら、ぜひ別の歯科クリニックにも相談してみてください。ご自分の歯を大事じゃないと思っている方は、誰もいないと思います。でも、おそらく、身をもって大事だと思っているのは、入れ歯になった方ではないでしょうか。当院では10年、20年、その先を見据えた治療を行っていますが、2パターンの未来が考えられます。「先生が言ったとおりになったからきちんとケアして良かった」という未来と、「先生の言ったとおりにすれば良かった」という未来です。ご自分の歯をきちんと保つことができるよう、信頼できる歯科医師との出会いを大切にしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

入れ歯作製/15万円~、ノンクラスプデンチャー/15万円~

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