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丸山 進一郎 院長の独自取材記事

医療法人 アリスバンビーニ小児歯科

(朝霞市/朝霞駅)

最終更新日:2019/08/28

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朝霞と大森の地に2院体制で、それぞれの地域医療に貢献してきた「アリスバンビーニ小児歯科」。朝霞医院は1978年に開院し、今年で37年目を迎えている。院長・理事長を務める丸山進一郎先生は、日本の歯科医学界の重鎮だが、今回の取材中も治療後の子どもに「麻酔したところをおててで触らないでね」とやさしく声がけするなど、穏やかで子ども好きなお人柄。いつもそんなふうにフレンドリーに温かく、患者やママとの距離感を近く、なおかつコミュニケーションをしっかり取りながら、保護者に納得のいく治療を行っている。親子2代の患者さんも増えている朝霞医院の現在の治療体制とともに、不慮のケガの際の応急処置やそのプライベートまでを、おおいに語っていただいた。
(取材日2015年6月10日)

親子2代の治療体制にて、地域の親子2代の患者をサポート

昨年は大森、今回は朝霞医院の紹介でのご登場となりました。

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朝霞は大森より8年早い1978年の開院です。小児専門の歯科としては、おそらく県下でまだ珍しい医院だったと思います。朝霞が先に開院したのは、たまたま先輩の診療所が朝霞にあったから。その医院は現在も続いていますが、当時、先輩から「小児専門の分院を出したいのでやってみないか」ということで、雇われて院長としてスタートしたのがこの「アリスバンビーニ小児歯科」です。ちょうど1975〜85年、いわゆる団塊ジュニア世代が誕生した第2次ベビーブームの時代でして、また地域に密着した医院の数も当時はほとんどなかったものですから、虫歯や外傷などで次々と子どもの患者さんが来院して、先輩の医院だけではとうてい対応できないと。そこで、専門の小児歯科医院を出すことになり、私に院長をやってほしいとのことだったんですね。開院後もとにかく忙しくて、1年くらい後に先輩から「こちらも忙しいので、あとは君に任せるよ」ということで、やがて大森とともに法人化し、独立した医院となったのです。

先生は現在も、朝霞と大森を行き来していらっしゃるのですか?

そうです。週の半分はこちらにいまして、夜の会合がない時は車で行き来していますが、飲酒が伴う夜の会合が予定される場合は、1時間くらいかけての電車移動です。もう30年近くそういう勤務体系ですよ。私がこちらにいない日でも、経験を積んだ小児専門の女性の歯科医師が2人常勤していますので、安心してご来院いただければ。それにもう私も年ですから(笑)、手を動かすのは若い先生、親御さんにいろいろと説明するのは私、という役割分担がいいのかなと、最近になって思い始めていますよ。

患者さんの居住地域は?

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やはり東武東上線沿線が多いですね。ふじみ野、みずほ台から、都内ですと、下板橋、成増。あとはJR武蔵野線の沿線など。来院のきっかけは、ホームページのほか、私が新聞や雑誌に登場する機会を頂いておりますので、それを見た方ですね。もちろん治療を終えた患者さんのクチコミから来院される方も多いです。朝霞ではもう37年目ですから、この近辺で長く続く小児歯科医院と言えば当院の名が出てくるのだと思います。最近では、子ども時分に当院で治療を受けた親御さんが、そのお子さんを連れて来院されるケースも増えていまして、私どもとしましては、うれしい限りです。ただ何十年ぶりですから「ご無沙汰しています、覚えていらっしゃいますか?」といきなり聞かれましても少し困ってしまうのですが(笑)。また私自身、4人の子どもを持つ親ですが、日本矯正歯科学会認定医でもある次女が、当院の矯正の歯科医師を担当しています。親子2代の患者さんも増えていますが、こちらも親子2代で(笑)患者さんの診療を担当できる体制となりました。

ランナーの伴走者のように、一緒に走りながら患者親子を導く存在でありたい

小児専門の歯科医院ですが、患者さんはどの年齢層が多いですか?

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小学生以下の乳幼児の患者さんがほぼ6割近いです。あとは小学生が3割、残りが中高生という構成ですね。中高生は歯科矯正や、ずっと小さな頃から通っているので虫歯になっても当院で診てもらいたいというリピートの患者さんです。さすがにその年齢になるとおひとりで来院されますが、当院は保護者としっかり話をして治療をしていますので、小学校6年生でも親御さんと一緒に来院されるケースもあります。また最近は付き添いもお母さんばかりでなく、いわゆる育児に積極的に関与する“イクメン”のお父さんも増えてきました。ただこちらが質問してもよくわからないで、お母さんに電話して聞いている人もいますね。もちろん、家庭の育児だけでなく、お父さんがわが子の健康にきちんと関心を寄せるのは良いことですし、今後もどんどんイクメンが増えていく社会であってほしいと思っています。

治療方針を教えてください。

患者であるお子さん、そしてお母さんとしっかりコミュニケーションを取ってから治療を始めることです。まずはお母さんに私どもの治療の方向性を理解していただき、信頼を寄せていただくこと。するとお子さんも素直に治療に向かう姿勢になるものです。例えば「今日はお母さんきれいだねー」などと言うと、お子さんもニコッとするし、お母さんも肩に入っていた力が抜けてリラックスできる。逆にお母さんが緊張し、不安を抱えたままだと、それが必ずお子さんに伝わり、泣き出してしまう。だからまずはお母さんにリラックスしてもらうことが大切なのです。院内の造りも、待合室と治療室の間のドアに上下の空間を持たせ、医師と患者さんの会話や、治療中の泣き声まで、待合室にいるお母さんに聞こえるようにしています。相談、説明が終わったのち、治療中はお母さんには待合室で待機していただく。なぜこうしているかというと、お母さんがいらっしゃると、私たち医師と肝心の患者さんとのコミュニケーションが取りづらいという理由からです。もちろん、初めてのお子さんがまだ小さくて治療を受けられる場合は、お母さんも不安でしょうから、そのまま治療室で見守っていただくケースもあります。

一般歯科と小児専門歯科の違いは、どんなところにあるとお考えでしょうか。

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時々、一般の歯科医院に行ったけれど、どうもしっくりこないということで、こちらに来院されるケースがあります。「どこが違いましたか?」と伺うと、こちらは小児専門の歯科医師なので、「子どもが泣いても慌てないでゆったりと構えている、余裕がある」との感想でした。一般歯科で標榜に小児歯科も入っているようなところだと、泣き出すと先生がおどおどしたり、眉間にしわが寄ったりで、そのあたりが違うのだと思います。私たちはお母さんの立場に立ってお話するので、できないことは言いません。保護者ができることを説明しながら、ランナーの伴走者みたいに、一緒に走りながら導いていく存在でありたいと思っています。ところが普通の歯科医師だと、それが“指導”になってしまうし、教科書的な対応になりがちなのです。今はいろいろな患者さん、お母さんもいらっしゃいますから、やはりまずはこちらが受け容れられる姿勢でいること。そして打ち解けた関係性をつくることを大切にしています。そこから治療も何もすべてが始まっていくと考えています。

海外での医療ボランティア活動にも注力

最近増えてきた症例などはありますか?

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昔に比べて虫歯がかなり減ってきています。そのため私たちの仕事も、歯並びを整える矯正、あるいは今のお子さんは歯肉炎もけっこう多いので、そのケアとしてのブラッシング指導などが治療の中心になりつつありますね。歯肉炎が多くなった原因は、食生活の乱れや食習慣の変化が考えられます。ただ学童の歯肉炎は成人の歯槽膿漏(しそうのうろう)などと違って、ケアすればきちんと治るのです。むしろ放置していると、ひどくなって高校生くらいで大人の歯槽膿漏に移行してしまうケースもあるので注意が必要です。もうひとつは、たまたま外傷を負って、歯が欠けた、抜けたという患者さんも以前に比べると多い気がしますね。転ぶときに、手を地面につくことができず、顔から直接地面に衝突してしまうので、その衝撃で歯が折れたりする。昔と比べると、けがをする頻度は変わらなくても、その重篤さが異なります。顔面より先に手が出れば、それで衝撃が和らぐので、以前は歯がグラグラする程度ですんでいたものが、バランスの悪さ、ボディコントロールがきいていないから、ちょっと転んだだけでけっこうな大けがとなってしまうのです。

そうしたアクシデントにより、歯が抜けてしまった場合の応急処置は?

歯が抜けた場合は、その歯の根ではなく、頭の部分を持つこと。根っこには再生に必要な組織がありますので、そこを素手で触ると後で接着することが難しくなります。また乾燥させるのもよくありません。ティッシュなどに包んで持ってくる方もありますが、それよりは冷凍食品をパックするようなビニール袋に牛乳を入れて、その中に浸しておくほうが、後の処置がやりやすいです。生理食塩水も適しているのですが、もっとも理想的なのは、薬局で売っている歯を保存するための液体。それを買って浸しておくことです。また学校は今、歯の保存用の液体を備える体制となっています。もちろんこれが保存法としてはベストです。さらに万が一、牛乳もない、生理食塩水もない状況での緊急の代替溶液では、唾液が使えます。ちょっと汚いと思われるかもしれませんが、何もなければ、ティッシュに包むよりもはるかに保存に適した手段といえるでしょう。ビニール袋にためて浸しておくと、時間がたってもけっこうくっつくものでして、もしもの時は諦めずに試していただきたいですね。

最近は国内だけでなく、海外へのご出張もあるようですね。

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医療ボランティア活動の一環ですが、最近では、インドネシアの近くの東ティモールの日本大使館からお招きいただいて、現地の子どもたちに予防歯科を含めた小児歯科全般のお話をしました。当初は保護者向けということで、勉強を続けている英会話が使えるかなと喜び、わざわざパソコンで英語バージョンの解説画面や動画をつくりまして、勢い込んでいざ現地に行ってみたら、実際は保護者が2、3人しかいなくて、急きょお子さん向けに話をすることに。しかもお子さんには英語はわからないと。結果的に通訳を介してのセミナーとなったのですが、2週間近くかけてつくった英語バージョンは無駄となってがっかりでした(笑)。でも、いずれ英語・英会話のデビューできる日があることを信じて、なんとか続けていきたいと思っているところです。

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