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今井 雅一 院長の独自取材記事

いまい歯科

(八千代市/勝田台駅)

最終更新日:2025/03/17

今井雅一院長 いまい歯科 main

千葉県八千代市にある「いまい歯科」は、1992年の開院以来、30年以上にわたり歯の健康を見守り続けてきた。院長を務める今井雅一先生は、咀嚼機能の回復をめざすことに重点を置いた診療を行う経験豊富な歯科医師である。問診で患者の歯の困り事をじっくりと聞き取り、過去・現在・未来の広い観点から診断をしていくスタイルを貫く。インタビューでは、今井院長の診療における強い信念に驚かされつつも、取材陣が理解しやすいように身近な例を入れる配慮に助けられながら、深い話を聞くことができた。同院で活躍するスタッフについて聞く場面では、今井院長が時折冗談を交えてやわらかい笑顔を見せていたことが印象的だった。

(取材日2024年5月15日)

患者と共通認識を持ち、ともに考え、ゴールを共有

治療の流れを教えてください。

今井雅一院長 いまい歯科1

初診の患者さんには、まず「お困り事は何なのか?」をお聞かせいただいた上で、その問題を解決するために全力を尽くします。もちろんその場ですぐ改善につなげられることもありますが、解決に時間を要する場合もあります。具体的にはお口の中を診させていただいた後、今現在のお口の中の状態を詳細にお伝えし、ご本人にとって最善の治療方法をご提案できるよう努めています。また、当院は一人ひとりに時間をかけられる体制もつくっています。痛いところや気になるところに対して、とりあえずの応急処置だけを行うと、遠くないうちに同じことを繰り返すことになるでしょう。そうならないためにきちんと検査・診断をし、患者さんの生活状況などバックグラウンドも伺いながら、治療計画を作成し、ご提案し、患者さんがご納得していただいた上で治療を進めていきます。

先生の得意とする治療について教えてください。

補綴治療です。補綴治療とは、歯の審美面に配慮した治療にとどまらず、歯が持つ、「咀嚼する」「嚥下する」「しゃべる」といった機能を回復させるための治療です。その際に、最も大切なのが「咬み合わせ」です。人間の歯は、ただ単に上下の歯を当てれば噛めるというほど単純ではありません。生体に調和させた装置をミクロン単位の精度で作り、噛む力を取り戻すことをめざします。「歯を守る」は「人生を守る」という表現をするとちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、噛むことは生命の根源の力、生きる力につながっています。長寿化が進み「人生100年時代」と言われる時代。健康の増進を掲げ、これからの幸せに欠かせない「健康寿命の延伸」を補綴治療を通して実現させていきたいと思っています。

歯を治療することで「治った」といえないのはなぜでしょうか。

今井雅一院長 いまい歯科2

けがをした時、放置したとしても自然と傷が治りますよね。これは自分の体が再生して治癒しているのですが、残念ながら歯はそうはいきません。歯は抜いてしまうと二度と生えてくることはありませんし、削ってしまった歯は元に戻りません。歯の治療というのは、咀嚼機能を回復するために、金属やセラミックなどの素材を用いて人工の装置に取り換えることを指しているのです。ですから、患者さんにも読者にも「一度壊れてしまった歯は戻らないから、自分の歯を大切にすると良い」という意識を持っていただきたいですね。どんなにきれいに、調子良く噛めるようになっていても、それは元に戻ったわけではないのです。人工装置を装着しているわけですから、一生持つことはありませんし、使用期限もあるわけです。本来であれば不具合が表面化する前にきちんと手当てをして、ダメージが蓄積しないようなコントロールを図ることが望ましいのです。

患者が「良く生きる」ために何ができるか

今井院長はQOL(生活の質)について、大切にしていらっしゃいますね。

今井雅一院長 いまい歯科3

口腔機能の主な役割は「咀嚼」「嚥下」「発音」です。人が元気で充実した生活を送るためには、この3つがそろっている必要があるといわれています。好きなものを食べて、自分の思いを好きに話すことができて、その上で好きな場所に自分の足で行ける。これがQOL、つまり「良く生きる」ことです。人間の寿命が短かった時代であれば、痛みがある歯の応急処置だけをしていればそれで良かったかもしれません。現代は「人生100年時代」といわれており、きちんと噛める歯を維持することが重要で、「何でも食べられて、元気に長生き」がめざすところです。

これまでのお話を踏まえて、今井院長が診療において大切にしていることをお聞かせください。

細かい話になりますが、その歯に不具合が起こった「原因」を追究することに尽きますね。「歯茎が腫れた」「歯が痛くなった」「詰め物が取れてしまった」などの症状には必ず原因があるのです。その原因を特定しないまま、改善をしないまま、ただ応急処置を始めてはいけないと考えます。身近な例で説明すると、水漏れが起こって床がずぶ濡れになっているのに、床を拭くだけでは問題が解消されませんよね。「床を拭く」のは応急処置であり、「水漏れの場所を見つけて、水を止めること」が原因除去です。当院では、患者さんに困り事を丁寧に聞く「問診」に重点を置いた上で、過去から現在までに何が起きたのかを特定するための「病態診断」、今後このまま放置するリスクに対する「予想・予測診断」、治療介入することで改善に向けられる未来としての「設計診断」を明確に分析し、わかりやすく説明を差し上げることからすべてが始まると考えています。

先生が目標とする歯科治療は何でしょうか?

今井雅一院長 いまい歯科4

いわゆる詰め物・かぶせ物や入れ歯のことを補綴装置と言います。補綴装置は単なる見た目を回復させるためのものではなく、体の機能を回復させるための「人工臓器」だと考えています。私の仕事は「咀嚼機能を回復させるために、生体に調和させた人工臓器をミクロン単位の精度で作ること」です。具体的な数値で表すと、咬み合わせは個人差もありますが20~30ミクロンレベルでの精度を要求しています。例えば、髪の毛が1本口の中に入るとすぐわかりますよね。口はそれほど敏感だからこそ、ほとんど調整が必要ない状態をめざしています。患者さん一人ひとりに対応してミクロン単位で制御しますから、とても厳しい世界です。例えるならば、「フルオーダーの特別な一つのために、デザインから起こして、金型を作り、生産ラインを作る」そんなフルカスタマイズの治療に日々向き合っています。同じ口の患者さんはいないので、すべてがフルオーダーなのです。

スタッフの個性がコミュニケーションを豊かにする

スタッフの皆さんの笑顔が素敵ですが、その秘訣は?

今井雅一院長 いまい歯科5

スタッフには自由であってほしいですし、自立した存在でいてほしいですね。その思いを込めて「あなたのキャラクターを全開にして業務にあたってください」と話しています。私に提案したいことがあれば、どんどん言える場を大切にしていますし、スタッフの意見を参考にして「この方法は効率が良さそうだから、変えてみよう」と実践することもあります。私だけでクリニック全体の業務を遂行するのは不可能ですし、イエスマンを私は欲していません。だからこそスタッフそれぞれの頭脳や人格が大切なんです。一人ひとりが良きパートナーですね。

安心安全な治療を追求するための基盤を整えられているそうですね。

医療機関として、衛生管理、院内感染を防止することは大前提です。当院では、治療機材・治療器具を隅々まで滅菌できるヨーロッパ基準のクラスBの滅菌器を導入。また、スタッフ一人ひとりが医療器具の滅菌処理に細心の注意を払っています。厳しい衛生管理を行っているからこそ、安心してご来院いただける環境がつくれるのです。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

今井雅一院長 いまい歯科6

「歯は一度壊れてしまったら元には戻らない」という事実、「歯科医院に行ってお任せすれば簡単に歯が治るということではない」という歯科治療の本質を知っていただきたいと思います。それを踏まえて、当院では「なぜこのようになってしまったのか?」「このまま放っておくとどうなるか?」「治療介入することで、どんな改善が期待できるか!」ということを過去・現在・未来の観点から丁寧にお話ししています。患者さんご自身の体のことですから、自分自身で納得して決められるように選択肢を提案させていただきます。治療をこちらから一方的に押しつけるようなことはもちろんしません。「お困り事は何ですか? 私たちに協力できることがあります。いかがいたしましょうか?」という基本姿勢で診療を行っています。歯に関するお悩みがありましたら、ご相談にいらしてください。お待ちしております。

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