山野 亮介 院長の独自取材記事
山野歯科医院
(安芸郡熊野町/矢野駅)
最終更新日:2025/09/17

熊野第三小学校のバス停から徒歩1分。「山野歯科医院」は、山野亮介院長の父である先代院長が開業して以来、長年地域に根差し、人々に頼られてきた。歯科治療が苦手な患者でも通いやすいよう、院内のアットホームな雰囲気づくりはもちろん、治療に移る前に患者の気持ちをリラックスさせるため世間話をするなど、さまざまな工夫が凝らされている。虫歯や歯周病治療といった一般歯科から、入れ歯や小児歯科など、幅広い診療を行う同院。特に矯正は山野院長の得意分野であり、歯の細かな動きを見逃さず、患者に合わせた処置を行っている。バイクが趣味で、最近はガーデニングも楽しんでいるという山野院長。われわれのインタビューに、山野院長は終始穏やかに、そして優しい笑顔で応じてくれた。
(取材日2025年8月7日)
幅広い診療を提供し、特に歯列矯正に注力
こちらでは、どのような治療を受けることができますか?

虫歯や歯周病といった一般歯科から、歯並びや噛み合わせの矯正、入れ歯治療や小児歯科など、幅広く提供しています。インプラント治療だけは取り扱っていません。歯や口のことで心配事があれば、とりあえず来ていただけるようなクリニックをめざしているつもりです。歯とのお付き合いは一生ものです。何かあったときに早く対応できるよう、保険診療は19時まで受けつけています。矯正などの自由診療であればもっと遅い時間まで受けつけているので、家事や仕事終わりでの来院もしやすいのではないかと思います。
特に矯正へ注力されているのですね。
そうですね。噛み合わせと歯並びが整っていると、歯磨きがしやすいですし、虫歯や歯周病予防につながります。小さい頃から歯並びを整えることは、お口の土台を整えるということ。虫歯をつくらず、健康的な口腔状態を維持するためにも、当院では矯正を推奨しています。もちろん患者さんの状態や要望に合わせて提案させていただきますし、無理やり勧めることもないのでご安心ください。矯正は子どもの時から始めるイメージがありますが、当院では3、4歳頃から60代まで、幅広い年齢層に対応可能です。子どもには子どもの、大人には大人の方法で矯正を行いますので、「今からだと遅いかも」と思わず、お気軽にご相談ください。矯正方法もいろいろあるので、患者さん一人ひとりに合った方法をご提案させていただきます。
こちらに来られる患者さんについて教えてください。

小児歯科から入れ歯治療まで行っているので、患者さんの年齢層は幅広いです。地域的にご年配の方が多い印象ですね。2世代、3世代にわたって通ってくれる患者さんもいらっしゃいます。患者さんの生活スタイルに合わせた受付・診療ができるように、当院ではウェブ予約を導入しました。電話予約でもウェブ予約でも構わないですが、ウェブ予約の導入以降は、若い方の来院が増えたように感じます。オンラインサービスは便利ですね。電話が苦手な方や、仕事の都合で診療時間に電話できない方などの受診予約に、大いに役立ってくれています。
歯科医師だからこそ、患者のリラックスを最優先に
患者さんと接する上で、気をつけていることはありますか?

「歯医者さんは怖い」という気持ちは、子どもも大人も共通です。年齢を重ねたから平気というわけでもなく、怖いものは怖い。それを念頭に、私は患者さんにリラックスしてもらうことを大切にしています。そのため、いきなり治療に入るのではなく、まずは患者さんと世間話をするようにしています。世間話の中に、治療のヒントが隠されていることもありますからね。院内も、患者さんがリラックスできるようにアットホームな雰囲気にして、先代が描いた絵を掲げています。絵が好きな患者さんは多いので、世間話の話題に上がることも多いですね。治療計画についても、大まかな計画は立てますが、患者さんの状態や気持ちによって、当日の治療進度を調節しています。治療後のメンテナンスも、患者さんごとに合わせたサイクルを提案しています。
地域柄、入れ歯のご相談も多いと思います。
入れ歯は、いくら優秀な歯科技工士さんが作ったとしても、微調整が必要になってきます。微調整は、患者さんの要望やお口の状態と合わせながら行うので、実は歯科医師の技量も大切です。また、患者さんの生活習慣によっても入れ歯の調整が変わってくるので、患者さんとよくお話しすることも重要ですね。患者さんはどんな食べ物が好きで、歯磨きの頻度はどの程度なのか、どんな生活スタイルなのか、患者さんに改まって聞くのではなく、自然な会話の流れでつかんでいきます。
小児歯科では、歯磨きの指導も行われているとか。

ベテランの歯科衛生士が歯磨きの指導を行っています。歯磨き指導はお子さんだけが受けるのではなく、親御さんも参加していただくように提案しています。というのも私は、親御さんには小学校高学年までお子さんの歯磨きを見守ってほしいと思っているからです。「子どもが一人で歯磨きできるようになったから大丈夫」ではなく、正しい歯磨きの癖づけをしていただきたいなと。特に小学校3~4年生は、乳歯から永久歯に生え替わる時期なので、歯磨きは親子で意識してもらえるとうれしいです。私は学校歯科医をしているのですが、昔と比べて虫歯が減ってきているように感じます。もしかしたら、当院の歯科衛生士たちの活躍のおかげかもしれないと、ひっそりうれしく思っています。
これからも、気軽に立ち寄れるクリニックをめざして
そもそも、先生はなぜ歯科医師をめざそうと思われたのでしょうか?

先代である父親が歯科医師だったので、自然と自分も歯科医師になるものだと感じていました。高校生の時は、その流れに反発して獣医師になりたいと言っていましたが(笑)、結局は父親のクリニックを継いだだけでなく、父親のつてで矯正を専門に学ぶこともできました。大学卒業後は広島大学の矯正歯科で研修医として、口内細菌学の基礎研究に携わっていました。そこで出会った教授に、患者さんとの接し方について教わったのです。厳しい先生でしたが気さくで、メリハリのある方でした。その後は大学病院でさまざまな症例を診て、30歳頃に父親に呼ばれてここに戻ってきたというのが、継承までの大まかな流れですね。父はもう亡くなってしまったので、現在は私一人で診療を続けていますが、優秀なベテランスタッフに囲まれているので、とても助かっています。
ホームページでは「バイク先生」の愛称が紹介されていますが、やはりご趣味はバイクですか?
バイクはもちろん好きですが、基本的にエンジンがついているものは好きですね。最近はガーデニングにもはまっていて、レモンを種から育ててみたり、グリーンカーテンも育成中です。先日は育てていた枝豆を収穫して食べました。まとまった時間があれば、勉強会や講演会にも参加したいのですが、なかなか時間が取れなくて。毎週土曜日は不定期で診療しているのですが、診療以外の時間は他のクリニックのお手伝いに行っています。八丁堀や安佐南区、京都のクリニックに、矯正専門の歯科医師として出向き、治療や後世育成に努めています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

本音を言えば、散歩のついでに来てもらえるぐらいの気さくでアットホームなクリニックになれたら良いなと。そんなクリニックをめざして日々診療に取り組んでいます。歯科治療が緊張する、怖いという方も、来院さえしていただければ、要望を聞きながら治療を進めていきます。「来てみたけど、今日はちょっと治療できる状態じゃないかも」という場合は、お口のチェックだけでも大丈夫ですよ。特に歯並びについては自信を持って取り組んでいるので、気になることがあれば一度ご相談していただけるとうれしいです。電話予約とウェブ予約の両方を導入しているので、ご自身の生活スタイルに合った方法でご予約ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正(小児)/22万円、ワイヤー矯正(成人)/55万円 1~2本のアップライトなど/11万~16万5000円