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土井 健太郎 院長の独自取材記事

土井歯科医院

(名古屋市緑区/徳重駅)

最終更新日:2021/10/12

土井健太郎院長 土井歯科医院 main

名古屋市緑区の郊外にある「土井歯科医院」。地域のかかりつけ歯科医院として長きにわたり親しまれてきた同院は、実に35年もの歴史を持つ。院内の明るいロビーには、おもちゃがいっぱいの大きなキッズスペース。その横には子どもの目線の辺りに置かれた水槽があり、魚に夢中になる子どももいるんだとか。院長の土井健太郎先生は先代であった父の後を継ぎ、「家族みんなで来られる歯科医院」をモットーに、子どもから大人まで幅広い世代の地域住民を見守っている。できるだけ歯を残す治療、痛みに配慮した診療を心がけているという土井先生。そんな先生に、診療に対する姿勢や患者への思いなどをたっぷりと聞いた。

(取材日2017年1月30日)

家族みんなで、安心して通える歯科医院

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

土井健太郎院長 土井歯科医院1

父の代、特に開業当初からの患者さんが多いです。僕が子どもの頃からの患者さんで、当時はたくさんかわいがってもらったので、いまだに「けんちゃん」と呼ばれることもあるります。地域的な面では、地元の方だけでなく豊田市や守山区など遠方からいらっしゃる方もいます。また週に2日は保育士に来てもらっていますので、お子さん連れの方の来院も増えています。また、僕は語学留学の経験があり、予約・受付・診察・治療すべて英語で対応できるため外国人の患者さんも増えています。実は1年間、建物のリニューアルのために休業していたのですが、8割以上の患者さんが戻ってきていただけました。当院の目標は、「家族みんなで来られる歯科医院」になること。スタッフと協力しアットホームな雰囲気づくり、子どもが来院したがる空間づくりを日々心がけています。

アメリカでの語学留学の経験があるとお聞きしました。

はい。僕が小学校3年生の時に、ニューヨークの南側、ペンシルベニア州へ家族全員で語学留学しました。父の教育方針が「日本の学校だけでは駄目」というもので、両親も大学に入り、姉も含め家族4人が全員学生という家庭環境で4年間過ごしました。日本語しか話せない状態で行き、気づいたら英語で話していた、という感じです。ちなみに僕はこの時にゴルフを覚え、長い間「プロゴルファーになりたい」と思っていました。姉は語学力を生かして航空会社の客室乗務員になりましたが、現在は当院の受付業務を手伝ってくれています。そのおかげで予約の電話から英語対応が可能なので、とても心強いです。

プロゴルファーをめざしていたこともあったのですね。

土井健太郎院長 土井歯科医院2

そうなんです。とにかくずっとゴルフをしていましたね。高校生からは大きな試合にも出ていましたし、夢中でした。ただ、高校2年生の時に「次元が違うな」と感じることがあり、プロゴルファーの夢は断念し、「お前は歯医者に向いている」という父の助言もあり歯科医師をめざすことにしたんです。小さい頃から手先が器用で、自分でも手先に関することは誰にも負けない自信があったので、それを生かせればという気持ちでした。でも、大学時代もずっとゴルフは続けていたため、教授や指導医の先生とゴルフ仲間として仲良くなれました(笑)。

若くして父の歯科医院を引き継ぐ

若くして、お父さまの歯科医院を引き継いだのですね。

土井健太郎院長 土井歯科医院3

本当はもっと勤務医として、歯科医師として準備を整えてから、父のもとで仕事をと思っていました。ですが父に病気が見つかり、父と代わる形で引き継ぐことになりました。歯科医師になってから父と仕事をしたことはないですが、父とは仲が良くても、医師として考え方に違う部分もあったので、今思えば、父の築いてくれた「土井歯科医院」の良さと、自分の良さをうまくクリニック作りに反映できているのではないかと思います。

お父さまの時からの患者さんも来てくださっているのですね。

父が診療している姿は見たことがないので、知りたいとは思います。ただそういう自分の知らないところは、患者さんが「お父さん、こうだったよ」とよく教えてくれます。そして、患者さんの口の中に「父の仕事」があります。父から受け継いだ後に、ある患者さんを初めて診た時に、「あなたが息子先生ね、ずっと話を聞いていましたよ。『息子は俺より絶対器用だから、俺が死んだら息子に診てもらったらいいから』と言っていましたよ」と教えてくれたんです。その父の言葉は、その後もいろいろな患者さんから聞きましたが、父の愛情を感じましたね。今うまくいってるのは、父のおかげだと思いますし、何十年も毎月通ってくださっているような患者さんの中には、まるで家族のように接してくれるような方もいて、本当にありがたいです。

患者さんとのコミュニケーションを大切にしているのですね。

土井健太郎院長 土井歯科医院4

父は患者さんにざっくばらんに話をする人でした。父にズバズバと言われた患者さんで、今も通ってくれている方がいます。その頃と同じように、今でも会話を楽しみに来てくれる患者さんを見ると、僕自身も患者さんとの会話を楽しめているのかな、と実感します。中には世間話をしに来るような方もいて、それが本当にありがたいですし、楽しいです。そういう患者さんとのコミュニケーションという部分は、父の影響は大きいと思いますね。それがあるからこそ、僕も治療中はほとんどしゃべっているくらい、患者さんとのお話を大事にしています。時間は関係なく、患者さんが納得してくれるかどうかが非常に大切です。診療台は複数置いていますが、一人ひとりの患者さんにきちんと向き合いたいので、大人数の患者さんを同時に診ることは絶対にしないようにと決めています。

痛くない治療、歯を残す治療をめざして

痛みを感じにくくする治療を心がけているそうですね。

土井健太郎院長 土井歯科医院5

治療中はもちろんですが、麻酔時にも痛く感じにくいように心がけています。最近は良く効く表面麻酔があり、敏感なお子さんでも痛がることが少ないです。ただ、その麻酔薬を使用し3分待ち、麻酔注射をしてさらに5分待つので、麻酔だけで8分かかります。そのために、患者さん一人あたり30分の予約時間を設定しています。どうしても痛みが生じる場合は「こういうときに痛くなります」と説明をし、納得してもらってから治療に入ります。何をされるかわからないのが一番不安です。まずは丁寧に説明し、信用してもらうことを重視しています。説明にはタブレット端末を使ったり、時には紙に絵を描いてお渡ししたりすることもあります。

歯をできる限り抜かない方針とも聞きました。

どのような場合でも、まず「どうしたら歯を抜かずに済むか」を考え、歯を抜くのは最小限にというのが診療方針の一つ。可能な限り歯を残すことはとても大切なので、残すメリット・デメリットを考え、最終的に抜いたほうが良い場合には「抜かせてもらう」という気持ちで治療しています。それに、来院したその日に歯を抜かれるのはやはり嫌がる患者さんが多いですし、「なぜ抜かないといけないの?」という疑問は誰にもあると思います。とにかく説明を丁寧にして、「それだったら抜いたほうがいいね」と患者さん自身に完全に納得してもらうまでは抜歯しないようにしています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

土井健太郎院長 土井歯科医院6

当院のモットーは「家族みんなで来られる歯科医院」です。特にお子さんの治療には気を配っていて、トラウマにならないよう心がけています。慣れるまでは口の中は触らないとか、怖がっている子はただ歯を磨くだけにするとか。キッズスペースに遊びに来てもらうだけ、ということもあります。3~4回も来てもらえると、必ず治療できるようになりますので、親御さんも気楽に考えてもらえればと思います。また、患者さんお一人あたりの時間も余裕を持って取っており、ゆっくりとお話できるようにしています。丁寧な説明を常に心がけていますので、なんでも相談してください。友達に会いに来る感覚で来てもらえたらうれしいですね。

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