竹内 康司 院長の独自取材記事
竹内歯科医院
(今治市/今治駅)
最終更新日:2021/10/12

今治駅から車で5分ほどの静かな住宅街の一角に、「竹内歯科医院」はある。1960年の開業以来60年以上にわたって地域に根差した診療を行っている、歴史ある歯科医院だ。院長は先代の長男である竹内康司先生。日本大学歯学部を卒業後、大学院で総義歯を学び、大学院卒業後は補綴治療およびインプラント治療を専門に研鑽を積んできた、インプラント治療の専門家だ。「自分の歯でしっかり噛める喜びを、できるだけ長く感じてもらいたい」と語る竹内院長に、得意とする分野や診療に対する思いをたっぷりと聞いた。
(取材日2021年4月12日)
義歯やインプラントで噛める喜びを伝えていきたい
先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

父も歯科医師で幼い頃からその背中を見てきましたので、物心つく頃には自分も自然と同じ道に進むものだと思っていました。補綴を専門にしようと思ったのは、学生時代にお世話になっていた先生の影響が大きいと思います。総義歯学講座の森谷良彦教授に、大学院に進んで学ぶことを勧められたため、補綴治療について勉強を続けてきました。そして医局を退局後、インプラント治療の小宮山彌太郎先生に出会ったのをきっかけに、小宮山先生にご指導いただきインプラント治療を専門に学んできました。
患者層についてはいかがですか?
一般的な虫歯治療はもちろん、インプラント治療を目的とした患者さんもいらっしゃいます。父の代から通ってくださっている患者さんも多いですね。当院にはホームページがありませんので、当院でインプラント治療を受けられた方からの紹介や、クチコミなどで来院される患者さんも多いですね。ご存じのようにインプラント治療というのは高額になりますので、しっかりと信頼関係を築くことが大切です。初めて来院した方がいきなり「インプラントをお願いしいます」というのは珍しくて、以前に私が治療をした患者さんが残念ながら歯を失ってしまい、その中でインプラントを選択されることが多いですね。
なぜ義歯やインプラントに力を入れようと思ったのですか?

自分でしっかり噛めるという喜びを、できるだけ長く感じてほしいという思いがありました。人が作るものですから半永久的に壊れないというのはなかなか難しいと思うのですが、できる限り長く良い状態を維持できるように補綴物を作りたいと思っています。補綴物については作製を信頼のおける歯科技工士さんにお願いしています。良い補綴物を作るには、やはり歯科技工士さんとチームとなって取り組む必要がありますから、そこはこだわっているポイントです。特に、インプラント治療や自費診療の補綴物については、神奈川県平塚市の歯科技工士さんにお願いしています。彼とはメールや電話などで頻繁に連絡を取り合っていて、以前は当院まで足を運んでもらったこともあって、良い信頼関係が築けていると思います。
信頼関係を築き、精度にこだわった歯科治療を提供
診療の際に先生が大切にしていることは何ですか?

当たり前のことなのですが、「あいさつをきちんとする」ということです。これは、私だけでなくスタッフにも徹底してもらっています。そして、患者さんに対しては敬語で接するということです。私は57歳ですので、自分よりも年下の患者さんも多いのですが、どのような方にも基本的には敬語を使います。ポイントは敬語を使いながらもフレンドリーであること。そのためには、診察の際にできるだけ世間話をするようにも心がけています。治療に関することだけでなく、ちょっとした世間話を交わすだけで患者さんはリラックスできると思うんです。そうした、たわいもないやりとりの積み重ねによって、信頼関係が築けていくのだと思っています。ですから、スタッフにも患者さんにはできるだけ声をかけるようにお願いしています。
先生はスタッフとの信頼関係も大切にしていると聞きました。
当院で一番長く勤めている歯科衛生士とは15年以上の付き合いになりますので、治療の準備をはじめ必要なことは言わなくてもきちんと理解してくれています。インプラント治療についても処置の流れをよくわかってくれていますので、安心してサポートをお願いすることができます。お互いに言いたい放題ですから、時には意見の相違もありますが、これも信頼関係があってのことだと思いますね(笑)。
他院の先生とも積極的に連携されているそうですね。

本院のインプラント治療に関しましては症例の難易度にかかわらず必ず、インプラントを専門とする小宮山先生にご指示を頂いています。また、骨造成が必要な場合など、インプラントの難症例の際には東京から先生に来ていただき、チームで対応しています。難症例の治療では、患者さんの不安を和らげるために、眠っているような状態を作って治療を行う「静脈内鎮静法」を行うこともあるのですが、その際にも東京から専門の麻酔科の先生を呼んで対応してもらっています。患者さんにより良い治療を提供することが大切ですので、すべてを自分一人で行うというのではなく、必要な時には信頼できる先生方とも連携してチームとして取り組んでいます。
口の中にしっくりとなじませていく総義歯治療
ほとんど調整の必要がない総義歯治療が自慢だそうですね

当院での総義歯治療は最初に治療用義歯を作製して、その後に新製義歯を作製しています。まずは治療用義歯を使用していただくことにより、噛み合わせや顎の位置を調整していきます。そのため、調整後に作製した新製義歯の装着後はほとんど調整が必要なくなるのです。また、適切な治療をするためにしっかりとコミュニケーションを取ることも心がけています。最初はかたくなでなかなかなじめず、「なんだかやりにくい患者さんだな」と感じる方も正直いらっしゃるのですが、そのような場合も患者さんを大切にしながらコミュニケーションを重ねていくうちに、信頼関係ができてくるものなんですよ。初めは打ち解けてくれなかった患者さんが打ち解けてくれて、治療の後に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてくださる時に、歯科医師として大きなやりがいを感じますね。
プライベートではどのようにしてリフレッシュされていますか?
診療が終わった後にプールに行って泳ぐのが日課です。こちらに戻ってきてから太ってしまったのがきっかけで始めたのですが、今では平日は1キロ、土日には1.5キロぐらい泳ぐようにしています。温泉施設に併設されているプールで泳いで、その後温泉にゆっくり浸かるのが最高のリフレッシュですね。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今後も得意としているインプラントと義歯に力を入れてやっていきたいと思います。総義歯については、ほとんど調整が不要なくらいしっくり合うようにしていく自信がありますよ。もちろん、メンテナンスや修理などにも対応していますので、長く使い続けていただけると思います。新型コロナウイルス感染症の拡大によって、来院を心配されている方も多いと思いますが、当院では感染症の対策にも力を入れていますので、安心して来院していただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万円~45万円(1本)、骨造成/30万円~40万円、上下顎総義歯(治療用義歯を含む)/40万円~45万円