面接や、履歴書などの書類を作るとき、日本語を間違って使ってしまうと、恥ずかしいだけでなく相手に不信感を与えてしまう可能性があります。
入職した後をイメージし、採用担当者から「患者さんにも間違った言葉を使ってしまいそう」と思われてしまうことは十分にあり得るためです。
この記事では、間違いやすい日本語をピックアップしました。ちょっとした言い間違い・使い間違いで印象を悪くしないために、ぜひ正しい使い方を覚えておきましょう。
1 よく聞く「的を得る」は、本当に正しい使い方?
以下の面接シーンを見てみましょう。
受け答えの中に、気になる日本語があるのですが、わかりますか?
自分の看護観や仕事をする上でのポリシーは、面接の場で聞かれることの多い定番の質問です。先ほどの回答は、一見すると日々の言動に気を配る誠実な印象が伝わりそうな内容ですが、問題は、「的を得る」という表現。
「物事の本質や要点を的確に捉える」ということを伝えたいのなら、「的を射る」が適切でしょう。よく耳にする「的を得る」は誤用です。
「的を射る」は、弓から放たれた矢が見事に的中する様子から生まれた言葉。ここでいう「的」とは、もちろん弓矢を射る対象(ターゲット)のこと。得る(手に入れる)ものではないのです。 先ほどのケースでは、「日々の言動を戒めている」ことをアピールしている分、特に言葉の使い方には注意が必要ですね。
2 「要領を得る」などと混同しないよう注意しよう
では、どうして「的を得る」と誤用されることがあるのでしょうか。一説によると、意味や用法の似ている「要領を得る」「正鵠(せいこく)を得る」と混同されたことが原因といわれています。 また、「的を射る」を発音した際、「いる」が「える」に聞こえ、「得る」という漢字が充てられたという説もあります。
マザー・テレサの名言からもわかるように、自らの言動は心の写し鏡。日頃から的外れな行動に気をつけて、しっかりと的を射た発言を心がけたいものですね。希望の勤務先に狙いを定めて、一発必中をめざしましょう。
3 面接対策や書類の相談にはエージェントの活用を
面接や書類での日本語間違いをしないためには、第三者目線での面接対策や書類のチェックが有用です。転職エージェント「ドクターズ・ファイル エージェント」ではキャリア・アドバイザーの面接指導を受けることができます。
ぜひご活用ください。(ドクターズ・ファイル編集部)
~面接でのワンシーン~
ドクター「座右の銘はありますか?」
応募者「はい。マザー・テレサの名言として知られる『思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから』です。日頃、心の中で思っていることは、無意識に言動として表れてしまうものだという考え方がとても的を得ていて、自分の日々の行動の戒めとして大切にしています」
ドクター「え?」