面接や、履歴書などの書類を作るとき、日本語を間違って使ってしまうと、恥ずかしいだけでなく相手に不信感を与えてしまう可能性があります。入職した後をイメージし、採用担当者から「患者さんにも間違った言葉を使ってしまいそう」と思われてしまうことは十分にあり得るためです。
この記事では、間違いやすい日本語をピックアップしました。ちょっとした言い間違い・使い間違いで印象を悪くしないために、ぜひ正しい使い方を覚えておきましょう。
1 「号泣」=「大粒の涙を流す」は正しい?
以下の面接シーンを見てみましょう。
~面接でのワンシーン~
ドクター「看護師をめざしたきっかけを教えてください」
応募者「医療系の映画がきっかけです。小児科を舞台にした映画で、病気の子どもたちに寄り添う看護師の姿が描かれていて、私もこうなりたいと看護師をめざしました。映画館に何度も足を運び、その度に号泣したことを覚えています」
ドクター「え?(…映画館で号泣は迷惑では? 正しい意味を知らないのかな?)」
上記の面接シーンでは「激しく涙を流す」「大粒の涙を流す」といった意味で使われていますが、実はこれは間違い。
しかし、令和4年度に行われた文化庁の「国語に関する世論調査」では、何と半数近くの人が「号泣」=「激しく泣く」という意味だと勘違いしているという結果が出ました。
非常に誤用されやすい言葉ではありますが、当然、正しい意味を理解している人もいます。面接で評価を落とさないためにも、「号泣」の本来の意味を学んでいきましょう。
2 「号泣」の本来の意味とは?
「号泣」は「大きな声をあげて泣く」「泣き叫ぶ」という意味。つまり、声を抑えつつ大粒の涙を流していても、それは「号泣」ではないのです。
そのため、冒頭に出てきたような「映画館で号泣した」という表現や「静かに号泣した」という使い方は正しくないといえるでしょう。
ちなみに「号」という字そのものが、実は「大きな声をあげる」という意味を持ちます。「大きな声をあげる」という「号」と「泣く」を合わせて「号泣」というわけです。例えば「号令」などもそのひとつで、「大きな声で指示を出す」という意味を持ちます。言葉の成り立ちを覚えておくと、間違いにくいかもしれません。
3 「大泣き」「むせび泣く」が適切
では「激しく泣く」「大粒の涙を流す」という表現をしたいとき、どんな言葉がよいのでしょうか?
「大泣き」や「むせび泣く」「嗚咽」「泣き崩れる」といった言葉が適切だといえます。冒頭の面接シーンですと「大泣き」や「嗚咽」という言葉を選ぶと、違和感がないといえるのではないでしょうか。
4 面接対策や書類の相談にはエージェントの活用を
面接や書類での日本語間違いをしないためには、第三者目線での面接対策や書類のチェックが有用です。転職エージェント「ドクターズ・ファイル エージェント」ではキャリア・アドバイザーの面接指導を受けることができます。
ぜひご活用ください。