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記事公開日:2025/01/06

最終更新日:

看護師の転職理由・退職理由|職場や面接での伝え方も紹介

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看護師は転職が一般化している職種です。また医療機関の看護師不足が社会問題になっていることからもわかるように、転職市場における看護師の需要は高く、離職経験がマイナスになりにくいという特性があります。とはいえ、面接の場での退職理由の伝え方に迷う人は多いはず。また、退職する際には現職に理由を伝える必要もあります。
本記事では、看護師の転職事情と退職時や転職先での転職理由の伝え方など、具体例を挙げて解説します。

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1 看護師の転職事情

日本看護協会の「2021年 看護職員実態調査」によれば、「転職経験がある」と答えた看護師は50.5%と過半数。さらに、転職経験ありと回答した看護師たちを対象に「これまでに所属した勤務先数」を尋ねた結果から転職回数を算出すると、「2回以上」の合計が25.1%(2〜3回17.5%、4~5回5.5%、6回以上2.1%)を占めていました。これらの統計から、看護師が何度か転職を経験することは珍しくないことがわかります。

また、厚生労働省の「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」によると、2024年1月時点での看護師の有効求人倍率は2.24倍。全職業の平均有効求人倍率1.21倍と比べて高いのも特徴の一つです。総じて、転職しやすい職種といえるかもしれません。

2 看護師の転職理由

看護師はどのような理由で転職しているのでしょうか?看護師のよくある転職理由をまとめました。

●ライフスタイルの変化(結婚・出産・育児)

女性の比率が圧倒的に多い看護師。結婚や出産、育児などライフスタイルの変化が大きいといえるでしょう。「新しい生活環境から通える場所」「出産を機に退職した後の再就職」「育児がしやすいパート職が活躍できる職場」など労働環境を見直す人は多く、転職を決意するきっかけになるようです。

●人間関係の悩み

・院長との人間関係

クリニックは個人経営が多く、トップダウンの現場が多いといわれます。また少数精鋭組織であることから、経営者との距離が近い職場がほとんど。そのため院長とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、考えが合わなかったりといった場合は働きづらく、転職を考える人が多いようです。

病院の場合は、大所帯ゆえに、現場の声がなかなか届きにくいということも。看護部門は、病院内で最も人数が多いといわれています。そのため、業務改善を訴えても自身の努力では変えられないとの考えが転職に踏み切る理由の一つになるようです。

・同僚との人間関係

職員の人数が少ないクリニックでは、同僚と接する機会が多く、コミュニケーションも濃くなりがち。職場によっては仕事以外でプライベートな付き合いが多くなり、ストレスに感じる人も。
病院の場合、クリニックに比べて職員数が非常に多いため、診療科ごとにメンバーが固定化され、基本的には決まったチームでの動きになります。人間関係が限定的になりやすい環境であることから、同僚との相性の悪さや価値観の相違を感じやすく新しい職場を求める人が多いようです。

●給与・待遇面の不満

給与や待遇は働く上でのモチベーションに関わるので、向上を求めて転職を考える人は多くいます。

一般的に「給料を上げたい・待遇を改善したい」と考えたら、現職での昇給・改善をめざすか、より良い条件の職場へ転職するもの。しかし個人経営のクリニックの場合は、昇給を狙いにくい職場が少なくありません。それは組合や相談窓口のない職場が多く、給与や待遇の交渉の機会を作りづらいことが背景にあります。一方で、転職は狙いやすい選択肢。看護師は求人母数が多いことから、給与や待遇が良い職場を見つけやすいためです。

・給与

仕事量に対し給与が低いと感じている看護師が多いようです。実際、厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査結果」では、「他施設で看護職員として働きたい」と考えている人のうち、31.1%が「給与に不満がある」を理由の一つに挙げていました。

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・待遇・福利厚生

規模が大きく看護師の多い病院の場合は特に、競争が激しく役職に就けるのは限られた人のみというケースも。また、医療従事者の生活を支える福利厚生が充実している傾向にありますが、忙しさのあまり活用がなかなか進まないという側面から、転職によって労働環境を見直す人もいるようです。

クリニックでは、年次が上がり任される仕事が増えているのに、少人数の職場が多いため、役職に限りがあり昇進する機会に恵まれないといった不満が起こりやすいようです。また、育児休暇が少ない、家賃補助がないなど福利厚生面の不満から転職を考える人もいます。

●仕事内容

仕事内容の不満は看護師に限らずどの職場でもあるものです。しかし、「仕事量が多すぎて心身ともに疲弊してしまう」「忙しすぎて患者一人ひとりとしっかり向き合えない」といった不満や悩みの場合、職場の人手不足が原因となっている可能性が高く、早期の改善を期待しづらいため、転職を考えるきっかけになるでしょう。
また不満だけでなく、さまざまな経験から現職ではできない仕事内容を求めて転職を考えることも少なくありません。例えば、「現職では急性期病棟で業務をしているが、慢性期の看護を行うために転職したい」などです。

●勤務体系や就業時間

病棟勤務では夜勤を伴う2交代制や3交代制が一般的。一方、クリニック勤務の場合、休診日が看護師の休みとなるケースや、曜日ごとのシフト制が一般的です。土曜日も診療を行っているクリニックは少なくありません。そのため、完全土日休みなどを望むのが難しい場合も。勤務時間や休日などが自分の生活とマッチしていないと、大きなストレスになりがちです。有給休暇の取りやすさや、勤務シフトの有無や公平性、残業の発生頻度など勤務形態や就業時間が自分に合わなかったり、不満に感じたりすることが、転職のきっかけになり得ます。

●スキルアップ

現在の職場ではスキルアップが難しかったり、より新しいスキルを求めたりすることで、転職を選択する人もいます。
研修への参加を促す、外部から講師を招き接遇の向上をめざすなど、職場によってはスキルアップを積極的に支援しているところもあります。また、「訪問診療に力を入れている」「障害者の治療を積極的に行っている」「患者への丁寧な説明を重視している」など、クリニックや病院によって診療方針や理念は異なるので、自分がめざしている看護師像に合った勤務先を選ぶことが、スキルアップへつながります。

3 退職理由を職場へ伝える3つのポイント

転職する際に必ず通るのが、現職へ「退職理由を伝える」ことです。

不満があって辞める場合でも、それをストレートに伝えてしまっては、職場の人間関係が悪くなり、退職するまでの期間に働きづらさを感じることになります。また、新しい職場が同じ県や市のクリニック・病院であれば、横のつながりもあり、研修会などで会った時に気まずい思いをすることにもなりかねません。できるだけ円満に退職できるように、次の3点に注意して退職理由を伝えましょう。

●お世話になった感謝の気持ちを伝える

どんな理由で辞めるにしても、今まで一緒に仕事をしてきた院長や同僚から学んだことは多いはずです。その感謝の気持ちをできるだけ具体的に伝えることで、送る側も送られる側もお互いに気持ち良く退職の日を迎えられるようにしたいものです。

感謝がより伝わるお礼の仕方>

新卒の頃から、一つひとつ丁寧に教えていただきありがとうございました。特に予防医療の分野では学ぶことがたくさんあり、多くの知識や技術を習得することができました。おかげさまで、看護師として自信をつけることができたと思っています。院長先生や職場の皆さまに感謝申し上げます。

●嘘をつかずに正直に伝える

退職を言い出しづらい状況から嘘をついてしまうと、途中でつじつまが合わなくなって嘘だと気づかれてしまうことも。そうなると退職までの期間、院長や同僚と気まずい雰囲気になってしまいます。退職理由や自分の気持ちのすべてを話す必要はありませんが、できるだけ正直に伝えることが、相手にも気持ちが伝わりやすく納得してもらいやすいでしょう。誠実に伝えることを心がけるようにしてください。

●ポジティブな言葉に言い換える

いかに不平や不満があったとしても、そればかりを並べるのはマナー違反です。「もう辞めるから関係ない」と考えず、いつか別の形でお世話になることがあるかもしれないので、退職理由はなるべくポジティブな言葉で伝えるようにしましょう。

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夜勤がきつくて有休も取りづらいため、仕事に対して前向きに取り組めないと感じて退職を希望します。

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院長先生や先輩方に教えていただき培った回復期病棟での技術・経験を生かし、今後は訪問診療に力を入れているクリニックで働きたいと考えています。在宅での治療を必要としている患者さんやご家族を支える看護師になりたいと思います。

また退職には「退職日の何ヵ月前までに申し出る」といった規則が職場ごとにあるため、伝える前にまず就業規則を確認してください。また、退職は院長や経営者に最初に伝えるようにし、同僚から噂話のような形で院長に伝わることがないようにしましょう。

4【理由別】面接での「転職理由」回答例

転職をする人が、ほとんどの場合面接で聞かれる質問です。理由別に回答例を挙げて解説しているので、参考にしてください。

●ライフスタイルが変わった場合

結婚・出産・育児などライフスタイルの変化によって働き方が変わることは誰にでも起こり得ます。転職理由としても納得してもらいやすいので、率直に伝えて良いでしょう。ただし自分勝手と捉えられるような言い方は悪い印象を与えるため、仕事への意欲を併せて伝えることが大切です。

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1歳の子どもがいるので、保育園に預けています。保育園のお迎え時間までには絶対帰りたいので、5時に退社できる職場に転職したいと思いました。

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前職は診療時間が長いため、子どもの送迎時間と合わず、育児との両立が難しいことから、転職を考えました。時短勤務を希望していますが、短時間勤務の中でも、これまで培ってきた10年の勤務経験を生かし、患者さまへのホスピタリティーを発揮できるよう尽力します。

●勤務条件を改善したい場合

勤務時間や休日・給料など勤務条件面に不満があって転職する場合、「楽をしたい人」と位置づけられ、仕事に対してやる気がないと思われてしまうことも。「前向きに仕事をするために転職したい」ことをしっかり伝えて、意欲をアピールしましょう。

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前職ではリーダーを任され、患者さんのクレーム対応や新人教育に携わってきました。ですが、リーダーの仕事量が多くて、自分の仕事が就業時間内に終わらず残業が多くなってしまい、プライベートが後回しになっていると感じました。頑張っても評価してもらう機会がなく、モチベーションが下がってしまい転職しようと思いました。

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前職ではリーダーを任命されており、新人教育や院内研修のとりまとめなど、通常業務以外の仕事にも携わらせていただいたので、勉強になり多くの経験を積めたと思います。一方で、職級ごとの業務調整や、管理職としての業務の評価をするシステムがなく、キャパシティーオーバーになることがしばしばありました。御院では半年ごとの業務見直しや面談などを取り入れ、業務の効率化と適正な評価に尽力されていると聞き、やりがいを持って仕事に臨めると思い志望いたしました。

●スキルアップをめざして転職する場合

ほとんどのクリニックはそれぞれ強みとなる診療を持っています。

その分野を極めたい、また認定資格など自身のスキルアップをしたいといった理由での転職は、どのような経緯からそう考え、自身のスキルアップが職場にどう良い影響をもたらすのかを具体的に伝えられると良いでしょう。

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 以前の職場では3年前から在宅診療に力を入れる方針へと転換したのですが、私自身は在宅診療へのやりがいをあまり感じられませんでした。そこで興味のあった小児診療に携わりたいと思い、転職を考えました。

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以前の職場は3年前から在宅診療にも携わるようになり、幅広い業務を通じて貴重な経験を積むことができました。小さいお子さんの訪問看護を担当する機会があり、その子の看護をきっかけに小児診療のやりがいを実感し、子どもたちの成長過程に寄り添いながら将来の健康につながるサポートをしていきたいという思いが強くなりました。
御院は小児科を専門にされていて、診療や予防接種、乳児健診はもちろん、お子さんの特性に合わせた子育て支援も積極的に行っていらっしゃるので、新たな経験を積みさらにスキルアップすることで、子どもたちの笑顔を増やせるような看護師をめざせると考え志望しました。

●人間関係の改善をめざして転職する場合

人間関係がうまくいかず転職を考える場合、面接では前職批判にならないように気をつけ、できるだけ客観的な理由を伝えましょう。人間関係の問題はどんな職場でも多少なりともあるもの。不満ばかりを伝えてしまうと、「新しい職場の仲間ともうまくいかないのではないか」「忍耐力がなく少しのトラブルで退職するのではないか」と懸念されるかもしれません。前職で不満があっても、なるべくポジティブな言葉で伝えるようにしましょう。

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年齢が上の先輩職員ばかりで、自分の意見は聞いてもらえなかったです。一度先輩の間違いを指摘したら、しばらくの間仕事がやりづらくなってしまったので、ますます意見を言えなくなってしまいました。もっと和気あいあいと働ける職場に転職したいと思いました。

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スタッフとのコミュニケーションを大切にしてチーム医療に取り組んでいる御院の診療方針に共感し、志望しました。また、スタッフミーティングや半年ごとの面談など、院内でのコミュニケーションが円滑に取れるような機会を設けておられるのも、魅力に感じています。私もチームの一員となり、先輩方と協力して患者さまの健康を守っていきたいと思います。

5 まとめ

以上、看護師の転職事情や面接での退職理由の伝え方などについて紹介しました。
看護師の転職は珍しいことではないとはいえ、退職理由の伝え方や転職するべきかどうかで迷う人が多いと思います。ぜひ本記事の内容を参考に現状を捉え直し、より良い職場への転職を成功させましょう。
ドクターズ・ファイル エージェント」では、専任のキャリア・アドバイザーが転職スケジュールを一緒に考え、転職者の細かな要望や希望を考慮して求人紹介をしています。スムーズな転職活動の一助として活用してください。(ドクターズ・ファイル編集部)

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