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田中大介歯科医院 (鹿児島市/唐湊駅)

田中 大介 院長の独自取材記事

鹿児島市電2系統唐湊駅より徒歩1分。3階建てのビルに描かれた「田中大介歯科医院」の院名が通りからもよく見える。季節の花が飾られた院内には、エレベーターや手すりも設置されていて、車いすの患者も通院しやすい。田中大介院長は、口腔外科をはじめ、一般歯科から小児歯科、矯正歯科まで幅広い診療にあたっている。特に大学病院時代に経験を積んだ口腔外科に関しては、事故で歯や顎を骨折した患者を受け入れるほか、口腔がんについても経験を生かして対応している。日々の診察の中で噛み合わせの重要性に気づき、多くの患者の相談に乗っている。開業から31年、田中院長が携わったさまざまな治療や、診察時に心がけていることなど話を聞いた。

口腔外科で生死と向き合う貴重な経験をしてきた

開業から31年。地域の方に長く頼られているクリニックなのですね。

1990年に開業しました。最初はこの近くの新川沿いで診療を始めたのですが、10年ほどたった頃、水害で浸水してしまいまして、それをきっかけに、こちらに移転しました。もう20年ほどになりますね。一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科と幅広く診療をしていますが、私が口腔外科からスタートしているので、事故でぶつけて顎や歯を骨折した方や、顎が外れたとか口が開かなくなったなど、そういう患者さまも多いです。また、難しい親知らずの抜歯でほかの歯科医院から紹介されてお越しになる方や、時には整形外科から顎関節症で紹介されて来られる方もいらっしゃいます。

なぜ大学で口腔外科を選ばれたのですか。

最初は進路についていろいろ悩みましたが、在学中に担当した患者さまが、口腔がんの手術を受けた方で、手術が終わったので入れ歯を作ってくださいという依頼を受けました。難しい仕事だよと言われたのですが、もともと手は器用なほうだったので、その方の術後のお口に合うよう、入れ歯作りに一生懸命に取り組んでいました。ところが途中で、患者さまの舌に気になる点があることに気づいたんです。自分は入れ歯作りに熱中していましたが、もっと早くに気づけたかもしれない。術後の経過を意識して、診ていく必要があるのではないか、と強く感じました。その経験が、口腔外科に進んだきっかけとなりました。

大学病院の後、熊本の人吉の病院の口腔外科に行かれたんですね。

鹿児島大学歯学部附属病院の口腔外科で経験を積みました。そこでは口腔がんの末期の患者さまを担当し、全身麻酔も経験しました。その後、鹿児島大学歯学部附属病院の出先にあたる人吉総合病院(現・人吉医療センター)の歯科口腔外科部長として勤務し、そこで頭部や顔面の事故に遭った方や、多くの口腔がんの方を診てきました。交通事故で患者さまが運ばれてくるときは、頭の手術を脳外科の医師が、口腔の手術は私が担当して一緒に手術をすることもありました。それはもう、大変な状況なんですが、とても貴重な経験をさせてもらいました。

噛み合わせや歯並びなどの領域でも高い専門性を追究

ところで、歯科医師になられたきっかけを聞かせていただけますか?

小学校3年生の時に、父親を亡くしたんです。亡くなる1年ほど前から入院していましたが、子どもにとって病院は暗くて怖いイメージがあって、なかなかお見舞いに行けませんでした。死に対しても恐怖心があって、死に関わらない仕事をしたいというのがずっとあったんです。絵が好きで、本当は絵のほうに進みたいと勉強していたのですが、高校で進路を決めるときに母親に、手に職をつけて絵は趣味にと言われました。当時の成績で医学部か歯学部かを検討することになり、歯学部なら死とは関わらないだろうと選びました。ですが、口腔がんの治療に携わり、人間の体の仕組みはもちろん、死を迎える患者さまに対しての姿勢やご家族に対する配慮などにきちんと向き合わなければならないことを痛感し、死から逃げるのは間違いだったと気づくことができました。あの頃の父もきっと寂しかったでしょうね。悪いことをしました。

噛み合わせや歯並びについても、着目されていますよね。

口腔外科の実績はありましたが、開業すると虫歯や入れ歯など、幅広い領域での対応が必要になり、大学で学んだ知識だけでは解決できないこともありました。どこに問題があるのか悩み、噛み合わせと顎について勉強を始めました。虫歯の治療で解決しない場合、噛み合わせが関係していることがありました。噛み合わせに問題があってしっかり噛めないと、体全体のゆがみにもつながり、顎、口が開かなくなることもあります。顎が動かないのは筋肉の問題も含むので、専門の先生のセミナーに行ったり、自分でも勉強したりして、その仕組みを理解できるようになりました。

痛みや症状の原因がわからずに不安な方は多いですよね。

例えば、顎や噛み合わせの不具合には、無意識に歯を食いしばる癖が関係していることがあります。でも、患者さまはそれに気づかずに、口が開かないけれど原因がわからないと来院されるわけです。そういった方には話をして、筋肉を弛緩する方法をお教えしています。また、口の中に違和感があり口腔がんかもしれないと不安のある方もよく来られます。口腔がんは専門ですので、問題がない場合は、診察後、「これは心配いりませんよ」と伝えることで安心していただけるようにしています。口腔がんが疑われる患者さまがいらした場合は、大学病院へ紹介して検査してもらっています。

患者に寄り添う気持ちを大切に

普段の診療で、大切にされていることは?

当院では患者さまとのコミュニケーションを重視し、信頼関係を築くことを大切にしています。子どもでも大人でも、また治療費の額に関わらず、患者さまは平等に診ることを前提にしています。小さな子にもちゃんと言うべきことは伝えますし、大人でも、子どもの頃に歯科医院で怖い経験をされた方には、まずは緊張を解きリラックスしてもらうことから始めます。昔の小児歯科では、泣いて嫌がっているお子さんであっても治療をすることがありました。それでは虫歯は治っても恐怖心が残ってしまうので、もう歯科医院に来なくなるんです。ですから、お子さんには会話をすることから始めます。そして慣れてきたら、削ったり薬をつけたりの練習をしてから治療に入ります。患者さまの不安を少しでも和らげ、健康で快適な生活をサポートできるよう、スタッフと一緒に努めています。

初診から治療までの流れを教えてください。

そうですね。当院では、初診で来られた場合、ひどい痛みがあるときは痛みを止めるための処置をしますが、まず、エックス線や写真を撮影して口腔内の状況を確認し、患者さまに見ていただきながら、気になることや不調の内容について伺います。治療は、患者さまのお体への負担を第一に考え、不要な抜歯はせず、治療計画書をもとに会話を通して一緒に決めていきます。また、虫歯治療、入れ歯、インプラント治療など、それぞれの費用の目安を話して、患者さまに納得してもらって治療を進めていくことを大事に考えています。当院はさまざまな項目に対応していますので、歯だけでなく口の中の悩みなど、気軽にご相談いただければと思います。

今後の展望についてお聞かせください。

開業以来、口腔外科を強みにしてきましたが、今はどの分野でも対処できるように、引き出しを多く持とうと考えています。例えば、噛み合わせの治療の際、どうしても出てくる歯並びの問題を解決するために、矯正専門の歯科医師に来てもらう日を設けました。また、当院にはしばしば難しい症例の患者さまが来院されることがあります。難しい症例と向き合うのは大変ですが、患者さまにきちんと説明をして納得していただき、治療をうまく進めていけると達成感があります。硬い表情で来院された患者さまが治療後にニコニコされている姿を見ることができた際には「良かった」とやりがいも感じられます。身につけた技術や経験で、患者さんに喜んでもらえる治療を、これからも追究していきたいと思います。

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医療法人善浩会 田中大介歯科医院の求人

  • 歯科衛生士(正職員) の求人募集情報 医療法人善浩会 田中大介歯科医院

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    市電 唐湊駅より徒歩1分。 一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科と幅広く診療を行う歯科医院です。 患者様と相談しながらご納得いただける治療に取り組む、この理念を大切にしております。 スタッフは2023年8月現在、歯科衛生士4人(内1人非常勤)、歯科技工士1人、歯科助手2人、受付兼歯科助手2人、非常勤歯科医師4人、田中院長の計14名です。 仕事はきっちり、普段は和気あいあいとした雰囲気です ♪ まずはお気軽にご連絡ください。

    職種(雇用形態) 歯科衛生士(正職員)
    給与 月給 19万5000円 〜 29万円
    勤務時間 09:30 〜 19:00
    最寄駅 唐湊駅
    こだわり条件
  • 未経験OK
  • ボーナス・賞与あり
  • 産休・育休取得実績あり
  • 残業月10時間以下
  • 社会保険完備
  • 退職金あり
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