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中野駅前メンタルクリニック (中野区/中野駅)

大土 広将 院長の独自取材記事

ビジネスパーソンや学生など、さまざまな年代の人が行き交う中野の地に2021年に開院した「中野駅前メンタルクリニック」。白や淡いグリーンなどの優しいカラーでまとめられた院内は心地良い空間で、患者の心を安心させてくれそうだ。そんな同院の院長は穏やかな口調と相手の話にじっくり耳を傾けてくれる姿が印象的な大土広将先生。複数のクリニックや精神科専門病院で診療してきた経験を生かし、うつ病、躁うつ病、不眠、ADHD、認知症、パニック障害、依存症など心療内科・精神科全般に対応。「治療と身構えず疲れた心と体のメンテナンスに来てください」と話す大土院長。原因や症状はもちろん、患者の体質や生活も考慮したオーダーメイド治療を実践する大土先生に、診療方針やめざすクリニック像などを聞いた。

うつ病、ADHD、不眠など心療内科・精神科に対応

まずは先生が中野に開業した理由を聞かせてください。

大学卒業後は山口県の大学病院などに勤務し、その後に東京武蔵野病院でも経験を積みました。東京に出てきて最初に住んだのが中野で、私にとっては愛着のある大好きな街なんです。ちょうど開業を意識し始めたときに中野のこの物件の情報を聞いて、「これは運命だな」と思いました。土地柄かビジネスパーソンの患者さんが多いですが、近隣ファミリー層の方も来院なさいますし、大学生もいらっしゃいます。もともとここは別のクリニックだったのですが、内装など一新しています。当院のロゴカラーに合わせて淡いグリーンとホワイトのソファーを置き、全体的に「優しく心が落ち着くような空間」を意識しました。

こちらではどんな症状を訴える患者さんが多いですか?

複数の病院の精神科で経験を積んだおかげで、「どんな患者さんが来てもジェネラルに診ることができる」という自信がついたので開業を決心しました。当院は、うつ症状や不安症状はもちろん、心療内科・精神科全般の診療が可能です。土地柄もあるのか「仕事に行けなくなった」「仕事に行くのがつらい」というご相談が圧倒的に多く、休職を希望される方も多いです。また最近はADHD(注意欠陥多動性障害)を疑って来院する若い方が多いですね。ADHDは自分の性格の「長所」や「弱点」を知って、その弱点が出ないようにうまく生活上の工夫をしながら、必要に応じて薬物療法を取り入れた治療を行います。

今後は、高齢者の認知症治療にも注力していきたいそうですね。

認知症とは、「物忘れを中核症状とした症状群」のことを言います。物忘れ以外にも不眠、せん妄、徘徊、暴力、うつ、妄想などが出現することもあり、これらを「周辺症状」といいます。物忘れは抗認知症薬でその進行を遅らせる目的の治療が一般的ですが、周辺症状は薬で落ち着くことが見込めるケースも多く、「認知症だから仕方ない」と諦めるのはもったいないです。周辺症状の改善だけで家族の負担は相当減ります。介護は初めての子育てと同じでわからないことだらけです。医療とつながることでいろいろな支援を受けることが可能です。介護は何十年も続くことがあり、「介護者はなるべく楽をしてほしい」と考えており、家族も含めて私がケアできればと思っています。家族は「最後まで家でみたい」と、施設入所を嫌がる人も多いですが、結果的に施設のほうが本人にも家族にも良い選択になるケースもあります。ぜひ一度、専門家のもとに相談に来てください。

原因や症状に応じたオーダーメイド治療が重要

先生は不眠治療にも力を入れていると聞きました。

不眠の治療は早期の受診が重要なので、少しでも気になることがあればいつでも来ていただきたいです。働き盛りの方の中には、不眠を放置してしまい、来院したときにはうつ症状が悪化して休職せざるをえない状態になってる患者さんもいますので、悪くなる前に来院していただきたいですね。不眠には「入眠困難」「中途覚醒」など複数の種類があり、原因も環境、精神疾患、喫煙、アルコールなどさまざまです。当院は患者さんの状態を丁寧にヒアリングして、その原因や不眠の種類に合わせ、一人ひとりに適切な生活指導と薬物療法を提案します。最近はリモートワークによって生活サイクルが狂い、不眠やだるさを訴えて来院する方も多いです。「精神科を受診して睡眠薬をもらう」と考えると身構えてしまう人もいると思いますが、まずは受診ではなく「ちょっと相談してみよう」くらいに考えてみてください。

診療する際に心がけていることを教えてください。

まずは細かな問診で、患者さんの抱える悩みや症状をじっくり聞くことを大切にしています。例えば不眠で訪れた患者さんに、うつ病などの精神疾患が潜んでいないかを見抜くことも重要です。実際に、不眠を訴える患者さんが、実はうつ病だったというケースも多いんですよ。不眠の問診では、睡眠のことに限らず患者さんの悩みごとなども広く聞きます。あとは、患者さん一人ひとりの症状、原因、体質、生活に合わせたオーダーメイド治療を行うことも心がけています。例えば精力的に働く経営者が不眠になってしまった場合、「長くゆっくり眠って休んでください」と言うのが必ずしも正解ではありません。その人にとっては、たくさん仕事をして成果を上げることが幸せである可能性があります。その場合は、限られた時間の中でできるだけ休めるようにお手伝いしていく方法を提案していきます。

こちらでは漢方を使った治療も行っているそうですね。

患者さんの中には「精神科で治療すると、薬に依存してしまうのではないか」というイメージを持っている方もいらっしゃいます。しかし専門的な知識と経験のある医師の指示に従って飲んでいれば、精神科の薬に依存する可能性は高くありません。依存性の弱い薬も多々ありますし、依存させないようにきちんと医師がコントロールしますからね。当院では薬の使用は必要最低限にとどめ、薬のメリット・デメリットについて十分に説明したうえで、患者さんが納得した場合にのみ使用します。それでも抵抗を感じる方や、希望がある場合は、漢方による薬物治療も可能です。

心と体のメンテナンスを手伝う人生のパートナーに

先生が医師になったきっかけを聞かせてください。

私は幼少期は非常に体が弱く、小学生時代は入院している時間のほうが長いような時期もあり、当時の主治医の先生に憧れ、医師を志すようになりました。小学3年生頃には医師以外の道は考えていませんでしたね。大学に進学した頃にはすっかり健康で、実習や部活動に励みました。その中で、孤児院のボランティア活動に参加したことが、精神科医をめざすきっかけになりました。孤児院には親から虐待を受けたことが原因で、ベーシックトラスト(基本的信頼)に欠けていて、自己承認や自己肯定感が低い大人になってしまう子どもたちが多いです。一概には言えませんが、そういう子どもたちは社会に出てもストレスに弱く、うつ症状や不安症状が出現しやすいのです。そんな子どもたちに自分が関わることで、彼らの中の大人像が少しでも変えられないかと強く思いました。そして、「この子たちとずっと付き合っていくためには精神科医になるしかない」と感じたのです。

地域にとってどのような存在になっていきたいと考えますか?

当院に来てくれた患者さんには、「損をしてほしくない・諦めてほしくない・幸せになってほしい」と思っています。幸せになるためには心身ともに健康であることが不可欠ですから、そのメンテナンスのお手伝いをさせていただきたいです。そして患者さん一人ひとりに寄り添ったオーダーメイド治療を通じて、患者さんが幸せになるための「人生のパートナー」のような存在になりたいですね。

読者にメッセージをお願いします。

心療内科や精神科を受診するハードルは、非常に高いと感じる人も多いでしょう。真面目な人ほど、「ただの甘えではないか」と受診をためらいがちです。しかし何年も受診を迷い、やっと来院して、「もっと早く来れば良かった」と言って帰宅される患者さんもいます。些細な症状が悪くならないうちに、相談していただきたいと思っています。最近は精神科を受診する患者さんが増加しており、特に新規の患者さんは、なかなかクリニックの予約が取れないことも多いようです。当院は、できるだけ新規の患者さんを受け入れられる体制をつくっていこうと思います。予約なしでも来院可能ですし、土曜日も17時まで診察していますのでお気軽にご相談ください。

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