春日駅前デンタルクリニック (文京区／春日駅)
田中 義浩 院長の独自取材記事
都営三田線・春日駅から徒歩2分。大通り沿いにある「春日駅前デンタルクリニック」。大きな窓から光が差し込み、清潔感ある明るい雰囲気だ。院長を務めるのは、大学病院で研究や臨床に携わってきた田中義浩先生。東京医科歯科大学では補綴や噛み合わせについて教える立場でもある。学生時代から慣れ親しんだこの地に開業したのは2022年のことだ。以来、子どもから高齢者まで幅広い年代の歯の悩みに向き合っている。CAD／CAM冠システムを使って最短1日で補綴物を作製するセラミックの修復物治療、マウスピース型装置を用いた矯正、ホワイトニングにも対応。患者の希望に沿ってオーダーメイドで治療プランを組み立てている。「見えない部分にも手を抜きません」と話す田中院長に、同院の特徴や歯科医療に対する思いを聞いた。
慣れ親しんだ地で良質な歯科医療を追求
先生のこれまでのご経歴についてお聞かせください。
東京医科歯科大学を卒業後、同大学院で咀嚼について研究を深めました。今も非常勤講師を務めており、補綴や噛み合わせについて教える立場でもあります。その後は企業の中の健康センターに勤務。そこで感じたのは、働き世代の人たちは忙しさゆえかご自身の歯に関心を持たない方が多いということです。企業内の診療所という特殊な環境ですから、そこで働く皆さんにとっては「働く場所」であって、歯を治療しに来ているわけではありません。そのせいか虫歯になってもあまり気にされないんですね。「虫歯ができた」という意識すらない方もいらっしゃいます。それでも忙しい時間を割いて足を運んでくださる方のため、時間内で治療を終えられるよう努めてきました。このような経験を経て、現在の場所に開業したのは2022年のことです。
なぜ開業にこの場所を選ばれたのですか？
私は学生時代にはこの辺りに住んでいて、なじみのある地域なんです。街の移り変わりを20年以上も見てきましたが、この10年ほどでマンションの数も路線の乗り入れも一気に増えました。以前よりこの辺りにお住まいのご高齢の方、マンションができて引っ越してきた若いファミリー層、近隣オフィスで働くビジネスパーソンと、さまざまな背景を持つ方が集う勢いのある街ですね。当院にもお子さんからご高齢の方まで、幅広い年代の方が来院されています。慣れ親しんだこの地で、良質な歯科医療を提供していきたいと思っています。
クリニックの特徴をお聞かせください。
虫歯・歯周病・入れ歯・矯正など、歯の悩みに幅広く対応するクリニックです。歯科用CTやCAD／CAM冠システムを備え、患者さん一人ひとりの口腔内に合わせたオーダーメイドの歯科治療を提供しています。審美面に配慮した診療にも力を入れ、特にホワイトニングはいくつかのメニューをご用意しています。手軽さや希望する色味など、患者さんが重視するポイントに合わせてプランを提案しています。ご興味があればぜひ一度いらしてください。
清潔感があって入りやすい雰囲気ですね。
そう思ってもらえるとうれしいです。患者さんが落ち着けるようにと考えたところ、木目を生かした落ち着いた内装になりました。治療椅子も患者さんの快適性を考慮したものを選んでいます。歯科の診療ユニット内には水が流れており、それを治療に使うのですが、この点にも細心の注意を払いました。診療後にユニット内の残留水を排出する際、専用洗浄液を給水管路に供給しています。洗浄液を管路内に滞留させて、診療時間外にも給水管路をクリーンに保つための仕組みです。診療開始時には、洗浄液を排出します。
見えない部分にも手を抜かない
水の清潔さにも気を配っているのですね。ほかにも感染対策で工夫していることはありますか？
標準予防策（スタンダード・プリコーション）を遵守し、換気や消毒はもちろん、器具の消毒も徹底しています。滅菌器はヨーロッパで最も厳しい基準をクリアしたクラスBのものを導入しており、滅菌処理後は即座に滅菌パックに入れ保存しています。治療直前に滅菌パックから器具を取り出すので、器具の滅菌性は保たれた状態です。飛沫感染防止のために、口腔外バキュームを設置。グローブ・コップ・エプロンなど、治療時に使用したものは可能な限りディスポーザブル製品を使っています。また入り口には自動体温計・指先消毒器を用意し、アクリル板のパーティションを設置して受付対応をしています。
診療時に心がけていることを教えてください。
当たり前のことかもしれませんが、一つ一つの工程を丁寧に行っています。見えない部分にも決して手を抜くことはありません。例えば、セラミックの補綴物というのは金属とは削り方が異なります。シビアな調整が必要なのですが、ここを疎かにすると詰め物が割れたり、そこから細菌が入ったりして虫歯の原因になってしまいます。ほかの治療もすべて同じこと。見えない工程で手を抜くと、どこかに影響が出てしまいます。これはその場ではわからないことかもしれませんし、患者さんからは見えない部分ですが、気をつけています。先ほどのユニットの水の話も同じかもしれません。もし私が患者ならば、どのようなクリニックで治療を受けたいか。そう考えると、見えない部分にも手を抜くことはできないんです。
説明や情報提供にも力を入れていると伺いました。
勤務医時代から必要性を感じていましたから、患者さんには歯に対する適切な知識をお伝えしたいと思っています。染め出し液で磨き癖や汚れをチェックし、エックス線検査や歯科用CTで撮影した画像はユニット横の大型モニターに映し、患者さんにも見ていただきます。モニターでは歯に関する動画を流すこともありますよ。ご自身の口の中や、歯に関する事実を知って驚く患者さんもいらっしゃいます。歯科検診と医療費の関係、口腔内の状態が全身に与える影響など、もっと多くの方に知ってほしいですね。お口の定期検診を受けると医療費が安くなるともいわれているほど、歯磨きは身近でお手軽にできる健康法なのです。メンテナンス時には、歯科衛生士から歯間ブラシやデンタルフロスの適切な使い方もお伝えします。
ニーズに合わせ治療内容や設備のさらなる拡充をめざす
こちらで働くスタッフさんについてもご紹介ください。
歯科助手は計5人、それと歯科衛生士が在籍しています。定期検診など関わる機会の多い歯科衛生士ですが、患者さんの口腔環境を良くするために、楽しんで通ってもらえるようにと工夫して取り組んでくれています。ファンになってもらえるようにとも言ってくれてました。患者さんと、時には友人のようにコミュニケーションをとり、時には専門家として患者さんの歯を守るアドバイスや歯ブラシ指導をしたりと、非常に頼りにしています。患者さんにも楽しんで受けていただけたら、とてもうれしいです。私も含めてスタッフの共通の思いは、患者さんに気持ち良くお帰りいただくこと。治療の精度や痛みへの配慮、電話応対や接遇、飾りつけや清掃に至るまで、チーム一丸となって居心地の良いクリニックづくりに努めています。
今後どのようなクリニックにしていきたいとお考えですか？
ありがたいことに、多くの患者さんにご来院いただけるようになりました。その中で新たな分野のご相談も増えており、私に対応できることならば応えていきたいと思っています。これまでどおり適切な診断と治療に努め、患者さんのニーズに合わせて治療内容や設備を広げていきたいです。そして歯科医療は日進月歩。新たな技術や医療機器が次々と開発されています。常に最新の情報を把握し、知識と技術をアップデートし続けたいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
当院は気軽に立ち寄れる、街のクリニックです。歯を削る量をできる限り少なくして、今ある歯の健康を守ります。先進の検査機器や大型モニターを使いながらわかりやすい説明を心がけ、患者さんのご希望を伺いながらオーダーメイドで治療プランを組み立てます。麻酔方法にも工夫していますので、痛みが苦手な方もぜひいらしてください。
