看護師として転職を有利に進めるために、資格取得を考えている人も多いのではないでしょうか。転職の際に資格を取得しておくといい理由は、①職場選択の幅が広がる、②キャリアアップにつながる、③給料アップにつながるという3つです。この記事では、看護師の転職やスキルアップに役立つ資格をご紹介していきます。
今回のテーマは「認定看護師」です。
<目次>
1 認定看護師とは?
「認定看護師」(※)とは、高度化、専門分化が進む医療の現場において、水準の高い看護を実践できると認められた看護師に与えられる資格のことで、「認定看護分野」ごとに日本看護協会が認定します。いわば特定分野に強い看護師のプロフェッショナルのことです。
※認定看護師/英名Certified Nurseは日本看護協会の登録商標です
この認定制度は、水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護ケアの広がりと質の向上を図ることを目的に誕生しました。あらゆる場で看護を必要とする対象に、特定の看護分野における熟練した看護技術及び知識を用いて、看護を提供する役割を担います。
認定看護師には主に以下の3つの役割が期待されています。
認定看護分野については、近年見直しがおこなわれ、従来の「A課程」の一部を統合および名称変更などを加えた「B課程」の認定が、2021年度より開始しました。
2021年度から実施されている「B課程」では、「A課程」に組み込まれていなかった特定行為研修が、新たに組み込まれた点が特徴です。「A課程」は2026年に廃止が決まっており、認定審査は2029年まで実施されます。
認定看護分野一覧と統合および分野名称変更後の理由
※参考:公益社団法人 日本看護協会
2 認定看護師の資格を取得する転職のメリット
認定看護師の資格を持っていることは、自身のスキルアップや今の職場での活躍につながるだけではなく、今後さらなる飛躍をめざす上で、転職のシーンでも役立ちます。
●職場の選択の幅が広がる
認定看護師の役割から、後輩の指導・育成、相談役として期待されたり、研修会などで講師を任されたりと、これまで経験できなかった仕事も増えるでしょう。
また、所属する部署や医療機関の枠組みを超えて意見を求められる場面が増え、チームや部署、医療機関を横断的に行き来する活動が加わるなど、活躍のステージが広がります。
こうした経験により、希望する部署への異動や、転職時の選択肢の幅も格段に広がるでしょう。
●キャリアアップにつながる
認定看護師の資格保有により、重要なポジションを任され、看護師の模範となる存在として認められることから、管理職への昇進など、キャリアアップの足掛かりになります。
他の看護師とは異なる豊富な経験、キャリアを積むことができるので、転職の際にも有利に働きます。
●給料アップにつながる
職場によりますが、有資格者に手当が付く制度を導入している医療機関もあります。資格は、スキルや知識の証明になるので、それを生かして、転職する際の給料交渉をしやすくなるケースも考えられます。
3 認定看護師の資格を取得するためには?
認定看護師になるための条件や、資格取得までの流れを紹介します。
●認定看護師の受験資格
以下すべての要件を満たしていることが前提となりますのでよく確認しておきましょう。
現行の認定看護師教育機関(A課程認定看護師教育機関)を修了した認定看護師は、特定行為研修を修了し、2021年度以降に所定の手続きを行うことにより、B課程認定看護師名簿に移行することができます。
また、特定行為研修を修了した者が、現行の認定看護師教育機関(A課程認定看護師教育機関)を修了して認定看護師となった場合には、B課程認定看護師名簿に登録します。
認定看護師教育機関の入試情報については、日本看護協会ホームページから確認できます。
必要書類を提出し認められると、資格認定試験が受けられます。以下に受験費用や試験方法など詳細をまとめました。
●認定看護師の受験スケジュール
試験は年に1度なので早めの情報収集、受験勉強が重要です。
受験したい年の夏前までにはスケジュールをチェックしておくとよいでしょう。
※スケジュールは目安です
審査申請手続きは、「資格認定制度 審査・申請システム」よりウェブ申請を行います。
認定試験に合格したら、認定料の振り込みや「資格認定制度 審査・申請システム」から認定看護師登録手続きを行いましょう。その後5年ごとに 更新申請・審査(看護実践と自己研鑽の実績について書類審査)の必要がありますので忘れないよう注意してください。
認定看護師教育機関での受講には、A課程で6ヵ月以上、B課程は10ヵ月程度かかります。
また、費用も100~150万円前後と高額に及ぶことから、職場によっては休職中でも給与の一部支給をしたり、受講料の補助制度を設けたりと、さまざまなサポートをしている医療機関もあります。
日本看護協会や行政が実施している奨学金制度もあるため、自分が利用できる制度がないか確認してみましょう。
◇ ◇ ◇
今回は、認定看護師について紹介しました。
認定看護師の資格取得をめざす人にとっては、長期間の実務経験や専門機関の受講・修了、さらには認定審査での合格など、いくつもハードルが待ち受けています。
しかし、資格を取得することで、自分自身のスキルアップはもちろん、周囲からの評価を高めて看護師としてのやりがいを感じるとともに、看護師としての可能性や選択肢を広げることにもつながります。スキルアップをして、よりレベルの高い看護を提供したいと考えている場合には、ぜひ認定看護師の資格をアドバンテージとして、転職も視野に入れながらキャリアを築いていってください。
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① 実践:個人、家族及び集団に対して、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践する。
② 指導:看護実践を通して看護職に対し指導を行う。
③ 相談:看護職等に対しコンサルテーションを行う。
※公益社団法人 日本看護協会より引用