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記事公開日:2024/09/02

最終更新日:

歯科衛生士の転職理由・退職理由|職場や面接での伝え方も紹介

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歯科衛生士は転職する人が多い職種です。また歯科医院の数に比べ歯科衛生士が不足しており需要が高く、離職経験がマイナスになりにくいという特性があります。とはいえ、面接の場での退職理由の伝え方に迷う人は多いはず。また、退職する際には現職に理由を伝える必要もあります。本記事では、歯科衛生士の転職事情と退職時や転職先での転職理由の伝え方など、具体例を挙げて解説します。

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1 歯科衛生士の転職事情

日本歯科衛生士会『第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書』によれば、歯科衛生士で1回以上勤務先を変わったことがあると答えた人は全体の76.4%。約8割は転職経験があることになります。最も多かった「1回ある」と答えた人は21.4%ですが、「4回以上ある」と答えた人は19.6%で、歯科衛生士は「転職が多い職種」といえるでしょう。


また、『一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会『歯科衛生士養成教育に関する現状調査』によると、歯科衛生士の求人倍率は22.3倍。他業種と比べて高いのも特徴の一つです。総じて、転職しやすい職種といえるかもしれません。

2 歯科衛生士の転職理由

歯科衛生士はどのような理由で転職しているのでしょうか?歯科衛生士のよくある転職理由をまとめました。

●ライフスタイルの変化(結婚・出産・育児) 

女性の比率が圧倒的に多い歯科衛生士。結婚や出産、育児などライフスタイルの変化が大きいといえるでしょう。「新しい生活環境から通える場所」「出産を機に退職した後の再就職」「育児がしやすいパート職が活躍できる職場」など労働環境を見直す人は多く、転職を決意するきっかけになるようです。

●人間関係の悩み

歯科医院は少人数の組織であることから人間関係が密になりやすく、ポジティブな面がある一方で、人付き合いにストレスを感じる人もいます。日本歯科衛生士会『第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書』によると、「転職を考えている」や「転職を考えたことがある」と答えた人は、転職したい理由の4割近くに「人間関係」を挙げています。

・院長との人間関係 

歯科医院は個人経営が多く、トップダウンの現場が多いといわれます。また少数精鋭組織であることから、経営者との距離が近い職場がほとんど。そのため院長とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、考えが合わなかったりといった場合は働きづらく、転職を考える人が多いようです。

・同僚との人間関係

職員の人数が少ない歯科医院では、接する機会が多く、コミュニケーションも濃くなりがち。職場によっては仕事以外でプライベートな付き合いが多くなり、ストレスに感じる人も。

●給与・待遇面の不満

給与や待遇は働く上でのモチベーションに関わるので、向上を求めて転職を考える人は多くいます。

一般的に「給料を上げたい・待遇を改善したい」と考えたら、現職での昇給・改善をめざすか、より良い条件の職場へ転職するもの。しかし個人経営の歯科医院の場合、組合や相談窓口のない職場が少なくありません。そのため給与や待遇の交渉の機会がなく、現職場で自分が思い描くような昇進や昇給が難しいというケースも。一方で、歯科衛生士は求人母数が多いことから、給与や待遇が良い職場を見つけやすいため、転職という選択がしやすいといえるでしょう。

・給与

歯科衛生士の平均年収は300万円~400万円といわれていますが、仕事量に対し給与が低いと感じている歯科衛生士は多いようです。実際、日本歯科衛生士会『第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書』によると歯科衛生士への年収に対する質問に、「不満がある」と答えている人は3割以上。給与面の不満が転職を考える一つのきっかけになっているようです。

・待遇・福利厚生

年次が上がり任される仕事が増えているのに、少人数の職場が多いため、役職に限りがあり昇進する機会に恵まれないといった不満が起こりやすいようです。また、育児休暇が少ない、家賃補助がないなど福利厚生面の不満から転職を考える人もいます。

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●仕事内容

仕事内容の不満は歯科衛生士に限らずどの職場でもあるものです。しかし、何年たっても同じ仕事しか与えられない、助手や補佐、雑用ばかりで歯科衛生士として一人前になれないというような場合は、転職を考えるきっかけになるでしょう。
また不満だけでなく、さまざまな経験から現職ではできない仕事内容を求めて転職を考えることも少なくありません。例えば、「現職ではオールラウンドにさまざまな業務を行っているが、歯科予防の業務を中心に行うため、歯科予防に力を入れている職場に転職したい」などです。

●勤務体系や就業時間

土曜日も診療を行っている歯科医院が多いため、完全土日休みなどを望むのは難しいかもしれません。休日や診療時間などが自分の生活とマッチしていないと、大きなストレスになりがち。有給休暇の取りやすさや、勤務シフトの有無や公平性、残業の発生頻度など勤務形態や就業時間が自分に合わなかったり、不満に感じたりすることが、転職のきっかけになり得ます。

●スキルアップ

現在の職場ではスキルアップが難しかったり、より新しいスキルを求めたりすることで、転職を選択する人もいます。
研修への参加を促す、外部から講師を招き接遇の向上をめざすなど、職場によってはスキルアップを積極的に支援しているところもあります。また、予防歯科、矯正治療、ホワイトニングなど、歯科医院や病院によって力を入れている治療は異なるので、自分がめざしている歯科衛生士像に合った勤務先を選ぶことが、スキルアップへつながるでしょう。

3 退職理由を職場へ伝える3つのポイント

転職する際に必ず通るのが、現職へ「退職理由を伝える」ことです。

不満があって辞める場合でも、それをストレートに伝えてしまっては、職場の人間関係が悪くなり、退職するまでの期間に働きづらさを感じることになります。また、新しい職場が同じ県や市の歯科医院・病院であれば、横のつながりもあり、研修会で合った時に気まずい思いをすることにもなりかねません。できるだけ円満に退職できるように、次の3点に注意して退職理由を伝えましょう。

●お世話になった感謝の気持ちを伝える

どんな理由で辞めるにしても、今まで一緒に仕事をしてきた院長や同僚から学んだことは多いはずです。その感謝の気持ちをできれば具体的に伝えることで、送る側も送られる側もお互いに気持ちよく退職の日を迎えられるようにしたいものです。

感謝がより伝わるお礼の仕方>

新卒のころから、一つひとつ丁寧に教えていただきありがとうございました。特に小児矯正治療の分野では学ぶことがたくさんあり、多くの技術を習得することができました。おかげさまで、歯科衛生士として自信をつけることができたと思っています。院長先生や職場の皆さまに感謝申し上げます。

●嘘をつかずに正直に伝える

退職を言い出しづらい状況から嘘をついてしまうと、途中でつじつまが合わなくなって嘘だと気づかれてしまうことも。そうなると退職までの期間、院長や同僚と気まずい雰囲気になってしまいます。退職理由や自分の気持ちのすべてを話す必要はありませんが、できるだけ正直に伝えることが、相手にも気持ちが伝わりやすく納得してもらいやすいでしょう。誠実に伝えることを心がけるようにしてください。

●ポジティブな言葉に言い換える

いかに不平や不満があったとしても、そればかりを並べるのはマナー違反です。「もう辞めるから関係ない」と考えず、いつか別の形でお世話になることがあるかもしれないので、退職理由はなるべくポジティブな言葉で伝えるようにしましょう。

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先輩の歯科衛生士が多く、アシスタント業務ばかりで、仕事に対して前向きに取り組めないため退職を希望します。

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院長先生や先輩方に教えていただき培ったホワイトニングの技術を生かし、今後は自費診療専門の歯科医院で働きたいと考えています。ホワイトニングを担当制で行っている歯科医院で、一人ひとりの患者さんと向きあっていきたいと思います。

また退職には「退職日の何ヵ月前までに申し出る」といった規則が職場ごとにあるため、伝える前にまず就業規則を確認してください。また、退職は院長や経営者に最初に伝えるようにし、同僚から噂話のように院長に伝わることがないようにしましょう。

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4【理由別】面接での「転職理由」回答例

転職をする人が、ほとんどの場合面接で聞かれる質問です。理由別に回答例を挙げて解説しているので、参考にしてください。

●ライフスタイルが変わった場合

結婚・出産・育児などライフスタイルの変化によって働き方が変わることは誰にでも起こり得ます。転職理由としても納得してもらいやすいので、率直に伝えて良いでしょう。ただし自分勝手と捉えられるような言い方は悪い印象を与えるため、仕事への意欲を併せて伝えることが大切です。

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1歳の子どもがいるので、保育園に預けています。保育園のお迎え時間までには絶対帰りたいので、5時に退社できる職場に転職したいと思いました。

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前職は診療時間が長いため、子どもの送迎時間と合わず、育児との両立が難しいことから、転職を考えました。時短勤務を希望していますが、短時間勤務の中でも、これまで培ってきた10年の勤務経験を生かし、患者さまへのホスピタリティーを発揮できるよう尽力します。

●勤務条件を改善したい場合

勤務時間や休日・給料など勤務条件面に不満があって転職する場合、「楽をしたい人」と位置付けられ、仕事に対してやる気がないと思われてしまうことも。「前向きに仕事をするために転職したい」ことをしっかり伝えて、意欲をアピールしましょう。

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前職ではリーダーを任され、患者さんのクレーム対応や新人教育に携わってきました。ですが、リーダーの仕事量が多くて、自分の仕事が就業時間内に終わらず残業が多くなってしまい、プライベートが後回しになっていると感じました。頑張っても評価してもらう機会がなく、モチベーションが下がってしまい転職しようと思いました。

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前職ではリーダーを任命されており、新人教育や院内研修のとりまとめなど、通常業務以外の仕事にも携わらせていただいたので、勉強になり多くの経験を積めたと思います。一方で、職級ごとの業務調整や、管理職としての業務の評価をするシステムがなく、キャパシティーオーバーになることがしばしばありました。御院では半年ごとの業務見直しや面談などを取り入れ、業務の効率化と適正な評価に尽力されていると聞き、やりがいを持って仕事に臨めると思い志望いたしました。

●スキルアップをめざして転職する場合

ほとんどの歯科医院はそれぞれ強みとなる診療を持っています。

その分野を極めたい、また認定資格など自身のスキルアップをしたいといった理由での転職は、どのような経緯からそう考え、自身のスキルアップが職場にどう良い影響をもたらすのかを具体的に伝えられると良いでしょう。

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以前の職場では歯科衛生士の先輩について器具のチェックなどのアシストをすることがほとんどで、自分がメインでクリーニングやブラッシング指導などの業務を行うことがあまりありませんでした。3年間勤務したので、誰かのアシストではなくメインで業務ができると思い、転職を考えました。

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以前の職場は先輩の職員が多かったので、主にサポートをする仕事をしていました。その分、幅広い業務に携われ経験を積むことができました。その中でも、小児矯正は私にとって関心が強い分野であり、子どもの成長過程を見られるので、将来の健康につながるサポートができている実感がありました。御院は小児矯正治療を専門にされていて、口腔内トレーニングなども行っていらっしゃるので、新たな経験を積みさらにスキルアップすることで、子どもたちの笑顔を増やせるような歯科衛生士をめざしたいと思います。

●人間関係の改善をめざして転職する場合

人間関係がうまくいかず転職を考える場合、面接では前職批判にならないように気をつけ、できるだけ客観的な理由を伝えましょう。人間関係の問題はどんな職場でも多少なりともあるもの。不満ばかりを伝えてしまうと、「新しい職場の仲間ともうまくいかないのではないか」「忍耐力がなく少しのトラブルで退職するのではないか」と懸念されるかもしれません。前職で不満があっても、なるべくポジティブな言葉で伝えるようにしましょう。

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年齢が上の先輩職員ばかりで、自分の意見は聞いてもらえなかったです。一度先輩の間違いを指摘したら、しばらくの間仕事がやりづらくなってしまったので、ますます意見を言えなくなってしまいました。もっと和気あいあいと働ける職場に転職したいと思いました。

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スタッフとのコミュニケーションを大切にしてチーム医療に取り組んでいる御院の診療方針に共感し、志望しました。また、スタッフミーティングや半年ごとの面談など、院内でのコミュニケーションが円滑に取れるような機会を設けておられるのも、魅力に感じています。私もチームの一員となり、先輩方と協力して患者さまの口腔内の健康を守っていきたいと思います。

5 まとめ

以上、歯科衛生士の転職事情や面接での退職理由の伝え方などについて紹介しました。歯科衛生士は転職する人が多い職種とはいえ、退職理由の伝え方や転職するべきかどうかで迷う人が多いと思います。ぜひ本記事の内容を参考に現状を捉え直し、より良い職場への転職を成功させましょう。「ドクターズ・ファイル エージェント」では、専任のキャリア・アドバイザーが転職スケジュールを一緒に考え、転職者の細かな要望や希望を考慮して求人紹介をしています。スムーズな転職活動の一助として活用してください。(ドクターズ・ファイル編集部)

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