看護師として転職を有利に進めるために、資格取得を考えている人も多いのではないでしょうか。転職の際に資格を取得しておくとよい理由は、①職場選択の幅が広がる、②キャリアアップにつながる、③給料アップにつながるという3つです。この記事では、看護師の転職やスキルアップに役立つ資格をご紹介していきます。 今回のテーマは「助産師」です。
<目次>
1 助産師とは?
助産師は、国家試験の合格者に与えられる資格です。養成機関(大学、短期大学、専門学校、助産師養成所など)で専門教育を修めて助産師国家試験に合格することで、厚生労働大臣から助産師の免許が与えられます。看護師免許を持っていることが助産師免許の取得条件となっているので、看護師国家試験と同時または合格後に助産師の免許を取得する流れとなります。
助産師の主な役割は、助産行為、妊娠や出産時・産後の心身のケア、育児の指導といった出産前後の患者に対するさまざまなサポート。助産行為ができるのは医師と助産師だけであり、正常な状態で行われる自然分娩であれば助産師のみで助産することが可能です。
2 助産師の資格を取得する転職のメリット
助産師の資格を持っていることは、自身のキャリアアップや活躍だけでなく、転職のシーンでも役立ちます。
●職場の選択の幅が広がる
助産師国家資格を特に生かせる職場は、産婦人科クリニック、大学病院や基幹病院の産科、助産院、訪問看護ステーションなど。看護師としての役割だけでなく、助産師としても期待されるため、職場選択の幅が広がるといえるでしょう。
●看護師としてのキャリアアップにつながる
看護だけでなく、助産師として妊娠・出産に特化した業務を担えるため、看護師としての経験や知識を生かしながら、助産師業務と兼任するキャリアの道が描けます。他の看護師とは異なる豊富な経験、キャリアを積むことができるので転職の際にも、有利に働くでしょう。
また、産科・産婦人科以外の診療科でも、妊娠中の患者を診療する際は母子の健康のためのフォローやケアが不可欠。助産師の資格を持った看護師は心強い存在として期待されます。
●給料アップにつながる
職場によりますが、有資格者に手当が付く制度を導入している医療機関もあります。資格は、スキルや知識の証明になるので、それを生かして、転職する際の給料交渉をしやすくなるケースも考えられます。
3 助産師の資格を取得するためには?
助産師の資格を取るには助産師の養成学校で学んだ上で、国家試験に合格する必要があります。受験資格や試験内容を見ていきましょう。
●助産師国家試験の受験資格
以下の要件を満たしていることが前提となるので、よく確認しておきましょう。
助産師養成学校には入試があります。試験内容は学校によって異なりますが、筆記試験(基礎看護学・母性看護学・小児看護学など)、小論文、面接の3つが一般的です。希望する学校のホームページなどで入試要項を確認して、試験に向けた準備にとりかかりましょう。
●助産師国家試験の内容
助産師国家試験の受験費用や試験方式などについては以下を参考にしてください。
●助産師国家試験の受験スケジュール
助産師の養成学校に通いながら受験する人は学校側で受験スケジュールを管理してもらえますが、卒業後に一人で受験に臨む人は早めの情報収集、計画的な受験勉強を行うことが重要です。試験要項は厚生労働省ホームページで公表されるので必ずチェックしてください。
なお、在籍していた学校によっては、卒業後でも出願手続きを代行してくれる場合があるので、学校側に問い合わせてみるとよいでしょう。
※スケジュールは目安です
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妊娠・出産への専門的なケアやサポートを行うことができる助産師資格。求人情報の中には「助産師免許取得者優遇」「資格取得の奨学金制度あり」などを謳っている医療機関も見受けられます。
資格取得は、看護師としての可能性や選択肢を広げるのに有用です。スキルアップをして、より高い看護を提供したいと考えている場合は、転職も視野に入れてぜひ看護師としてのキャリアを築いていってください。
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・助産師課程がある大学院(2年制)
・大学専攻科・別科(1年制)
・短期大学専攻科(1年制)
・専門学校(1年制)