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近間整形外科クリニック (福岡市博多区/呉服町駅)

近間 知尚 院長の独自取材記事

福岡市地下鉄箱崎線の呉服町駅、6番または2番出口よりすぐにある「近間整形外科クリニック」は1989年に前院長である近間英明先生が開業し、現在は2代目である近間知尚(ともなお)先生が院長を務めている。前院長の時代よりスポーツチームのチームドクターも務めながら、日々、地域患者の悩みに向き合う同院。地域の病院と連携し、患者を一貫して担当する手術や、鏡を取り入れたリハビリテーションなど、父の代から受け継がれる「患者へのこまやかな対応」をさらに強固にしていくために力を尽くす知尚院長に、同院の診療のスタンスや強みなどを語ってもらった。

クリニックだからできる「こまやかな対応」を大切に

先生のお父さまがクリニックを開業されたと伺いました。

父が開業したのが1989年、平成元年のことでした。当時のこの辺りは住宅街でしたが、今では見てのとおりオフィス街ですから、オフィスワーカーの患者さんも多いですね。もちろん当時からずっと通っておられる患者さんも多く、30年来の付き合いになる方もおられるほどです。老若男女問わず、年齢による腰痛や膝の痛み、パソコン仕事による肩凝りや腰痛などと主訴も幅広いですね。他にも趣味でスポーツを楽しむ方、スポーツ選手の方など、アスレチックリハビリテーションを目的に通う方もおられます。現在は曜日を絞っていますが、父もまだ診察をしていますので、徐々に代替わりの準備をしつつ、父からも学びを得ながら診察にあたっています。

先生は当初からクリニックを継ぐおつもりでしたか?

父がスポーツクラブのドクターをしており、それに子どもの頃からついていくこともあったので、反発心などはありませんでしたね。院長を継いだのは2019年、つまり令和元年なので、父も私も平成・令和の元年に院長になったという不思議な縁も感じています。とはいえ、まだまだ父から学ぶことも多いです。キャリアが倍以上ありますし、普段の外来診療のやり方や、父の得意分野である膝の治療・手術などもしっかりと引き継いでいく必要がありますから。父の人気は根強く、「今日は前院長もいらっしゃいますよ」と言うと「じゃあお顔だけでも見ていきたいな」という患者さんも多いんです。

お父さまからの教えで印象的な点などはありますか?

患者さんをもっとこまやかに診ていく、ということは常に言われていますし、私自身も心がけています。浜の町病院や日赤病院などでは勤務医として働いていましたが、あのような大きな病院との違いもひしひしと感じます。例えば勤務医では、週2回、午前中のみ外来をやり、他は院内の患者さんを診るという流れでした。なのでお薬も1週間分渡し、「また来週来てくださいね」というやりとりになります。一方、クリニックであれば、極端な話、毎日でも患者さんを外来で診ることは可能です。症状に不安を覚えている患者さんが1週間、その不安を抱えたまま過ごすことがないという点は、クリニックの大きなメリットだと感じています。

近隣の開放型病院と連携し、手術にも一貫して担当

たしかにそれはクリニックならではの強みですね。

コミュニケーションを密に取り、経過をしっかり説明すると、やはりとても安心していただけますから。またその分、こちらも治療の方法を考える機会を得ることにもなります。もちろん仕事で毎日来るのは難しいという方もおられますから、お一人お一人に応じた対応ができる点が、クリニックに求められている医療のかたちなのでしょう。中でも大事なのは、患者さんへの説明です。患者さんもそれなりに緊張してらっしゃいますし、一度に内容を覚えるのは難しい場合もあります。そのため当院では、病気別の説明用紙を準備しています。そこに患者さんごとに覚えておいていただきたいこと、例えば「ヘルニアの痛みが増したらこうしましょう」という資料をお渡しするんです。そうすると帰宅して落ち着いた時に読み返せますし、新たに質問事項が出てきたら、翌日にでも質問に来てもらえますから。

お父さまの教えである「こまやかさ」が表れていますね。

「今の症状はこうです」という点をただ説明するのではなく、例えば先ほどのヘルニアであれば、「もし麻痺が始まれば精密検査をし、手術という選択肢も考えられます」というように、具体的な道筋を、段階的に、わかりやすく示すことはとても大事にしています。もし手術をすることになっても、当院では私と父が、千代にある木村病院、薬院にある佐田病院などで実際に手術を行います。最近では開放型病院としてこういったかたちが増えてきているようですが、父は早い時期から取り組んでいたようです。手術の手配から術前検査、実際の手術、日々の回診、カルテ記入、そして退院後のケアまで、一連の流れをすべて私たちかかりつけ医が担当しますから、患者さんの様子を一貫して診られるという点は非常に大きなメリットです。

手術の手配から退院後のリハビリまですべてとは、心強いですね。

患者さんからも「先生がちゃんと手術をしてくれるんですか?」と尋ねられることも多いんです。また周りには九州大学病院、浜の町病院、済生会福岡総合病院など、心強い先輩方がおられる病院がたくさんあります。当院がサテライトというか、各所をつなぐハブのような役割を担うことで、患者さんを適切な場所に紹介できる体制になっているのも当院の強みだと感じます。逆に基幹病院から「手術後の患者さんのリハビリをお願いします」という依頼を受けることもありますね。当院には大規模病院ほどの施設はないのですが、そういった病院と連携を取ることで、過不足のない治療が提供できていると感じています。

リハビリスタッフとともに、相談しやすい環境づくりを

お父さまの頃から、さまざまなスポーツクラブのチームドクターとしても尽力されているとか。

ラグビーやサッカーのチームなどのチームドクターを務めてきました。こちらも父から徐々に引き継いでいる部分で、当院のリハビリスタッフも各チームに関わりがあり、しっかりと信頼関係を築いているようです。3階では体幹トレーニングなどを含めたアクティブなリハビリを行っていますが、一面を鏡張りにし、体の状態を見ながらリハビリを行えるようになっております。座っている時に体が斜めになっている自覚がない高齢者の方でも、鏡に写ったご自身の姿を見れば一目瞭然です。自覚し、自ら動くことが大切なのだと考えています。中でもスポーツ選手には、フォームを自分の目で見て確認できるというメリットがあり、役立つのではないでしょうか。

リハビリスタッフさんのお力は大きいですね。

当院は彼らなくして成り立ちません。理学療法士が6人、作業療法士が1人在籍しています。当院ではリハビリを行う際も、医師、リハビリスタッフ、患者さんで話し合いながらゴールを決め、必要があれば軌道修正も行います。このやり方はオーストラリアに勉強しに行った際に学んだものなのですが、こちらに戻ってみれば父がすでに昔からやっていたということがわかり、父の偉大さを感じています。リハビリにオーダーを出し、実際に行ったスタッフからフィードバックをもらい、患者さんの希望などを踏まえ道筋を整えていく。患者さんが今何に一番困っているのかを的確に拾い上げ、反映させることが、治療への近道なのだと考えています。リハビリルームは診察室のすぐ隣にあり、私自身もそちらにまめに足を運んでいますし、リハビリスタッフに丸投げするということは絶対にありません。常に患者さんと3人で話し、相談しやすい環境をつくるよう心がけています。

最後に患者さんへのメッセージをお願いします。

どの医療機関であってもそうなのですが、「日常生活で何が困ってて、何をできるようになりたいのか」「自分が何をしてほしいのか、もしくは何をしてほしくないのか」をある程度明確にしていかれると、治療もスムーズに進むかと思います。例えば「とりあえず痛み止めがほしい」「もっと楽に歩けるようになりたい」などですね。また整形外科の手術は、がんや脳卒中などと違って生命活動に直結するわけではなく、基本的にはあくまで生活の質を上げるためのもの。私たちから手術を押しつけることは絶対にありませんし、決断も患者さんご自身のものです。その分、私たちからの情報提供は惜しみませんし、悩みがあればとことん付き合います。ですからどうぞ、遠慮なく当院に来て、何でも相談してください。一緒に最善の道を探していきましょう。

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