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里村医院 (さいたま市北区/北大宮駅)

里村 元 院長の独自取材記事

1955年の開業以来、北大宮駅から徒歩6分の住宅街で地域住民の健康を守り続けている「里村医院」。家族ぐるみで通い続けている患者も多く、街のかかりつけ医として広く親しまれている。2023年より院長を務める里村元(さとむら・はじめ)先生は、同院の3代目。積み重ねられた70年近い歴史を大切にしながら、患者や時代のニーズに応えて新たな試みにも積極的に取り組んでいる。老年内科や認知症の診療を専門とする里村院長は予防医療にも目を向け、働き世代の生活習慣病の管理や睡眠時無呼吸症候群の診療にも力を入れている。「年齢によって生じるさまざまな不調に向き合っていきたい」と、話す里村院長に、同院の特徴や現在の取り組みについて聞いた。

長年の歴史を大切に、時代に合わせて進化を続ける

親子3代、70年近く地域医療に貢献されているのですね。

当院は、祖父が1955年に開業したクリニックで、現在は父が理事長を、私が院長を務めています。めざしているのは、地域の皆さんの健康と未来を守る医療の窓口。何でも気軽に相談できる、「街の頼れるお医者さん」です。風邪や腹痛などの一般内科から、老年内科、物忘れの外来、小児科、皮膚科、訪問診療まで、地域の方々のかかりつけ医として幅広く診療をしています。高血圧や脂質異常症、糖尿病、痛風の原因となる高尿酸血症など生活習慣病の管理にも力を入れており、心筋梗塞や狭心症の手術・入院後のフォローアップも行っています。

2023年6月に大幅なリニューアルをされたのですね。

はい。これまでの建物の隣にバリアフリー設計の新棟を建て、私が父から院長職を引き継ぎました。他にも、新たなロゴマークやホームページの制作、ウェブでの予約や事前問診、キャッシュレス決済の導入など、2023年は新たな試みにチャレンジし続けた1年だったように思います。さらに発熱者専用の外来は一般外来と動線を完全に分け、非接触でも診療が行えるシステムを整えました。今、当院が地域に根差した診療を行えているのは、祖父と父の積み重ねてきた実績があってこそ。その歴史を大切にしながら、患者さんや時代のニーズに応えられるクリニックでありたいですね。

先生の専門分野について教えてください。

私の専門分野は、老年内科や認知症の診療です。認知症は予防と早期介入・診断が重要で、予防のためにはその予兆を早く見つけないといけません。一般社会において「認知症は治らない、なってしまったらおしまいだ」という見方もありますが、それはすごく残念なこと。早期介入・早期診断で状況を変えることも可能ですし、ご本人も家族も幸せに生活を送れるようにサポートできる方法があるんです。さいたま市では「もの忘れ検診」を行っています。65歳以上になったら検診を受けられますので、その年齢になったら症状がなくても、受けていただきたいと思います。チェックテストなどを通じて現在の認知機能の状態がどれくらいなのかを測り、必要な場合には早期にアプローチを始めます。

認知症では、患者本人に加え家族へのサポートが大切

認知症の診療では、何が大切だとお考えですか?

認知症の患者さんと同じくらい、もしくはそれ以上の鍵になるのが「家族」です。認知症の患者さんにはご家族のサポートが必要なのですが、そのためには、そのご家族へのサポートもまた重要なのです。ご家族が疲弊してさじを投げてしまったら、認知症の方自身も生活できなくなってしまいますからね。当院では初診の際、ご家族に「認知症に対してどうしたいのか」を確認しています。治療したいのか、診断をしてほしいのか、今の困っている状況をなんとかしたいのか、という質問です。そうすることで目標を共有し、うまく認知症と付き合っていく。残念ながら現在の医学では認知症を治せませんが、薬や介護のサービスなどを活用しながら、ご家族の負担を少しでも軽くして差し上げたいですね。

家族が認知症の患者さんの行動を理解するのは、難しいように感じます。

ご家族の負担を軽くするためにも、これは重要なテーマです。例えば、患者さんが夜中に徘徊し出先で保護されると、ご家族は大きなショックを受けてしまいます。患者さんの自主性に任せるのは危険だと判断して、「あれもダメ、これもダメ」と、行動を制限してしまいがちなのですが、それでは患者さんの自尊心を傷つけてしまうのです。なぜ患者さんがそのような行動をとるのか。ご家族はそれがわからなくて苦しんでいらっしゃるので、その「なぜ」を理解していただく必要があると私は考えています。代弁者として、患者さんの気持ちや行動の理由をご家族に説明するのは、私たち医師の役目です。

県や市の認知症に関する取り組みでも活躍されていると伺いました。

地域で高齢の方を見守るには、医師だけでなくケアマネジャーや自治体の職員、ホームヘルパー、訪問看護ステーションのスタッフなど、職種を超えた横のつながりが重要です。この横のつながりを強化して、さいたま市で取り組んでいるのが「認知症初期集中支援チーム」です。地域で病院や介護に結びついていない高齢者の認知症のサインを見逃さずに、できるだけ早い段階で医療に結びつけており、私は認知症を専門としてきた経験を生かしながらこのチームに参加しています。また、さいたま市や埼玉県を対象とした「認知症サポーター」を養成する講師「キャラバンメイト」の育成にも注力しています。認知症サポーターが一人でも増えることで患者さんが生活しやすい社会になっていくと信じて、これからも続けていきたいですね。

年齢によって生じるさまざまな不調に向き合う

予防医療にも力を入れているのはなぜですか?

近年、生活習慣病と認知症との関連性が注目されています。高血圧・糖尿病・脂質異常症などの症状がある方は、認知症のリスクが高まります。裏を返せば、生活習慣病の管理をすることで認知症の発症を遅らせることができるかもしれないということです。ただ、高血圧や糖尿病も自覚症状がないまま進行しますし、働き世代の方は「認知症」と聞いても他人事のように感じるかもしれません。まずはご自身の健康に目を向けていただき、生活習慣病と認知症との関連性について広く知ってほしいと思っています。私は認知症の専門家ですが、日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医でもあります。予防医療の一環として健康診断にも力を入れ、睡眠時無呼吸症候群の治療も行っています。

睡眠時無呼吸症候群が体に及ぼす影響を教えてください。

寝ている間に呼吸が止まるということは、休むべき時に激しい運動をしているようなもの。心臓に負担がかかり、そのダメージが長年蓄積すると心不全を引き起こしかねません。高血圧や肥満の方に睡眠時無呼吸症候群の症状が出ることが多いのですが、逆も然りで、睡眠時無呼吸症候群が高血圧につながることもあるんです。近年ではいびきに悩む方も増えているので、いびきの専門的な診療も行っています。睡眠中の無呼吸を調べる検査を行い、食事や運動による肥満解消のアドバイスや、重症の場合には睡眠中にマスクを装着して空気を供給するCPAP療法などで、症状の改善をめざしていきます。

今後、力を入れたい分野はありますか?

まずは私の専門分野である老年内科や認知症の診療をさらに深めたいです。同時に、働き世代に生じるさまざまな不調に対応したいと思っています。先程挙げた生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群、その他にも年齢を重ねると気力・体力・外見などのお悩みも出てくるでしょう。働き世代の予防医療や悩みの改善、認知症の患者さんとご家族の幸せな生活のサポート。現在注力しているこの2本柱が、今後も当院の強みです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

私には「患者さんの話をしっかり聞いて、できるだけその方に寄り添いたい」という思いがあります。いわゆる治療をしなくても、話をすることによって安心し、体が楽になることもあるのではないでしょうか。不調や心配事があったら、いつでもいらしてください。当院は地域の皆さんの医療の窓口として、その悩みにしっかりと向き合います。

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