浜橋整形外科医院 (横浜市旭区/希望ヶ丘駅)
浜橋 恒介 院長の独自取材記事
希望ヶ丘駅から徒歩わずか30秒の「浜橋整形外科医院」。2025年4月に父から院長職を引き継いだ浜橋恒介院長は、東海大学医学部付属病院で23年間、膝関節外科を中心に研鑽を積んできた。「手術が必要な方には、僕が直接執刀することも可能です」と穏やかに語る。現在も週に1度は大学関連病院で手術を続け、クリニックでも術前術後の詳しい説明で患者の不安に寄り添う。さらに4月からは新たに導入したトレーニングマシンを活用し、運動療法に注力。「薬だけじゃなく、運動との併用で治療に取り組んでいます」と語る。40年続く地域密着医療の温かさと、高い専門性を兼ね備えた浜橋院長に、診療への想いを聞いた。
大学病院で培った専門性を身近なクリニックで
今年4月に院長に就任されましたが、その経緯を教えてください。
東海大学医学部付属病院で23年間勤務してきました。もともといずれは継承しようと考えていたんですが、大学でやらなければいけない仕事が増えて結局23年もたってしまったんですね……(笑)。父も年を取ってきたので、そろそろ代わり時かなと思っていたのもあり、少しずつ継承の準備を進め、仕事も徐々に整理していきました。もともと週に1度ここで診療していたこともあり、地域の患者さんの顔も覚えていました。40年続く地域密着医療の良さを継続しながら、僕なりに新しいことにもチャレンジしていきたいと思っています。
現在も他の病院で手術を続けているそうですが、どのような体制ですか?
毎週火曜日と隔週の木曜日に大学の関連病院で外来と手術を行っています。開業医の仕事に加え、手術ができる場所があれば、より一層困っている人の役に立てますから。クリニックの患者さんでも手術が必要な方がいれば、僕が執刀することも可能です。大学病院では膝の変形矯正手術や人工関節手術を多く手がけてきました。歩行困難だった方がしっかり歩けるようになるために手術を行うことが、大きなやりがいでした。クリニックでは手術前後の詳しい説明もできるので、患者さんの不安を軽減できると思います。
クリニックの施設面での特徴を教えてください。
駅から徒歩30秒という立地は大きな強みです。駐車場も用意していて、足腰が不自由な方の送迎にも対応できます。院内は白を基調とした明るい雰囲気で、エレベーターも完備しています。2階には温熱療法やけん引などの物理療法機器があり、3階は運動療法のスペースになっています。リハビリについては、物理療法は機械でできることが中心ですが、運動療法はマンツーマンでの筋力トレーニング指導やマッサージを行っています。リハビリのスペースが充実しているのは、他のクリニックにはない強みだと思います。実は弟が柔道整復師で、今年から当院で一緒に働いているんですよ。
運動療法と薬物療法の併用で診療
特に力を入れている運動療法について教えてください。
3階にトレーニングマシンを導入したのが今年の4月です。それ以降、運動療法に特に力を入れています。例えば変形性膝関節症の場合、ヒアルロン酸の関節注射に加えて大腿四頭筋を中心とした筋力トレーニングをしていただくことも大切です。薬物療法と運動療法を併用することで、より良い診療を提供できると考えています。筋力トレーニングを積極的にやっていただくことで、根本的な改善につながる可能性があります。今まで父の時代はあまりやっていなかった分野ですが、僕になってから始めた新しい取り組みです。患者さんにも「筋トレしたほうがいいですよ」と説明すると、皆さん前向きに取り組んでくださいます。
どのような症状の患者さんが多く来院されますか?
中高年の方が中心で、腰痛と膝痛の患者さんが圧倒的に多いですね。近くに学校があるので、ケガをした学生さんも来院されます。最近は骨粗しょう症治療にも力を入れていて、つい最近、腰椎と大腿骨の2ヵ所の骨密度を測れる新しい機器を導入しました。今までは手のエックス線検査で簡易的に調べていたんですが、より精密に診断できるようになりました。中高年の女性は骨粗しょう症のリスクが高いので、一度は検査を受けたほうがいいと思います。早期発見・治療が大切です。相談に来ていただければ、必要な検査や治療を提案できます。
診療で大切にしていることは何ですか?
なるべくわかりやすく説明して、納得いただいた上で、患者さんの思いや考えに沿った治療を提供していくことです。手術が必要な場合でも、どうしても嫌という方には無理強いはしません。その場合は別の方法を提案します。目を見て話すことも心がけています。大きい声を出すのが得意じゃないんですけど、難聴の方も多いので声を張るように気をつけています。また、なるべくスタッフともコミュニケーションを取るようにしています。気づいたことや不満があれば言ってもらうようにして、改善できることは改善していく。それが結果的に患者さんのメリットになると思っています。
地域に根差し、何でも相談できる整形外科へ
ご家族で運営されていることのメリットはありますか?
理事長の父、柔道整復師の弟と、家族でやっているので何でも話せるのがいいですね。他人だったら言いにくいことも、気づいたことはどんどん言ってもらって、すぐに改善できる。患者さんの不満や不安を減らしていけるのは、家族経営ならではのメリットかもしれません。看護師は4人いて交代制です。チーム医療を大切にしているのも特徴です。整形外科は医師だけじゃなく、リハビリに携わるスタッフも含めてみんなで患者さんを支える場所だと思っています。父が40年築いてきた地盤があるので、それをしっかり引き継いでいきたいです。
今後の展望について教えてください。
まず電子カルテの導入を進めたいです。院内も20年以上たっているので、改修も考えています。患者さんが落ち着いて受診できる環境を整えたいですね。治療面では、関節軟骨の再生医療にも注目しています。ヒアルロン酸注射や手術に加えて、治療方法の選択肢の一つとなればと考えているんです。当院でも多くの患者さんに治療の選択肢を増やすことができたらいいなと期待していますね。選択肢を増やすことで、患者さんに希望を持ってもらえると思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
手術が怖いと思われている方も多いと思います。いきなり大きな病院に行くのは、患者さんとしても大変ですよね。待ち時間も長いし、1日がかりになってしまう。まずは気軽に当院に相談に来ていただければ、手術が必要かどうか、必要な場合はどんな手術になるか、術後はどうなるかなど、詳しく説明させていただきます。もし手術が必要で、ご希望があれば僕が執刀することもできます。地域に根差して40年。前院長がつくってくれた「気軽に何でも相談に来られるクリニック」という志を絶やすことなく継続していきたいです。運動療法にも力を入れていますので、薬だけに頼らない治療も提案できます。何か困ったことがあれば、遠慮なく相談してください。