CURE DENTAL 御茶ノ水 (千代田区/御茶ノ水駅)
呉 大生 院長の独自取材記事
御茶ノ水駅から徒歩1分の「CURE DENTAL 御茶ノ水」。ビルの7階にある自然光が降り注ぐ院内で待っていてくれるのは、院長の呉大生(くれ・たいき)先生だ。いつも自然体で包み込むような笑顔の呉先生と、ナチュラルテイストあふれる院内で向き合っていると、治療を前にした緊張を忘れてしまう人も多いだろう。噛み合わせの治療に強みを持つ呉先生の他、さまざまな専門性を持つ歯科医師が集っているのも心強い。呉院長が目標としているのは「口腔環境にも地球環境にも優しい歯科医院」。具体的にはどのようなクリニックなのか、診療にかける思いなどと合わせて詳しく聞いた。
ナチュラルテイストな空間で「優しい治療」の提供を
すてきなクリニック名ですね。
ありがとうございます。「癒やす」という意味の英語のCUREをクリニック名にしたのですが、ローマ字的な読み方をすると「クレ」。僕の名字の呉ともかけています。当院の一番の特色は「優しい治療」にとことんこだわっている点です。なるべく削らない、歯を残す治療を心がけていますが、何でも残すのが優しさではありません。度を越えると口腔内の問題をかえって悪化させてしまうこともありますからね。残せるかどうかギリギリの歯に関しては、延命治療をするかどうか患者さんとしっかり相談するようにしています。治療中の痛みに配慮することも大事にしていますが、「そもそも麻酔の注射が痛い」ことにならないよう、研鑽も積んできました。そして診察室はすべて完全個室です。リラックスして治療を受けられるような造りを選びました。
専門性を持つ歯科医師たちが集まっているのも特徴的ですね。
はい。僕は噛み合わせに強みを持ち、開業前に院長を務めていたクリニックでは数多くのセラミック治療を手がけてきました。その他にも、自費診療・保険診療問わず、幅広い歯科治療の経験もありますが、「できる」と「より良い治療ができる」は違うと思うのです。だからこそ、自分の力を過信ぜずにチーム医療で診療にあたることも大事にしています。親知らずの抜歯などの歯科口腔外科、インプラント、矯正歯科などをそれぞれ専門とする歯科医師による診療日も設けていますが、いずれも普段は大学病院に勤務している歯科医師たちです。より予約が取りやすい町のクリニックで、大学病院レベルの治療を提供することを目標としています。
専門的な治療をやわらかな雰囲気の院内で受けられるのですね。
はい。内装はブラウン、グリーン、オレンジなどのアースカラーを中心に、人の目に優しい色合いでまとめました。全体的に自然の大切さが感じられるようなボタニカルなテイストを選びました。子どもの頃はずっとアトリエに通って絵を習っていたので、内装を考えるのは楽しかったですね。また、エックス線検査に臨む患者さんの緊張を少しでも和らげるために、検査室の壁は森を連想する緑にしています。床は踏みしめるとやわらかさを感じるような素材にしたのも、五感でリラックスしていただくための工夫の一つです。患者さんだけではなく、歯科衛生士や助手など一緒に働いてくれている大切なスタッフたちも、気持ちが高揚するようなおしゃれなデザインにすることにもこだわりました。
口腔内全体の健康を守るために噛み合わせを重視
次に、歯科医師を志したきっかけを教えてください。
祖父は横浜市歯科医師会を立ち上げた歯科医師の1人で、父も歯科医師、叔父は医師という医療系の家系に育ち、小さな頃から自分も同じ道に進むのだろうと何となく考えていました。しかし、今改めて歯科医師はすてきな仕事だと強く思いますし、その導きに感謝しています。人は食事をしなければ生きていけませんし、それには歯が必要です。「食」は「人を良くする」と書きますが、口腔内の健康があってこそ人はより良く生きることができるともいえます。大きな志があってめざしたわけではありませんが、人を生かすことにも直結している歯科医師という仕事に就くことができて幸せを噛み締めています。
ご経歴について詳しくお聞かせいただけますか。
昭和大学卒業後は同大学歯科病院の保存修復治療に特化した部門に入局しました。その頃は美容歯科という名前でしたが、同病院の中で最も幅広い治療を学べる部門の一つで、当時から開業を視野に入れていた自分にとって理想的だったからです。噛み合わせを専門にしたのは、見た目だけではなく、歯の機能を正常に発揮させるのに避けては通れない問題だからです。噛み合わせを通じて、その場しのぎの部分的な治療ではなく、根本的な口腔内全体の治療の大切さも学びました。
診療にあたって何を大切にされていますか。
何よりも、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。例えば、補綴物も「どの素材を入れるか」だけではなく「誰が入れるか」が大事だと思うのです。なぜならば、虫歯は治療して終わりではなく、再発を予防するために通院していただくことも欠かせません。「この人だったら、ずっと診てほしい」と思ってもらえるかどうかは、コミュニケーションにかかっています。通院のモチベーションにつながるだけでなく、患者さんの何げない一言に治療のヒントがあることも多いですから、コミュニケーションはやはり大切です。患者さんが心を開いて何でも話してくれるようにするには、まず、僕がオープンマインドでいるようにしなければいけません。「この先生は裏表がない」と信じてもらうために、常に自然体でいるようにしています。患者さんともスタッフとも、フランクに何でも話し合える場所をつくっていきたいですね。
口腔内にも地球環境にも優しい歯科医院が目標
今後の展望についてお聞かせくだい。
これからも、シンプルにすべてにおいて「優しい」を追求していきたいですね。優しさの在り方は一つではないので、スタッフ一人ひとりが、それぞれが思う優しさで患者さんと向き合えるようにしていきたいです。また、人に対してだけではなく「地球環境に優しい歯科医院」も目標としていきたいと考えています。医療もSDGsに目を向けて、持続可能な社会のためにできることがあるのではないでしょうか。当院でも再生素材の歯ブラシを採用するなど、できることから少しずつ取り組んでいます。「優しい」というのは強さでもあり正義でもあると、僕は思います。激動の時代の中、ご縁があってお会いできた患者さんのために、医療という形で自分なりの正義を表現していきたいです。
お忙しい毎日をお過ごしでしょうが、リフレッシュ法などはありますか。
歌うことでリフレッシュしています。中学時代からアカペラをしたり、バンドのボーカルをしたりしていて、友人の結婚式でも歌をリクエストされたのですが、同級生たちの間でも「呉といえば歌」と認識されているようですね。今は女性アーティストのしっとりとした曲を男性のキーで歌うことが多いですね。以前は、ベースが内科の医師、ギターが薬剤師といった、医療関係者ばかりのバンドでボーカルを担当していました。新型コロナウイルス感染症流行以降はなかなか活動できていませんが、また再開できたらいいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
近隣には学校やオフィスが多いからか、いろいろな年齢層の患者さんもよくいらっしゃいます。当院はご予約も10分単位でお取りできますので、患者さんの生活に合わせて柔軟にご来院いただくことも可能です。子どもの頃の「歯医者さんは怖い」というイメージのまま、足が遠のいている人もいるかもしれません。当院ではコミュニケーションを大切にして、無理に治療を進めるようなことはないので、心配せずに一度来てもらえればと思っています。保険診療でも自由診療でも、変わらずに丁寧に診ています。「優しい歯科医院」を探している人は、ぜひご相談ください。