ゆうゆう内科おなかクリニック (丹羽郡扶桑町/木津用水駅)
岩田 悠嗣 院長の独自取材記事
愛知県丹羽郡扶桑町にある「ゆうゆう内科おなかクリニック」は、2023年5月に開業した内科・消化器内科・皮膚科・小児科のクリニックだ。岩田悠嗣院長の専門は消化器内科で、特に内視鏡検査の経験が豊富である。健康寿命を伸ばすには早期発見・早期治療が重要であり、そのためになるべく苦痛の少ない内視鏡検査の提供をめざしているという。一方で、消化器内科に特化するのではなく、地域のかかりつけ医として内科全般を診療している。「地域の患者さんに寄り添い、健康をサポートしたいと考えています」と語る岩田院長に、同院の理念や診療について聞いた。
幅広い悩みに寄り添うクリニックをめざして開業
開業の経緯を教えてください。
私の父も祖父も開業医でした。休みの日に連絡があっても決して断らずに診療に向かう姿を見て、尊敬の気持ちを抱いていました。ですから、その頃から開業医になりたいと思うようになりました。医師になりたての時、外科にも興味はあったのですが、将来開業することを見据えていたため、内科を選びました。父のクリニックは岐阜でしたが、私は尾張地区で生まれ育ったため、愛知県の人との関りが多くあります。そうした人脈も大切にしつつ、この地域に根づいたクリニックにしていきたいと考え、開業いたしました。
具体的にどのようなクリニックをめざしていますか?
私の専門は消化器内科ですが、それに特化したくはありません。地域のかかりつけ医としては、全般的に診療するのが責務だと考えているからです。そのため、内科・皮膚科・小児科も標榜しています。勤務医時代は、患者さんから皮膚疾患について相談されることが多く、また内科疾患やおなかの病気、悪性腫瘍と関連した皮膚の疾患もあります。大きな病院の場合、診療科が細分化されているので皮膚科にご案内しますが、患者さんにとっては、改めて別のクリニックに通うことは負担であると考えています。当院では、私の経験を生かし患者さんの幅広い悩みの相談に乗ることができます。もちろん、重症の場合は適切な専門の病院を紹介いたします。どんな悩みでもお気軽にご相談ください。
クリニック名に込めた思いを聞かせてください。
私の岩田という名前は、尾張地区や岐阜に多いため、他院と似た名前にならないようニックネームを使用しようと思いました。下の名前が悠嗣なので、ゆうゆうクリニックという名前が思いついたのですが、心療内科のようだったので、そこに「おなか」という言葉を加えました。病院のロゴは「YOU+U」としていますが、これは、「地域の方々」という意味を込めた「YOU」と、「私」という意味を込めた「U」をつなぐことで、患者さんの生活がプラスになればいいなという思いを込めています。高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病は治すというより、うまく付き合っていくことが大切になると考えています。それに私も付き合いたい、そのためのサポートをしたいという思いを強く持っています。
充実した設備によって、病院レベルの検査を実施
クリニックの設備でこだわった点はありますか?
優しい雰囲気にしたかったので、木を多く使用し、丸みを持たせたデザインにしてもらいました。また、開放感も出したかったため、窓を多くし、空や緑が見えるようにしました。緊張を少しでも和らげるような空間となっております。また、発熱者専用の外来は、車で待機して、そのまま入れるよう別室を設けています。医療設備は、内視鏡システムをはじめ、CT診断システム、エックス線診断システム、AIが画像を自動解析する画像診断ワークステーション、CTより細かいところが見える超音波診断システムなどを導入しています。私の専門である内視鏡検査をはじめ、病院レベルの先進的な検査を行うことができます。
力を入れている診療を教えてください。
健診で引っかかっても、面倒とか、怖いといった理由で放置する人が多いのですが、それは病気を悪化させる恐れがあります。定期的に検査で早期発見・早期治療をすることが健康寿命を伸ばすことにつながると考えています。そのため、長年、取り組んできた内視鏡検査を積極的に推進したいと思っています。特に大腸カメラ検査を受けるのはハードルが高いので、それを下げるよう努力していきたいです。なお、大腸がんは初期段階では無症状なので検診はしっかり受けてほしいですね。逆に胃がんは、胃が重たい・痛い・疲れるといった症状の原因が、がんであることもあるので、症状があればすぐ来てほしいです。最近おなかの調子が悪いと悩む方が多くなっているのは、食の欧米化やストレスなどが原因といわれていますが、腸内フローラのバランスが悪いことも考えられます。気になる方は一度、当院にご相談ください。
同院で行う内視鏡検査について詳しく教えてください。
当院では苦痛の少ない胃・大腸カメラ検査が提供できるよう設備面や技術面にこだわっています。例えば、検査前の薬を家で飲むのが不安な方のために前処置室を設けています。院内でリラックスした状態で検査に臨むことができます。また、拡大内視鏡を設置し、日帰りのポリープ切除手術を行うことができます。小さなポリープであっても、取るべきか取らないべきか正確に判断し、手術を行うことで大腸がんの予防をめざしています。ご希望の方には鎮静剤を使い、眠りについた状態で受けていただける方法もご用意しています。また、苦痛を少なくするためには医師の経験やテクニックが不可欠です。私自身、内視鏡専門の医師として今まで多くの経験、研鑽を積んできました。一度受けて苦痛に思って躊躇している方や痛いのではないかと不安感がある方がいらっしゃれば、ぜひ当院の検査を受けていただけると幸いです。
わかりやすい説明と何げない雑談で、患者の健康を守る
診察でどのようなことを心がけていますか? また今後、どのようにクリニックを利用してほしいですか?
普段の診察では極力、医療用語を使わないようにしています。患者さんは、専門的な言葉で説明しても、いまひとつ理解しきれていない場合が多いです。患者さん自身がきちんと理解しないと、治療がうまくいかないことがあります。なお、勤務医時代は、時間内に数多くの患者さんを診療していましたが、現在は患者さんの話をじっくり聞けるようになりました。そのため、1つの診療に1つの雑談を心がけています。患者さんの心を開くとともに、雑談によって生活習慣がわかるので、診療のヒントにもなります。今後患者さんには、健康診断で引っかかった時はもちろん、いつもと何か違うなとちょっとした違和感を感じた時にも当院をご利用いただきたいですね。早期発見、早期治療が大きなリスクを回避することにつながると考えています。症状の重い、軽いは個人差があるため、「このくらいであればまだ大丈夫」と思わずに気軽にご相談ください。
スタッフについてはどのような印象ですか?
当院のスタッフは、皆さん優しくやわらかい雰囲気をもっている印象です。面接時には「患者さんと接したい」と話される方が多くいました。ですので、電話対応を丁寧に行うことや検査時のかけ声の一言を大切にすることが自然とできています。また、当院の「3つのH」という理念をしっかり認識してもらっています。「Healthy life expectancy」は、健やかな生活習慣づくりのため運動や栄養について一体的にサポートすること、「High quality medical care」は、健康診断やがん検診によって、早期発見・早期治療に積極的に取り組むこと、「Hand in hand」は、クリニックをとりまく地域の方々に寄り添うことです。新しい取り組みをする時や、何かを改善しようと考えた時に、それが3つのHにつながるのであれば、積極的に実行しようとスタッフと話しています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
私は、小学校から大学まで野球をやってきました。今も、少年野球のコーチをしています。それで感じたのは、健康とスポーツは密接な関係があるということです。例えば、大腸がんや便秘は運動不足がリスク因子になり得ます。スポーツと健康の関連性についても、専門的に学びましたし、将来は、スポーツと健康に関するイベントを開催したいと考えています。また、これからも質の高い医療を提供することを心がけるとともに、地域のかかりつけ医として、子どもから高齢者まで幅広い世代の方の健康寿命を伸ばせるよう、どんなことにも対応します。ぜひ、気軽に来院してください。