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鶴見メンタルクリニック (横浜市鶴見区/鶴見駅)

小川 雄史 院長の独自取材記事

JR鶴見線・鶴見駅から徒歩約10分、京急本線の京急鶴見駅からは徒歩5分ほどと好アクセスな「鶴見メンタルクリニック」。2020年4月の開院以来多くの患者が訪れている。早稲田大学大学院理工学研究科で工学を学び、鉄道会社で技術系総合職としての勤務も経験した小川雄史院長は、新幹線の運転免許も持つ異色の精神科の医師だ。さまざまな出来事をきっかけに医師の道を志し、精神科の医師になって15年。会社員経験を生かして自立支援や就労サポートにも積極的に取り組む。認知行動療法、運動・食事指導、睡眠指導、漢方薬に関するアドバイスなど、多くの引き出しを持つのも同院の強みだ。クリニックの診療方針は、「薬の処方に慎重」であること。患者に向き合う真摯な姿勢と明るい人柄が魅力的な小川院長に話を聞いた。

パニック障害、適応障害から認知症まで幅広く対応

クリニックの特徴と受診される患者さんの傾向を教えてください。

うつ病、不眠症、パニック障害、認知症など幅広く対応するクリニックです。勤務医時代からの長いお付き合いの患者さんの中には、重度の統合失調症の方も多くいらっしゃいます。通院が困難な方には往診も行っており、非常勤の医師を一人増員したことで、これまでより多くの患者さんに対応できるようになりました。開院当初は新型コロナウイルス感染拡大による生活様式の変化で、パニック障害や不眠症に悩む方が多く来院された一方で、2023年5月の5類移行からは、徐々に適応障害に悩むビジネスパーソンの受診が増加傾向です。

診療方針を教えてください。

当院の診療方針の一つは、薬の処方に慎重だということです。薬は実生活に支障を来す場合にのみに限り、少ない量から始めます。薬は体に吸収されるものですから、初めて精神薬を飲む患者さんは抵抗を感じるでしょうし、副作用が出たら驚いて治療を中断してしまう可能性もあります。まずは薬を体になじませることを優先し、いずれ薬を止めることを目標に依存性の出にくい薬を選んで処方します。また、漢方薬の処方や、食事指導、運動指導、睡眠指導、認知行動療法なども取り入れています。適応障害の患者さんには、診断書を書いて休職のお手伝いも行っています。うつ病の裏に注意欠陥・多動症(ADHD)が隠れていたり、認知症だと思っていたら高齢者のうつだったりと、精神障害は鑑別が難しいものも多々あります。症状について詳しく情報を聞き取り、ときには治療を進めながら慎重に診断を下すことも大切にしています。

心と体をトータルに診療し、患者の生活全般もサポート

患者さんの復職サポートに注力されているそうですね。

増加傾向にあるビジネスパーソンの適応障害は、上司や部下との関係を含めた職場環境に起因するケースがほとんどです。部署異動や転職を含めて、個々に合う職場環境を整えられるよう、私自身の会社員経験も踏まえてアドバイスしています。また、復職に際しては私が上司と面談したり、より良い人間関係を構築するためのコミュニケーションスキルの一つであるアサーションの本を勧めたりするなど、復職後の環境を整えるためのサポートも行っています。状態に応じて、精神障害者保健福祉手帳や、行政から受けられる障害年金などの制度をご紹介することもあります。こういった制度の提案などは本来の医師の仕事ではないかもしれませんが、「誰かがやらないといけない」という使命感を持って対応しています。

病気だけでなく、患者さんの生活全般を支えているのですね。

生活全般が患者さんの精神状態にも影響すると考えているからです。金銭面で余裕がなくなったために精神状態が悪化してしまう恐れもあるので、金銭面のお悩みについてもじっくりご相談を受けられるようにしています。例えば、障害者手帳の取得により障害者雇用枠として働けることや保険会社からの傷病手当金などをご案内。患者さん一人ひとりに合わせて何が必要なのかを考えることが大切だと思っています。ケースワーカーとの連携なども含めさまざまな支援を活用しながら、患者さんの生活をトータルサポートしていく体制を整えていきたいです。

診療時に心がけていることを教えてください。

当院は精神科ですが、定期的に血液検査を行うよう心がけています。きっかけは、医学生時代に、イライラが持続するといって精神科を受診された患者さんを担当したことです。その患者さんに血液検査を行ったところ、甲状腺に関わる数値に異常が認められました。そしてイライラの原因は、メンタルではなく甲状腺であったことが判明。この経験から、メンタルと体の不調は切り離して考えるのではなく、一つのものとしてトータル的に診る必要があることに気づきました。精神科は他の診療科と異なり、検査データから異常を発見して診断を下す科ではありませんが、検査を通して見落としがちな根本原因の発見につながる場合もあります。また血液検査によって肝機能や腎機能の数値を確認できるので、処方薬を適切に判断するためにも有用なのです。

会社員経験も生かしつつ、ともに問題解決の糸口を探る

医師になる前には会社員も経験されたとか。

早稲田大学大学院理工学研究科で修士課程を修了した後、3年間鉄道会社で技術総合職として勤務しました。高校時代の友人の死や家族の交通事故をきっかけに医学に興味を持ち、富山大学の医学部に編入し医師の道を志したものです。精神科の医師は、さまざまな経験を患者さんにフィードバックできること、いろいろな引き出しを持っていることが大切だと思います。その意味で、私自身が会社員を経験して年を重ねてから医師になったので、いろいろな立場と状況にある方の気持ちが理解できるのは強みです。精神症状は、その人の人生です。例えば、会社へ行けないという状況は、人生がかかっていますからただごとではない。そこは真剣勝負ですね。患者さんから学ばせていただくことが多いのも精神科の特徴かもしれません。治療のヒントは案外目の前にあるもの。謙虚な姿勢で患者さんの話を聞き、問題解決の糸口を探るのが精神科医師の役目だと思っています。

患者さんに知っておいてほしいことはありますか?

処方薬を飲み忘れたり、服薬を控えたりする方がいらっしゃいますが、それによってふらつき、めまい、頭痛、嘔吐、嘔気、不眠などを伴うケースもあることは知っておいていただきたいと思います。当院では治療中の飲み忘れや自己中断に関する資料を作成し、それをモニターに映しながら患者さんに説明しています。当院では週単位で副作用の発現状況を随時確認しながら、その都度患者さんにとって適切な薬を判断します。服薬に少しでも不安があれば、遠慮なくご相談いただきたいと思います。

今後の展望と、メッセージをお願いします。

一人で悩まずに、判断に困ったらまずは相談してください。精神科に行くことに対して周りの目を気にする方もいますが、重症になってから来るよりも、症状の軽い段階での受診が長期的には負担も減るはずです。特にこれから、梅雨から夏にかけては気温と湿度が上昇し、パニック発作が出やすい時期になります。混雑した電車でつらさを感じる、動悸・息切れといった症状があるというようなら、進行させてしまう前に、早めにご来院いただきたいと思います。当院では通院が難しい方には往診で対応しておりますので、クリニックのかかり方についても一緒に考えていきましょう。

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