拝島駅前オパール歯科クリニック (昭島市/拝島駅)
市場 敬基 院長の独自取材記事
2020年3月に開業した「拝島駅前オパール歯科クリニック」は、院名にもあるように拝島駅から徒歩で2分という好立地にある。真新しい院内は、やわらかな光の間接照明が多用され、現代的でスタイリッシュなデザインで統一されている。中でも印象的なのが、院内の中央にガラス張りのカウンセリングルームを配置した設計だ。市場敬基(いちば・ひろき)院長が、治療内容を相談する上で不安感や圧迫感を感じることがないように考案したというレイアウトは、患者の気持ちをしっかりと受け止めたいという同院の意思表明でもあるという。機能面だけでなく審美性にも注目し、クオリティーの高い歯科診療を提供していきたいと語る市場院長に、いろいろと話を聞いた。
口の中の価値観を高めていけるような診療をめざす
まずご出身と開業までの経緯をお聞かせください。
出身は愛知県です。大学を卒業後、地元に近い刈谷豊田総合病院の歯科口腔外科で研修をしましたが、そのときはまだ進むべき道に迷いがあって、もう一度医学部に入り直して外科医師をめざそうかという気持ちも残っていました。でもその後勤務していたクリニックの先生に歯科医師としての力を認めてもらえたことから、自分には歯科医師が向いているんだなと思い、この道でやっていく気持ちが固まりました。そういった経緯もあり、口腔外科についてもしっかり学んでいたことは、開業したこれからも役に立ってくれるだろうと思っています。その後に勤めた別の歯科医院では、院長が小児歯科に力を入れていたこともあり、お子さんの治療にも自信を持つことができました。この場所で開業したのは、テナントとして利便性や広さなどがイメージにピッタリであったこともありますが、奥さんの生まれ育った地域であり、ここで地域に貢献していきたいと思ったからです。
クリニック名の由来を教えていただけますか?
「拝島駅前◯◯歯科クリニック」という名前にしようと思い、「◯◯」に入る候補をいくつか考えていました。そこの部分が患者さんにとって認知される名前になるので、ホワイト、クリスタル、ピュアなど、きれいなイメージでなおかつ語感や文字の見た目が良いものを探していました。でも良いと思った名前は、すでにいろいろなところで使われていることが多かったんです。その点「オパール」という単語を使った歯科医院は、少なかったのと、オパールは幸運を呼ぶ石だといわれているということから、良いのではないかと思いました。それでロゴを作ってみたらすごく気に入ったので、この名称に決めました。
クリニックの設計や内装がスタイリッシュですね。
そう感じていただけるとうれしいです。歯医者さんというより、例えばヘアサロンに行くようなイメージを持って来ていただきたいと思ってデザインしました。クリニック全体のコンセプトとしては、虫歯や歯周病などの治療をしたらそれで終わりではなく、その後のメンテナンスのために通っていただきながら、口の中全体に対する価値観を高めていただけるような方向をめざしています。それと同時に、歯医者に通うということに心理的ハードルを感じてほしくないと思い、高級ホテルと同等の雰囲気や接遇をめざしています。治療の仕上がりはもちろん、治療器具や医療機器、補綴材料などのクオリティーにもかなり気を使い、中でも器具の滅菌器は、クラスBという基準の性能を追求したタイプを選んでいます。また、院内の壁全面に、汚れがつきにくいといわれる光触媒の塗料を塗布してあることも、こだわりの一つです。
機能面と審美面の両立を
地域の特徴や患者層などで気づいたことはありますか?
お口に対して高い意識を持っていらっしゃる方が増えているような印象を受けます。お車で遠方から来られたり、ホワイトニングや審美的な治療を求めて来られる方も増えています。年齢としては、20~40代の働く世代の方が増えてきていますし、お子さんも以前より増えています。お子さんが最初に出会う歯医者のイメージは一生その人について回るものだと思いますので、極力嫌なイメージを持たれないように気を配っています。小さい頃から診察を始め、大人になっても通ってもらえるようなクリニックでありたいですね。治療したお子さんだけでなく、家族ぐるみで来ていただけるようにしたいという思いもあります。
クリニックとして力を入れているのはどんな点ですか?
真に審美的であるものは機能的であるというのが僕の考えです。ただ見た目がきれいに見えるというだけのものは、機能的でないものもあり、それらは真に審美的とは思いません。診療においてもそういった面を重視しています。例えばセラミックによる補綴においても、ただ白いとかではなく自然な美しさも追求し、同時に噛みやすい形態にすることが審美的で機能的と言えます。セラミックは自由診療になりますが、保険適応でないものを特別な選択肢としてご提案するのではなく、純粋に良い治療法かどうかを基準にすべての治療の選択肢を提示するようにしています。セラミックの場合はそれがただ保険適用でないということだと捉えています。当院では自由診療の金額も患者さんの負担に配慮して設定しています。もちろんどのようなご選択をしていただいても一生懸命治療します。ただ、すべての治療法について一度考えていただいてから選択してもらいたいと思っています。
診療の内容や方針に特徴はありますか?
診療全般に関して、できるだけ痛みが少ない方法の提供を心がけています。また、歯科衛生士がホワイトニングについて専門的に勉強しておりますので、当院でもホワイトニングに力を入れています。多くのクリニックでは他の治療が終わってからホワイトニングをすることが一般的だと思いますが、当院では他に治療するところがあっても、先にホワイトニングをするようにお勧めしています。まず審美面でご満足いただくことで、その後の治療にもより前向きになり「さらに良くしたい」という意欲を持っていただけると考えるからです。また、自分はインプラントが得意ですが、インプラントはただ歯がなくなったから入れるというものではなく、口全体のバランスと患者さんのご年齢、ご希望を考慮して、より長期的に安定する最善の方法を提案し施術するよう努めています。他とは一線を画すものと思っています。
「ここに来て良かった」と思える何かを提供したい
スタッフに対して希望することや指導していることはありますか?
患者さんだけに限らず、歯科技工所をはじめとする関係者の方など、当院を訪れる皆さんに対して、気持ち良い応対をしてほしいと思っています。それによってクリニックという空間の価値が高まり、働いている人たちのステータスも上がっていくと思います。その結果として歯科業界で働く人たちの全体的な地位向上につながればさらにうれしいですね。そのために参考にしたいと思っているのが、一流ホテルでの接客です。歯科医院でもそれに近い応対はできるのではないかと思い、可能なところはお手本にしたいと思っています。
今後の展望をお聞かせください。
地域に根差したクリニックとして、対応できる治療の幅を広くしていきたいですね。この辺りは幅広い年齢層で、メンテナンスやホワイトニング、矯正やインプラントの需要を感じているので、より拡充していきたいです。治療は僕が一生懸命行って、歯科衛生士の枠を徐々に増やしていけたらと思います。常に質の高い治療を提供するために力を入れていますので、都心に行かなくても、ここでも質の高い治療が受けられるということを知っていただきたいですね。今後も地域の皆さまに信頼していただけるよう診療をしっかりやっていきたいと思います。
読者に向けたメッセージをお願いします。
勤務医時代より、他院から移ってこられた患者さんとお話すると、今まで説明が十分ではなかったのかなと感じることがよくありました。当院ではそういったことがないように、患者さんのお話をしっかりお聞きした上で、納得して治療を受けていただけるように、丁寧な説明をしたいと心がけています。その上で、治療の結果だけでなく「ここに来て良かった」と思っていただける何かを提供できるような診療をめざしていきます。歯や口の中のことで悩みや心配事などがある方は、相談だけでも構いませんので、ぜひ一度お越しいただきたいと思います。