大岡山駅前歯科・矯正歯科 (大田区/大岡山駅)
水戸部 隆弘 院長の独自取材記事
大岡山駅より徒歩2分。2022年5月に同じビルの2階から1階へ移転・リニューアルした「大岡山駅前歯科・矯正歯科」。東北大学を卒業後、一貫して診療の現場に携わり実績豊富な水戸部隆弘院長は、患者との信頼関係を大切にする歯科医師だ。幼い頃に喘息で苦しんだ経験から医療の道を志し、大学時代にはボート部でチームの仲間と汗を流した経験がある。同院が実践するのも、チーム医療だという。治療では先進機器を導入し、幅広い診療分野に対応しつつ妥協のない治療の提供をめざす同院。穏やかな語り口調で親しみやすい水戸部院長に、同院の治療内容や診療方針などについて話を聞いた。
リラックスできる院内環境で、歯科全般に幅広く対応
2022年にリニューアルされたそうですね。
はい。当院は同ビルの2階で「大岡山駅歯科・矯正クリニック」として2020年に開業しました。高齢の方や足が不自由な方には来院しづらい環境だったため、世代を問わず気軽にお越しいただけるように2022年に1階へ移転。クリニック名を「大岡山駅前歯科・矯正歯科」と改めました。バリアフリー設計で車いすやベビーカーのまま診察室へ入室でき、キッズスペースも設置。抗菌・抗ウイルス対策として院内全体に光触媒コーティングを施すなど、小さなお子さんからご高齢の方まで安心してご来院いただける環境を整えました。一方で、予約が取りにくくなってしまったりお待たせしてしまうこともあり申し訳ない気持ちですが、状況をご理解いただき来院してくださる患者さんにはとても感謝しています。
内装がとてもすてきですね。
ありがとうございます。患者さんがリラックスできるよう、内装にはウォールグリーンや木目調のデザインを採用し、自然の中にいるような空間づくりを意識しています。個室のカウンセリングルームと半個室の診察室を用意していますので、周囲を気にすることなく受診していただけると思いますよ。
クリニックの特徴を教えてください。
当院では一般歯科に加えて小児歯科、矯正歯科、審美歯科、予防歯科、インプラント治療など幅広い分野の診療を包括的に、ワンストップで行っています。そのため、矯正やインプラント、口腔外科、麻酔など各分野の専門家と必要に応じて連携し合える体制を整えていますので、矯正治療中に虫歯治療が必要になった場合でも、他の歯科医院に通うことなく当院内で対応可能です。また、歯科衛生士・歯科助手・受付スタッフと院内カンファレンスや勉強会を行い、密に連携を取りながらクリニック全体の診療の質の向上に努めています。
どのような流れで治療を進めていくのですか?
初診時は、応急処置を除いて治療は最低限にとどめ、エックス線写真と口腔内写真の撮影、歯周検査、虫歯検査などの検査と口腔内のクリーニングを行い、2回目の受診時にカウンセリングを行って患者さんの考えや希望を伺い、検査結果も踏まえて治療計画をご提案しています。患者さんがご自身では気づいていない問題も含めて、専門的な目で口腔内をトータルに診断し、治療内容やメリット・デメリット、治療の進め方や治療期間、費用などを詳しくご説明した上で、ご理解・ご納得いただいてから治療をスタートしています。また、日頃の口腔ケアへの意識を高めていただけるよう、カウンセリングの診断結果を冊子にしてお渡ししています。ご自宅でもお口の状態を把握していただくことが、健康できれいな歯を保つための近道となるからです。
先進の医療機器を導入し、負担に配慮した治療を提供
特に力を入れている治療は何でしょうか?
インプラント治療に力を入れていきたいと考えています。インプラント治療は歯を失った箇所に人工歯根(インプラント)を埋め込んで人工の歯を装着する治療で、インプラント埋入時には顎の骨周辺にある血管や神経を傷つけないように細心の注意を払う必要があります。当院ではCT画像と口腔内スキャナーから得られたデータをもとにインプラントの埋入位置や埋入方向をガイドするプレートを事前に作製し、適切な位置・角度・深さでの人工歯根の埋入を追求しています。また、ガイドプレートの使用により歯茎を切開する範囲が小さくなることが見込め、患者さんの体への負担の軽減にもつながります。失った歯の本数が多い場合や痛みに対する恐怖心が強い場合には、麻酔専門の歯科医師による静脈内鎮静法を用いてリラックスした状態で手術を受けていただくことも可能です。
歯列矯正に対するニーズも高いそうですね。
はい。小児矯正と成人矯正の両方に対応しています。小児矯正は早い段階から取り組むことで、将来の口腔内リスクの軽減につながります。一方で、お子さんの協力が必要なため、あまり早い時期から始めるのは難しいと思います。当院では必要に応じて、本格的な矯正を始める前に口腔筋機能療法(MFT)をお勧めしています。MFTは専用の器具を用いてお口周りの筋肉をうまく動かせるようにするためのトレーニング法で、指しゃぶりや頬づえ、舌で下の前歯を押す、口をぽかんと開けるといった悪い癖の改善をめざします。早いうちに悪い癖を改善に導いておくことで、歯並びや噛み合わせの乱れの予防につながるほか、その後の矯正がスムーズに進むことも期待できます。成人矯正では、ワイヤーとブラケットを用いた表側矯正やマウスピース型装置を用いた矯正を行っています。
診療の際のこだわりを教えてください。
患者さんの負担を軽くするために、さまざまな機器を採用しています。例えば、レーザー装置はできるだけ痛みを少なく、小さな虫歯であれば削らずに治療することができます。さらに、口腔内の状況を適切に把握するための歯科用CTやマイクロスコープを導入し、より安全性に配慮した治療を追求しています。マイクロスコープは治療の様子をリアルタイムに撮影できるので、撮影した画像をお見せしながら患者さんへのわかりやすい説明にも役立っています。また、コンピューター上で詰め物やかぶせ物を設計・製作できる光学印象システムの導入により、従来よりも治療期間が大幅に短縮しました。予防面では、歯科衛生士による歯磨き指導に力を入れています。より良い方法を身につけ、自分の健康は自分で守る「セルフメディケーション」を意識していただければと思っています。
対話を大切に、チーム医療で患者をサポート
最近、歯ぎしり・食いしばりの患者さんが増えているそうですね。
そう思います。奥歯にひびが入っていたり、頬の内側の粘膜に白い線ができたり舌の側面がデコボコしていたりすることを、それぞれ「頬粘膜圧痕」「舌圧痕」と呼びます。歯ぎしり・食いしばりのために常に頬や舌が歯に押しつけられていることで生じます。知覚過敏や歯周病、顎関節症の原因となるほか、歯が折れてしまうこともあり、放置せずに受診していただきたいですね。食いしばりのある方は口を大きく開けられない傾向にあるようなので、歯茎や頬の筋肉を和らげるための開口訓練をお勧めしています。就寝時の歯ぎしりによる歯への負担を軽減するためマウスピースによる治療も行っていますが、歯ぎしり・食いしばりへのアプローチのためにも、開口訓練と併用することをお勧めしています。
ところで、先生はなぜ歯科医師になろうと思われたのですか。
子どもの頃は喘息があり自由に運動することができませんでした。両親がいろいろと情報収集してくれたおかげで、素晴らしい先生と出会うことができました。その経験から苦しんでいる人に手を差し伸べるその先生のような仕事がしたいと思ったことがきっかけです。歯科の分野に進んだのは、家系に歯科医師が多く身近な存在だったことと、父方の家系が造り酒屋を営んでいたので親戚に職人気質な人が多く、自分も同じ気質を受け継いでいると幼い頃から感じていたからなんです。歯科医師の仕事は、そのような自分の特性を生かして人を助けることができる仕事だと思い選択しました。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
当院は幅広い分野の治療を包括的に行い、一箇所でどんな治療にも対応できる「歯科医療のデパート」のような歯科医院をめざしています。当院での対応が難しい場合は近隣の総合病院、大学病院にご紹介していますので、安心してご来院ください。最近は定期的なメンテナンスを継続していただけるように歯科衛生士を担当制とし、通院が難しくなった患者さんのために訪問診療も始めました。これからも地域の皆さんに頼っていただけるクリニックになれるよう、スタッフ一同努力してまいります。