LEAF矯正歯科 (日進市/日進駅)
福岡 逸人 院長の独自取材記事
日進駅から歩いて15分、畑や緑地が点在するのどかな場所にある「LEAF矯正歯科」は、この地域では数少ない矯正専門の歯科医院。白を基調とした院内は窓が大きくとられ、明るく開放感にあふれる。待合はオルゴール調の音楽や、熱帯魚が泳ぐ水槽などで癒やしの空間が演出され、リラックスして過ごすことができる。院長の福岡逸人先生は、愛知学院大学歯学部・歯科矯正学講座で学び、その後は愛知学院大学や朝日大学で助教も務めていた歯列矯正のエキスパート。「生まれ育った日進市に矯正専門の歯科医院をつくりたい」という思いから2012年に開業した。明るく誠実な人柄で患者からの信頼も厚く、遠方からも多くの患者が訪れている。そのような福岡院長に同院の特徴や歯列矯正への思いなどについて話を聞いた。
適切な噛み合わせをめざし、明るい笑顔の自信に
開業までの経緯を教えてください。
父も兄も歯科医師で、私も自然と歯科医師になりました。矯正歯科を専門にしたのは、同じ歯科医師でも父や兄とは違う分野を学べば知識を共有できると思ったからです。ここ日進市で開院したのは矯正専門の歯科医院が多くはなく、遠方への通院が負担になっている方が多くいらっしゃったのも理由の一つです。一般の歯科医院で矯正される方も多くいらっしゃいますが、噛み合わせにまでアプローチするための矯正には、やはり矯正専門の歯科医院の技術や知識が必要だと感じました。歯並びだけをきれいに導くための矯正は簡単かもしれませんが、適切な噛み合わせでないと後々弊害が出てきかねません。成長過程のお子さんなら、なおさら噛み合わせが重要です。当時の状況から、この地域には矯正専門の歯科医院が必要だと強く感じていました。
クリニックのコンセプトや特徴を教えてください。
「すべての患者さんの『最高の笑顔』を引き出すためのお手伝いをしたい」がコンセプトです。適切な噛み合わせをめざすだけでなく、自信を持って笑えるようになってもらうことが、矯正歯科を専門とする歯科医師としての役割だと思っています。また、当院は指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)に指定されています。歯列矯正の多くが自由診療ですが、厚生労働省が認めた先天性疾患の方と顎変形症の方に関しては健康保険の適用となります。大学病院に勤めていた頃、先天性の疾患を持つお子さんの治療をたくさん行いました。指定自立支援医療機関が少ないため、遠方から通う患者さんも多く、学校を遅刻や早退して通院されていました。そのような現状があったので、開院したらこの指定が絶対に必要だと思っていたのです。
矯正専門の歯科医院で矯正を受けるメリットは?
矯正というときれいな歯並びだけを望まれる方が多いのですが、大切なのは適切な噛み合わせへと導くことです。噛み合わせが悪いと歯の寿命が短くなる上に、虫歯や歯周病にもかかりやすくなり、生活習慣病など全身の健康にも悪影響が出てしまいかねません。人はそれぞれ顎の大きさや位置、歯の角度が違い、噛み合わせも変わってくるので、歯列矯正においては適切な噛み合わせへと促した上で、歯の角度や位置を整えるよう図ります。簡単にいうと歯の土台へアプローチしてから、歯並びの改善をめざすということです。当院には「かつて歯並びを矯正したのだけど、理想とかけ離れている」と悩む患者さんも多く来院されます。歯をきれいに並べるよう図ったとしても、前歯の位置や角度が悪いと理想的な状態は望めないでしょうし、噛み合わせも機能しません。スタートの段階から、土台の部分からアプローチするのが専門の歯科医院なのです。
良い矯正とは、患者にどれだけ親身になれるか
診療の際に心がけていることは?
患者さんのご要望をすべて受け入れてしまうと、良い矯正は見込めません。しかし反対に歯科医師の意見を押しつけすぎてもいけないと思っています。歯列矯正は私やスタッフの力だけでなく、生活の中で装置をつけるなど患者さんの協力がないと成立しません。矯正が長期間になることも多く、両者がしっかり向き合わないと良い矯正にならないのです。そのためには、信頼関係と納得感が重要です。信頼してもらえれば、私の意見を受け入れてもらいやすくなるし、患者さんの将来のために適切な選択ができる可能性が高まります。患者さんのご要望をくみ取り、いくつもの選択肢をしっかりと説明することが、納得感のある治療につながると思います。気兼ねなく何でも話していただきたいので、笑顔と明るく話すことを心がけています。
子どもの矯正についてアドバイスはありますか?
親御さんから見て「うちの子は歯並びがいいから大丈夫」と思っていても、実は噛み合わせが悪いことも珍しくはありません。小学校の入学前に、一度は矯正専門の歯科医院で診てもらったほうがいいでしょう。また、抜歯を嫌う親御さんが多いのですが、土台となる小さな顎に大きな永久歯を並べるのはとても困難です。抜かずに無理やり並べて、噛み合わせが悪くなるくらいなら、抜いたスペースにきれいに矯正し、噛み合わせを良く導いたほうが将来的にも安心できます。私の子どもも歯を抜いて矯正していますが、私のモットーは「自分の身内だと思って矯正方針を立てること」。最終的には、どれだけ親身になって、患者さんとお話しできるかだと思います。
先生は勉強熱心だとお聞きしました。
本来、歯列矯正は一生に1回のものであるべきで、リピーターがあってはいけません。日々新しい矯正法が生まれますが、必ずしも新しい方法が良いわけではありません。それを採用するか不採用にするかを見極める力が要求されます。そのためにも、私は勉強を続けなければならないのです。当院には大学病院から5人の歯科医師が来てくれています。私は大学で後任の指導をしていましたが、若い先生の「これって何でできないのだろう?」など、ふとした言葉がヒントになることがいまだに多いです。さらに、大学で取り組んでいる先進的な矯正について聞けることも勉強になっています。私は新しい考え方を取り入れられる。若い先生方には、私の技術や経験を吸収してもらう。お互いに良い関係で、それによって患者さんにも、より良い医療が提供できていると思います。
歯列矯正を考えたら、まず専門の歯科医院に相談を
どのような患者さんが多く来院されていますか?
近隣の方が多いですが、瀬戸市や清須市など遠方の患者さんも来院されます。矯正開始の時期は、9歳前後が一番多いですが、受け口の場合はもう少し早くから始めることをお勧めします。近年は中高年の方も増え、歯科意識の高まりを感じられるのは歯科医師としてうれしい限りです。他院に通っていた方が途中から来られるケースも多いのですが、ゼロからの再スタートになりますから金銭的な負担が増えてしまいます。さらに矯正に適切な時期を逃しているので方法も限られてしまい、患者さんにとってマイナスばかりです。歯列矯正を考える際は「短期間で安く」を判断基準にするのではなく、「長い目で見てメリットがあるか」で判断してほしいですね。
印象に残っている患者さんのエピソードを教えてください。
勤務医時代に歯列矯正を担当した大学生の患者さんで、卒業後料亭に就職した女性がいました。「先生のおかげで接客業に就くことができました」と言ってもらえた時は、うれしかったですね。今は自信を持って笑顔で接客しているそうです。歯科診療では、根管治療など過程が目に見えることが少ないのですが、矯正は過程がわかりやすいところにやりがいを感じています。装置をつけるポジションは、少しのずれでも影響が大きいので精密さが求められますが、性格的にきちょうめんな自分に合っていると思います。
今後の展望は?
とにかく患者さんにとって一番良い治療を提供していきたい。患者さんのご要望はさまざまで「80点でもいいから1年で矯正したい」という方もいれば「3年かけても100点をめざしたい」という方もいる。80点をめざす方に100点をめざす矯正を押しつけることはありませんので、気軽にお話しいただきたいですね。また、歯列矯正は長期にわたりますので「担当の歯科医師がいなくなってしまった」などのトラブルも考えられます。当院では私の身に何かが起こっても続けられるのはもちろん、金銭的にも患者さんをお守りする仕組みがありますので、ご安心ください。お住まいの近くに信頼できる先生がいれば、紹介することもできます。まずは一度ご相談ください。