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夕陽ヶ丘 佐藤クリニック (大阪市天王寺区/四天王寺前夕陽ヶ丘駅)

佐藤 芳樹 副院長の独自取材記事

院長の佐藤利彦先生が、長年にわたる糖尿病治療の経験を地域医療に生かすため開院した「夕陽ヶ丘 佐藤クリニック」。現在は息子である佐藤芳樹副院長が、糖尿病だけでなく一般内科の診療を行っている。患者と向き合い、話をすることが好きなので内科へ進んだと語る芳樹副院長。穏やかな話し方で、時間をかけて患者と話し不安を取り除いていくスタイルで治療を行っている。患者に無理強いをすることなく生活習慣の改善を方向づけるように工夫をしているとのこと。自身も肉やラーメンが大好きで、運動不足解消のために自転車での移動を心がけているそうだ。糖尿病との付き合い方を中心に、芳樹副院長へ詳しく話を聞いた。

病気や死への思いをくみ取る診療を心がける

糖尿病の診療に尽力されていると伺っていますが、どんな患者さんが多いのですか?

2015年に僕が引き継いだ当初は、ほとんどが糖尿病の患者さんでしたが、次第に一般内科の患者さんが増えてきています。父が以前から担当していた方は高齢の方が多く、90代の患者さんもおられますよ。お一人で通って来られている頼もしい方もいらっしゃいます。多いのは60~70代ですが20代から幅広く通って来られてます。男女比もちょうど半分ずつですね。ここは駅から近いので、駅を通勤で使われている方が仕事帰りに寄られることも。ちょっと風邪をひいたとか、体調が悪いとか、一般内科の症状はそういう方が多いです。

先生が貴院の後を継がれるまでの経緯を教えてください。

2010年に父が、糖尿病の診療実績を生かして「ほっと安心できる医療を提供したい」と開院しました。僕は奈良県立医科大学で消化器内科に入局し、その頃は勤務医をしていました。大学病院で研修医を、その後救命救急センターで3年、消化器内科とはいえ、急性期の症状を総合的に診ていました。その後赴任した病院では、特別養護老人ホームの嘱託医を兼ねていて、高齢の方の看取りまで内科全般の経験を積ませてもらいました。いずれ父の後を継ごうとは思っていたけれど、僕は糖尿病が専門ではなかったし、思っていたよりは早かったので多少抵抗はありましたが、父の病気を機にこちらに来ました。しばらく一緒に診るつもりだったのですが、3ヵ月もしないうちに1人で診察するようになりました。

勤務医の頃と、今との違いはどんなところですか?

救命救急センターでは、送られてきた患者さんすべてに、でき得る限りの治療をするのが当たり前でした。今はどこまで何をここで治療するかを見極めて、例えば近隣の大阪けいさつ病院や大阪赤十字病院などを紹介したり、入院を勧めたり、状況に応じた的確な判断をすることが大切です。そういう役割の違いが大きいですね。

では、勤務医の頃の経験で今に生きているのはどんな点ですか?

救命救急センターでは突然の症状で命を落としてしまうケースがありました。一方でその後勤務した病院や特別養護老人ホームでは、だんだん死を意識していく患者さんを看取ることが多かったです。患者さんご本人ももちろんですが、家族の方の思いをくみ取る大切さを実感できました。病気を治して生きる時間を増やすのも大事だけれど、人間は誰でもいずれ必ず死を迎えます。その死までの時間をどう考えるかも、生きるのと同じくらい大事なことだと思うようになりました。患者さんそれぞれの人生があり、家族がいる。患者さんとその周りの人がどう感じているのかを理解しておきたい。それは、一生付き合わないといけない糖尿病の患者さんに対しても心がけていることです。

患者の意思を尊重して治療計画を立てる

糖尿病の診療で心がけていらっしゃることを、さらに詳しく教えてください。

糖尿病は「一生薬を飲み続けなければいけない」、「インスリンの注射を打ち続ける」、「失明してしまう」、「足を切断しないといけない」など、間違ったイメージが一般化しています。生活習慣病といわれているけれど、1型糖尿病は免疫の病気ですし、2型糖尿病も不摂生が原因とは言いきれない。同じ生活をしていても発症する人としない人がいますから。間違った思い込みで落ち込んでしまったり、周りの反応でつらい思いをされている患者さんも大勢おられます。誤解を解き、不安な気持ちをしっかり受け止めるため、時間をかけて話をします。特に初診はしっかり時間を取りたいので、原則予約制です。そして長く付き合っていく病気ですので、患者さんの「人生を診る」ことを大切にしています。

治療方針も患者さんとの相談で決めていくのですか?

基本はそうですね。体に危険がある時は、一時的に無理にでも入院してもらうこともありますが、生活習慣の改善などは、患者さんの気持ちが向かないことに無理強いはしません。治療が嫌になって通院しなくなるより、ここへ来て状態をチェックできるほうがいい。来ている以上はどこか不安だったり、良くなりたいと思っていたりするのだから、モチベーションが上がるようにタイミングをうまく図るようにしています。テレビなどの「糖尿病に○○がよく効く」というような情報を聞いて、「やってみたい」という患者さんも、それは「治したい」と思っている証拠。頭ごなしに否定せずに、投薬や食事療法などの治療を勧めるきっかけにします。食事・運動療法と薬物療法とは車の両輪です。医師が薬を調整するのと、患者さん自身が食事や運動に気をつけるのと、うまく回るには信頼関係が大切ですからね。

そういう意味でも患者さんの生活を理解することが必要なのですね。

病状が悪くなって来院された時に、「最近何かあった?」と聞いてみる。すると、お子さんが重い病気にかかっていたとか、会社で嫌なことがあったとかいうケースもありました。毎年同じ時期に血糖値が上がる人は、よくよく聞いてみると実家で育てている柿がたくさん採れる頃で、食べすぎていたことも(笑)。医師として「規則正しい生活をするように」と言うのは簡単だけれど、患者さんも生活をかけて仕事しているわけだから、薬が切れても仕事で来れないとか、夜勤で生活が不規則とか、飲み会を断れないとか……。そんな背景も含めて診ていくのが糖尿病の患者さんを診ることだと思っています。

スタッフも家族も一丸となって患者をサポート

スタッフの方へ伝えておられることはありますか?

父の代から「患者さんが入り口から入ってきて、帰られるまですべてが診療だ」ということを伝えています。診察室で言わなかったことを、話しやすい看護師や受付スタッフにぽろっと漏らし、そこから有益な情報が得られることもあります。だから、すべてが診療の一部だと思ってコミュニケーションをしっかり取るようにと。週に1回、必要があると思った患者さんに、栄養士からの食事指導を行っているのですが、栄養士も「これは駄目、あれも駄目」というのではなく、一緒に何を食べていけば良いかを考えるという姿勢です。外食が多い患者さんには何を食べるか、ヒントを言いながら選ぶ指導をしてくれています。

糖尿病は周りの人たちの支えも大切なのですね。

診察にご家族がついて来られて、心配のあまり「食事制限を守れていない。先生、怒ってくださいよ」と言われることもありますが、僕は患者さんにあまり厳しく言いません。協力は必要だけれど、本人を追い詰めることになるといけない。1日お菓子を食べたから「それは駄目だ!」と言ってしまうのではなく、長い目で極力ストレスのないように、一緒に支えていってもらいたいです。ただ合併症、特に目の検査に定期的に行くことはしつこく言いますね。やはり合併症は怖いので、ご家族の協力も得ながら予防に努めてもらいたいです。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

糖尿病に関しては、やはり長く付き合う病気で特効薬はないので、短期間で結果を出そうと焦らずに地道に治療を続けてほしい。1型糖尿病の若い女性の方は、心配もあるでしょうが、無事に妊娠・出産なさった方もたくさんおられます。患者さんの置かれた状況で、食事療法・投薬、いろんな組み合わせで治療できるので不安があれば受診して相談してほしいです。そして、糖尿病以外も内科全般を扱っていますので、気になる症状があればぜひ受診してください。

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