歯科衛生士としてやりがいを感じながら幅広い経験が積め、資格取得へのサポートも手厚い職場です
もりた歯科クリニック (奈良市/大和西大寺駅)
歯科衛生士 入職11年目
中村 なつみさん
スタッフは皆、障害者歯科の経験がないところからスタート
患者さんと深く関わり、ともに成長していくことができます
京都からも大阪からもアクセス良好な大和西大寺駅近くで、一般歯科診療に加え障害者歯科にも力を入れる「もりた歯科クリニック」。中村なつみさんは、アルバイトとして入職した学生時代から10年以上にわたり、勤務を続けてきました。障害者では受診そのものが難しいことも多いため、歯科衛生士の仕事は患者やご家族とコミュニケーションを深め、クリニックの雰囲気に慣れてもらうところから始まるそう。中村さんはまったく知識がない状態でのスタートでしたが、森田院長の熱意や丁寧な指導のもとでさまざまな経験を積み、障害者歯科に関する歯科衛生士の資格も取得したそうです。「患者さんとトレーニングを重ね、治療を受けてもらえるようになるのは本当にうれしいです」と充実した笑顔で話す中村さんに、クリニックの特徴や仕事の内容を聞きました。
(取材日2024年12月11日)
クリニックについてご紹介いただけますか?
一般の方を対象にした歯科診療とともに、障害のある患者さんの診療を積極的に受け入れているのが大きな特徴です。ご自宅や、障害者の入所施設への訪問診療も行っています。患者さんの割合は一般の方が8割程度、障害のある方は2割程度でしょうか。診療時間などは特に分けていません。障害のある患者さんの年齢は小さなお子さんから50代ぐらいまでと幅広く、障害の内容も知的障害や発達障害、神経疾患などさまざまです。障害をお持ちの方は治療はもちろん受診が苦手であることも多く、歯科衛生士は治療が受けられるようになるまでのトレーニングから担当します。障害の有無にかかわらず、患者さんやご家族と深く関わる診療を大事にしています。
院長やスタッフさんの仕事中の印象や、院内の雰囲気は?
今は歯科衛生士が4人で、歯科助手や受付のスタッフもいます。年齢は20代から50代までさまざまです。歯科衛生士は基本的に担当制で、患者さんと継続的にコミュニケーションをとり、信頼関係を築くように努めています。対応や考えるべきことが患者さんによって大きく異なるときもあるので、私は常に「報・連・相」を意識して、何かあればすぐに院長や他のスタッフと情報を共有し、伝え忘れや見逃しがないように注意しています。また患者さんやご家族とお話しする際には、明るさや楽しさを何よりも大事にしています。和気あいあいとした雰囲気の中でご説明して、それを他の患者さんも微笑ましく見守ってくださる。待合室はそんな感じですね。
仕事にやりがいを感じるのはどんな時ですか?
障害のある方では、まずは当院へ来て私に慣れてもらい、診察室へ入れるようになる、この一連のトレーニングから始めることが多いです。年単位で時間がかかることもありますが、その人に適した進め方を考えて取り組み、治療が受けられるようになると本当にうれしいですね。最近では、どうすれば早く慣れてもらえるのかイメージできるようになりましたし、「歯科医院は嫌いだけれど中村さんに会いに来るわ」と言ってもらえることもあり、励みになります。また、口腔内の状態が悪ければ先に全身麻酔で治療ができる施設へ紹介をするといった見極めも必要で、院長と相談しながら診療方針に関われることも、責任は大きいですがやりがいになっています。
もりた歯科クリニックの気になるQ&A
Qどんな方がこのクリニックに向いていると思いますか?
A院長は障害者歯科への思い入れが深い真面目な方で、当院だけでなく奈良県内へ障害者歯科を広げていこうと活動されています。そういう思いに共感し、同じ方向を向いてお仕事ができる方だとよいですね。患者さんのことを思いやれる方でしたら、年齢や経験の有無は心配する必要はないと思います。私も他のスタッフも、入職時には障害者歯科の経験はありませんでしたが、さまざまな経験や勉強を重ねて、できることを増やしてきました。
Qスキルアップについてはいかがですか?
A当院では毎年、日本障害者歯科学会に多くのスタッフが参加します。クリニックの旅行も兼ねていて、楽しい時間にもなっています。また知識を深めるために、歯科衛生士には日本歯科衛生士会認定歯科衛生士(障害者歯科)の資格取得が勧められます。半年ほど勉強が必要ですが、院長が症例報告の書き方を指導してくださったりと、丁寧にサポートしてもらえました。資格を得たことで、ご家族からの信頼も高まったと感じています。
Q患者さんへの対応で、特に心がけるべきことはありますか?
A「患者さんお一人おひとりをちゃんとみる」ことですね。全身の健康状態や飲んでいるお薬、ご家族のこと、さらに私はご趣味などもお聞きして、「この患者さんと仲良くなりたい」と思いながら接しています。また障害のある方のご家族、特にお母さんは、これまでお子さんの歯磨きにご苦労されていることが多いので「大変ですよね、ここへ来れるようになったらきちんとクリーニングしますからね」と寄り添う気持ちでお話ししています。