はとがや緑内科クリニック (川口市/鳩ヶ谷駅)
藪 剛爾 院長の独自取材記事
国際興業バスの南鳩ヶ谷七丁目停留所から徒歩1分のところにある「はとがや緑内科クリニック」は、内科および肝臓・消化器専門クリニックだ。胃や大腸の内視鏡検査や、腹部・頸部超音波検査、血管年齢検査や大腸ポリープの切除など、病院に引けを取らないほどの先進の検査機器を取りそろえている。院長を務めるのは、肝臓・消化器の専門分野以外に、日本内科学会総合内科専門医として内科各分野の経験が豊富な藪剛爾(やぶ・こうじ)先生。専門的知識に基づき、幅広い悩みに寄り添う同院は多くの地域住民から頼られ、今年開業から20年目を迎える。丁寧に、地道に、誠意を持った医療を提供する薮院長に、クリニックの特徴や診療への向き合い方など、たっぷりと話を聞いた。
進化を続けて開業20年目。地域で頼られるクリニック
医師を志し、開業されるまでのご経歴をお聞きします。
私が中学を卒業した年の1970年に大阪万博があり、友人と見に行ったことが理系へ進むきっかけとなりました。「月の石」などを見て、先進の技術に大きな驚きと感動を覚えたものです。サイエンスに魅力を感じ、大学では工学部に入ることも考えましたが、同級生の影響や手に職を持つことができるという職業選択上の理由から、医学部に進学しました。理系のスペシャリストであり、サイエンスの一環として、医学を捉えていたような感覚ですね。医師となり大学病院や総合病院などに勤める傍ら、東京都内の研究所や、アメリカのピッツバーグ大学にも在籍し、免疫学の研究にも従事してきました。
開業なさったのは、どのようなきっかけからだったのですか?
勤務医として最後に、千葉県鴨川市の亀田総合病院の消化器内科部長に就任しました。患者さんを直接診る機会は週1回の部長回診しかなく、診療科全体のマネジメントや若手医師の指導・育成の他、病院の方針を決める会議への出席など、診療以外の業務の比重が多かったですね。5〜6年ほど部長職を経験し、非常に勉強にはなりましたが、自立してやっていきたいという思いが芽生え、2007年の開業に至りました。今年で「はとがや緑内科クリニック」は開業から20年目を迎えます。患者さんは近隣にお住まいの方が多いですね。こんなにも続けてこられるとは思ってもいませんでしたので、通ってくださる地域の方々には感謝の思いでいっぱいです。
院長は専門医の資格を複数お持ちですね。
はい。日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本内科学会総合内科専門医の資格を取得しています。その専門性から、川口市の難病指定医療機関にも指定されました。専門医資格の維持は、時間もコストもかかるためそれなりのハードルはありますが、診療のレベルを落とさないためにも専門医として常に知見を高めるよう努力しています。常に学び続け、他の医師の研究発表等にもふれることで新たな気づきを得られ、診療に生かしていくことができます。開業医は、専門職としての立場と、地域に根差した現場医療の最前線で患者とふれあい悩みを解決に導く役割を担っていると思います。ただ、専門家としての立ち位置や知見がしっかりしていないと、単なるサービス業的医療や独善的な”井の中の蛙”的医療になりかねないので、この点は日々、自分に言い聞かせて顧みるようにしています。
先進の内視鏡・超音波検査機器で病気の早期発見を
クリニックの特徴を教えてください。
特別なことはしていませんが、内科の専門的な知識に基づいた診療を行っています。内視鏡検査、腹部超音波検査を広く取り入れた肝臓・消化器疾患の検査と治療、高血圧症・糖尿病・高脂血症といった生活習慣病や肥満、循環器・呼吸器・腎臓・内分泌・血液の疾患、アレルギー疾患や膠原病などにも対応しています。発熱症状の方専用の部屋も備え、時間帯や出入り口も一般患者と分けています。日曜日には、非常勤の先生による日帰りの大腸ポリープ切除も行っていて、お仕事で平日の受診は難しい方も、ご利用いただきやすい環境を整えています。大切にしているのは、患者さんにとって最善の方法を考え、必要な検査を行い、病巣の見落としがないよう丁寧に診ること。病気が発見された場合、例えば膵臓がんであれば都立駒込病院、肝臓がんであれば東大病院などと、当院と連携のある医療施設も多いですが、その方にとって一番良いと考えられる病院をご紹介しています。
検査機器は先進のものをそろえられていますね。
内視鏡は10本ほどあるのですが、数年ごとに新しいものを導入しています。光源も、レーザーからLEDのものに新調し、解像度が格段に上がりました。内視鏡は経鼻と経口の両方備えていますが、今は経鼻内視鏡の検査がメインですね。超音波検査機器は、肝硬度や肝臓への脂肪の蓄積度を定量的に測定することができる装置を導入しました。心臓と頸部の超音波検査も行っており、検査専門のスタッフが担当しています。その他にも、睡眠時無呼吸症候群や血管年齢、呼吸機能の検査機器や、ホルター心電図、エックス線撮影装置など一通りそろえていますね。CTとMRIはありませんが、内視鏡検査の設備は大学病院と遜色ないレベルをそろえていると自負しています。亀田総合病院に在籍していた頃、肝臓専門の外来を重点的に行っていたこともあり、当院でも肝疾患および内視鏡の患者さんが多いです。高い水準の検査を行える体制の維持は、特に大切にしている部分です。
待ち時間短縮への工夫についてはいかがですか?
一般の診療に関しても、当日予約を中心とする完全予約制にしました。また、来院される前にスマートフォンから問診票を入力していただくシステムも取り入れ、院内での滞在時間を極力減らすための工夫をしています。初診の方も同じで、予約をした上で来院していただければスムーズに診察を受けていただけます。あらかじめ問診に答えていただくことで、来院された時点でカルテがほぼ完成しており、その日に行う検査、採血などの診察内容や処方する薬などを網羅した上で患者さんと対面することができるので、診察のスピードが上がりましたね。以前と比べて、患者さんの院内での滞在時間を抑えられるようになったと感じています。
地道に誠実に医療を提供するクリニックでありたい
先生が診療の際に心がけていることを教えてください。
ホームドクターとして、患者さんのトータルサポートをすることが大切だと思っています。それが開業医の役割ではないでしょうか。忙しくてなかなかクリニックへ来られないから、数ヵ月分の薬を出してほしいという患者さんもいらっしゃるのですが、そうすることで病気を見落としてしまっては問題です。診療科が細分化されている病院で起こりがちなのが、数十年通っていたのに進行がんに気がついてもらえず、かなり進行してから消化器内科を受診してがんが見つかるというケースです。患者さんが受診しているその科の疾患だけを診ていては、見つかる病気も見つかりません。当院では、内科の範囲においては、なるべくそういうことはないようにしたいという思いで診療にあたっています。
地域のかかりつけ医としての思いや、今後のご展望をお聞かせください。
患者さんが気がつかない体の状態をお伝えするのが、かかりつけ医の義務だと思います。気づいたことをお伝えして、生活習慣の改善を助言した上で、必要な検査や治療へ導いて差し上げる、ここまでがかかりつけ医の役割だと思っています。専門外は診ないというのではなく、できることはできる限り対応して差し上げるべきじゃないかと思いますね。当院で対応できない症状や治療に関しては、専門の医師をご紹介します。「うやむやにしない」ということを大切にしています。私もいい年齢になりましたので、いつまでも続けていけるかどうかはわかりませんが、できる限り地域の方々の健康を守るお手伝いができたらと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
当院でできることは、なるべく丁寧に対応させていただきます。奇をてらうようなことはせず、できることを地道に、道を外さないよう誠意を持って行っています。川口市には肝臓・消化器専門の医師は少ないので、患者さんにとって良い助言ができると思います。駅から離れたところにあるのですが、複数台用の駐車場もありますし、待合室が広く30人以上座れますので、開放的な空間でお待ちいただけます。日曜も診療していますので、平日はお忙しいという方もぜひお越しください。