興福歯科医院 (名古屋市中村区/名古屋駅)
西田 善紀 院長の独自取材記事
名古屋駅から徒歩5分のビル7階にある「興福歯科医院」。父の代から続く同院を継承した西田善紀院長は、「信頼して通ってくださる方々に誠実に向き合うことが何より大切」と穏やかに語る。若い頃に海外でインプラント治療を習得し、講師として後進の育成にも携わるなど、常に学びを重ねてきた西田院長。患者の口の健康を長く守るため、知識や技術に磨きをかけ、設備も先進のものを柔軟に取り入れている。保険・自費を問わず、どんな治療にも最善を尽くす姿勢を貫き、経験に基づく技術と人としての温かさで、一人ひとりの生活に寄り添う歯科医療を実践。その穏やかな笑顔の奥には、誠実な医療を通じて人々の生活を支えたいという強い信念がある。そんな西田院長に、診療に込める思いや今後の展望を語ってもらった。
設備も更新。末永い口の健康のため、多方面から支える
先進の設備を導入されていると伺いました。その背景や機器の特徴を教えてください。
検査・診断・治療を進める上で口腔内専用カメラやマイクロスコープ、光学式う蝕検出装置、歯科用CTなどに加えて口腔内スキャナーやフェイススキャナーを駆使しています。ただでさえ自分では見えにくい「お口の中の悩み」。患者さんの負担を減らしつつ現状を把握し、一人ひとりに合わせた治療選択肢の提案のためにも、診療の質を高める設備導入は欠かせません。最近では従来に比べ被写体深度が深く、よりスピーディーに精度の高い検査ができる口腔内スキャナーに更新しました。歯科におけるデジタル化の進歩は早く、今使用しているのは2019年の初代導入から3代目のスキャナーです。
質の高い診療のために環境を整えているのですね。
「自分が受けて嫌なことはしたくない」という思いから、快適で安心、気軽に通いやすい環境づくりを心がけています。メインテナンスではパウダークリーニングを取り入れ、ステイン除去後はブラシによる仕上げ研磨をするなど、着色や汚れがつきにくいように努めています。さらにホームホワイトニングでは、トレーの型採りが不要で、体温で歯になじむ新しいタイプを採用しています。また、忙しくて電話ができない方でも来院予約がしやすいようオンライン予約システムを導入し、通いやすさも向上しました。地域の方に「安心して受けられる歯医者」と感じていただけたらうれしいですね。
どんな患者さんが来院されていますか?
当院は1978年の開業時以来入っていたビルが建て壊しになるタイミングで先代院長から継承し、移転してから10年以上になります。現在はビルの7階という目立たない立地にもかかわらず、通ってくださる患者さんがいることに、いつも感謝しています。20代から60代を中心に、上は90代まで幅広く、名古屋駅から近いため、県内だけに留まらず、三重や岐阜など他府県、海外から帰国の度に来てくださる方もいます。そうした方々の信頼に応えられるよう、毎回の診療に全力を尽くしています。当院ではインプラント治療だけでなく、補綴やマウスピース型装置を用いた矯正、歯周病、虫歯、親知らずなどお口全体をトータルで診ることを大切にしています。保険診療・自由診療を問わず、その方にとって最善の方法を一緒に考えるのが基本です。複数の選択肢を示し、ご理解・納得して選んでいただけるよう心がけています。
注力されているインプラント治療で、先生が大切にされているのは何でしょうか?
インプラントは一度骨内に埋入したら、やり直しが利かない治療です。だからこそ埋入位置や深度、角度、本数などを慎重に見極め、患者さん一人ひとりに合わせて計画を立てます。噛み合わせが少しでもズレると機能に影響するため、まずは「しっかり噛める」ことを重視し、わずかなズレも見逃さないよう慎重に治療計画を立てています。その上で見た目の自然さにもこだわり、前歯では周囲の歯と調和した仕上がりをめざします。歯科技工士や歯科衛生士とも初期段階から連携し、治療からメインテナンスまで一貫してサポートします。治療方針は歯科用CTなどの検査結果を踏まえ、費用や治療範囲も含めて患者さんと話し合いながら決めています。インプラントもインプラント周囲炎という歯周病になる可能性があるため、日頃のセルフケアが重要で、治療後からサポーティブセラピーが始まります。
常に学び続け、患者にとっての最善を追求する
丁寧な説明に重きを置かれているのですね。
インプラント治療は自費なので、慎重になる方が多いのは当然です。そのため、リスクも含めてすべてお伝えするようにしています。また、お口の環境が整っていなければ治療しても持ちません。外科的処置はやり直しが利かないため、画像資料を用いて起こり得る可能性を事前に説明し、納得していただいた上で進めます。準備を徹底し、患者さんと信頼関係を築きながら進めることを何より重視しています。現在はインプラント治療の講師として後進の育成もしていますが、技術が進んでも「患者さんの生活を取り戻すため」という原点は変わりません。
治療方針について伺います。
基本的に「自分の歯をできるだけ残す」ことが一番だと考えています。インプラントは選択肢の一つであって、まずは保存できる歯をきちんと治療し、長く使ってもらうことが大切です。そのために矯正が必要な場合もありますが、当院では軽度の矯正は行っても、複雑な症例は無理に扱いません。必要に応じて矯正専門の先生をご紹介しています。当院は補綴治療が得意ですが、専門性が必要な分野では信頼できる専門の先生にお任せします。そのほうが患者さんにとって最良の結果になると考えるからです。
メインテナンスについてお聞かせください。
一人ひとりを丁寧に診るため、時間に余裕を持たせ、長く通っていただける体制を整えています。日々のケアは患者さんに委ねられるため、磨き残しを具体的に示し、ブラッシングや清掃用具の見直しをアドバイスします。また、酸性の飲食物や炭酸水の影響も説明し、無理なく続けられる方法を一緒に考えます。治療を長持ちさせるには、まず歯茎の炎症の鎮静が大切。そのため刺激の少ない超音波スケーラー兼パウダークリーニング機を導入し、快適なメインテナンスにつなげています。検診では虫歯や歯周病のチェック、歯磨き指導、ポリッシング(研磨)、咀嚼筋マッサージまで行います。最後に私が口腔内を確認し、必要に応じて治療計画を立て、歯科衛生士と連携し、細かな変化を見逃さないように努めます。
スタッフ全員が一つのチームとして患者を支える
スタッフさんと意識して取り組まれていることはありますか?
歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、スタッフ全員が一つのチームとなって患者さんを支えることを大切にしています。毎朝の朝礼では症状や診療内容、注意点を共有し、些細な変化などもカルテに詳細を記しておき、スタッフ誰が見ても前回までの状況がわかるようにしています。スタッフ同士の質問や意見交換も多く、スタッフ間で治療を「知らないまま進めない」という姿勢を大事にしています。職場の雰囲気にも気を配り、朝礼や会話の中でやわらかい雰囲気の声かけを心がけています。ありがたいことに患者さんは皆さん穏やかで、「しっかり診てもらいたい」と信頼して来てくださる方ばかり。これからもチーム全体で誠実に取り組み、信頼を軸にした医療を続けていきたいと思います。
診療の際に心がけていることは?
言葉だけでなく視覚的に伝えることです。治療前後の写真やエックス線写真をお見せしながら、今の状態と、どこをどう治したのかを一緒に確認します。お口の中は見えにくいため、画像による説明で納得感が大きく変わります。初診時の状態を残しておけば経過を振り返れますし、誤解が生じた際にもしっかりと説明できるでしょう。お顔の写真も撮影し、久しぶりの来院でもすぐ思い出せるようにしています。治療後には当日の処置内容を写真つきでお渡しし、「見えるかたちで理解できる医療」を大切にしています。これは父の代からの姿勢で、今も「来て良かった」と思っていただける診療を心がけています。
今後の展望と、読者にメッセージをお願いします。
当院では、寄り添いながら決めていく医療を心がけています。初診では丁寧に検査とカウンセリングを行い、正確な診断を心がけ、その方に合う治療法をご提案します。医療は進化し続けます。だからこそ学びを怠らず、常に新しい情報を取り入れ、何より「本当に患者さんのためになるか」を見極めることを大切にしています。信頼を重ねながら、人生に寄り添う診療を続けていきたいですね。