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橋本 梓 副院長の独自取材記事

はしもと歯科クリニック

(奈良市/奈良駅)

最終更新日:2024/05/15

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック main

奈良駅前のビルの1階にクリニックを構え、プロ意識の高い歯科診療で患者に寄り添う「はしもと歯科クリニック」。その中心となる橋本正隆院長とともに、クリニックのもう一つの顔として重要な役割を担っているのが妻である橋本梓(はしもと・あずさ)副院長だ。人がうらやむおしどり夫婦でありながら、正隆院長とはまた違った側面でクリニックをしっかりとサポート。訪問診療を中心に、スタッフの相談役から2児の子育てまでこなすバイタリティーを持ち合わせ、明るい性格の中にも人に対する素直な優しさが垣間見える。そんな梓副院長に、現在のクリニックの状況や今後の方向性など、自身のこれまでの歩みを交えてじっくりと語ってもらった。

(取材日2024年5月1日)

気持ちを介してのサポートも歯科の大切な役割

院内のデザインは副院長のアイデアとのことですね。

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック1

ええ。せっかく奈良という古都で開業するので、できれば和のテイストを取り入れた独創的な空間にしたいと設計士さんにお伝えしました。その思いをうまく表現してもらえたと今でも感謝しています。特に注目いただきたいのは、後から同じビルの4階に増設した根管治療とホワイトニングの専用フロアです。個室のドアも引き戸の組子障子ですから、初めての方はだいたい目を丸くされますね。障子紙には耐水性や防音性のある素材を使い、個室としての機能を確保しながら落ち着いた特別な空間を演出しています。そこに高精度のマイクロスコープがあるという、ちょっとした異空間のような気分もお楽しみいただけると思います。

現在、副院長は訪問診療がメインとお聞きしました。

私は臨床が好きで口腔外科が好きでしたから、訪問診療をやるなんてさらさら思ってもいませんでした。転機となったのは、長女を妊娠・出産したことです。他の職業にもいえると思いますが、一度現場を離れると育児もあって、以前と同じように復帰するのはなかなか大変なんですね。それで私もしばらくは裏方としてスタッフの相談に乗ったりしていたのですが、やはり臨床にも携わっていきたいと考えて思い立ったのが訪問診療でした。今後のニーズが見込める分野ですし、訪問診療であれば時間的な問題もある程度は融通が利きます。何より人と話すのが好きですから、手技を追求することばかりではなく、気持ちを介して患者さんをサポートしていくのも大切ではないかと考えたことが動機となりました。

実際に訪問診療をやってみて、手応えはいかがですか?

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック2

当院にはたまたま訪問診療に長けた歯科衛生士がいて、最初は彼女と私の2人で回っていたのですが、あれよあれよという間に申し込みが急増したんです。今では他の歯科医師にも訪問診療に加わってもらい、歯科衛生士も増やして対応しているという状況です。訪問診療とはいえ、現在はポータブルな機器がいろいろありますから、麻酔をして虫歯を削るくらいのことは普通にできます。また在宅医療の観点からも、やはり歯科を含めた多職種連携は重要です。歯科も患者さんの全身管理の役割の一つを担っていると考え、今後は嚥下内視鏡検査の導入も検討しているところです。ご高齢になってもおいしく食べたいという願望は皆さんお持ちですから、その実現に少しでも貢献していきたいですね。

患者への接遇にはスタッフ全員で最大限の注意を払う

先生が歯科医師となった経緯を教えてください。

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック3

父は開業歯科医師で、現在もまだ現役で活躍しています。私は幼い頃から甘いものが好きで、よく虫歯を作っては父に治療してもらったものです。いくら親が歯科医師でも、性格がズボラだとこういう羽目になってしまうんですね。このように歯科という世界は常に身近にあったわけですが、母から、「薬剤師になってはどうか」と言われました。母の周りに薬剤師として働いている女性も多く楽しそうであること、当時は薬学部は4年制大学でしたから6年も歯科大通わなくてもいいんじゃない?とアドバイスはありましたが、人と接することが好きでしたし、歯科医師は治療を介して長期的に人と関われることから歯科医師が向いていると判断し、大阪歯科大学に進むことになりました。そこで出会ったのが院長である主人です。

せっかくなのでお二人のなれそめをお聞かせください。

大学では硬式テニス部に入ったのですが、「すてきな先輩がいる!」と思ったのが最初です。先輩というのは、とにかくかっこ良く見えますからね(笑)。2人でダブルスを組んだりして、やがてお付き合いが始まりました。卒業後はそれぞれ別々の職場で働いていましたが、彼は開業を見据えて勉強し直したいと単身で福岡へ。それで私も訪ねていくようになり、別府温泉でプロポーズされて結婚。九州で新婚生活を始めたというわけです。私は福岡県下の歯科医院で働き始め、それと同時に、当時から名前が知られていた林美穂先生の歯科医院の見学に足しげく通いました。臨床の技術はもちろんですが、とにかくホスピタリティーにあふれているんです。特に患者さんに対する接遇精神をじっくりと学ばせてもらい、九州での生活は私にとっても非常に意味深い体験となりました。

そこから関西に戻り、奈良で開業されたわけですね。

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック4

開業に際しては林先生のコンセプトを取り入れ、やはり患者さんへの接遇については最大限に注意を払おうと努めました。現在、常勤歯科医師4人を含む20人以上のスタッフが在籍していますが、接遇には全員が注意を払い、講師の先生にも来ていただいて意識向上に励んでいます。スタッフ教育に関しては、院長は気さくな性格ですし、私もわいわい話すのが好きですが、緩みがちなところでピシャリと言えるのも私かなと。あと、自分自身が母親になってわかったこともたくさんあります。子どもが急に熱を出したとか、そんな時にすぐに帰してあげられる余裕をクリニック自体が常に備えていなければなりません。今、育児休業中のスタッフが何人かいますが、いつでも気持ち良く仕事に復帰できる体制で迎えてあげたいですね。

みんなで幸福を追求できる場所でありたい

診療で大切にしていることを教えてください。

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック5

天然の歯が大切なことは言うまでもありませんが、予防や保存をいかに実現するか。それが当院の大切なテーマです。中でも欠かせないのは患者さんの目線といいますか、どのような診療であっても患者さんに伝わるよう、多少時間がかかっても惜しまずに説明することです。当院でも最近ではトリートメントコーディネーターと呼ばれる人材を投入し、患者さんにご理解をいただいた上で治療に入るよう努めています。また、寝たきりで介護を受けておられる方と元気な方とでは、口腔内の環境が明らかに違ってきます。それを若い世代の皆さんにも知っていただき、予防や治療の重要性を理解してもらうのも私たちの大切な役目。治療に回数や期間がかかることもありますが、焦らずに一緒に頑張っていきましょうというのが当院の診療スタイルです。

仕事と育児の両立は大変ではないですか?

現在は訪問診療に専念し、私自身は外来診療には携わっていません。そのぶん事務仕事やスタッフの面倒、業者さんとのやりとりなどがあり、幼稚園や保育園への送り迎えなんかがあるともうバタバタです。時間配分が苦手なので、父や母にお願いすることも。やはり周囲の助けがなければ絶対にこなせません。自分の力だけではないことを、いつも肝に銘じておかねばなりませんね。子どもは3歳の娘と1歳の息子。院長は土日もセミナーに出ることが多いのですが、時間が空けばちゃんと家族との時間をつくってくれます。先日も生駒山麓の公園にみんなでピクニックに行きました。夫婦で仕事をしていると、家でも一緒、職場も一緒。よく心配されますが、もう最高に楽しいですし、一緒に働けて本当にハッピーだと私は感じています。

最後に、今後の抱負などをお聞かせください。

橋本梓副院長 はしもと歯科クリニック6

これからもずっと、いろんなことを考えながら夫婦で切磋琢磨してクリニックを盛り上げていきたいですね。そして自分たちのことだけでなく、他の歯科医師やスタッフも、もちろん患者さんも、みんなで幸福を追求していけるような場になることが理想です。そのためには自分が得た知識をしっかりと発信し、はしもと歯科クリニックという存在をもっと皆さんに知っていただく努力も必要でしょう。そしてスタッフには、できるだけ長く勤めてもらいたいですね。いつまでも働きたいと思える職場であれば、きっと患者さんにもその魅力が伝わるはずです。継続は信頼の一つの証。皆さんから末永く頼っていただけるようなクリニックをめざしていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

精密な根管治療/15万円、オフィスホワイトニング/1万6000円~(1回照射)

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