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小久保 透 院長、小久保 麻子 副院長の独自取材記事

内科小久保医院

(世田谷区/松陰神社前駅)

最終更新日:2024/03/14

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院 main

東急世田谷線の松陰神社前駅から徒歩5分、区役所通り沿いのビルの一角に構える「内科小久保医院」。2007年の開業から丸17年、高血圧症や糖尿病、循環器疾患、腎臓疾患の専門的な診療を中心に、一般内科も幅広く手がける地域のかかりつけ内科クリニックだ。診療にあたるのは、院長の小久保透先生と妻で副院長の小久保麻子先生。腎臓内科と高血圧、循環器内科を担当する透院長と、糖尿病治療を専門に手がけてきた麻子副院長による2人体制で、各々の専門性を生かした医療を提供している。高血圧症や糖尿病などの生活習慣病の治療を通じて、心臓や腎臓の深刻な疾患を未然に防ぐべく、患者とじっくり向き合い続けてきた2人に、開業の経緯やクリニックの強み、診療時に心がけていることなど、詳しく話を聞いた。

(取材日2024年2月14日)

糖尿病や高血圧症、循環器疾患など専門的な診療に注力

こちらは2007年の開業だそうですね。

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院1

【透院長】つい先日、開業から丸17年が過ぎ、18年目に入ったところです。私たちはもともと神奈川県にある北里大学病院に在籍していたので、開業場所も当初はそちらに近いエリアを想定していたのですが、親戚が住んでいてなじみのあった世田谷で偶然この場所とご縁があり、開業と同時に住まいもこちらに移しました。開業当初から長くかかりつけにしてくださっている患者さんも多く、また、私たちが専門的に手がける高血圧症や糖尿病といった疾患の特性上、患者さんは年配の方の割合が高くなっています。一般内科では、子育て中のファミリー層が増えているエリアということもあり、若いパパママ世代の来院も多いですね。近隣にお住まいの方を中心に幅広い世代の患者さんが来られています。

クリニックの特色を教えてください。

【透院長】地域のかかりつけ医として内科全般の診療に幅広く対応していますが、とりわけ高血圧症や糖尿病といった生活習慣病の治療に力を注いでいます。互いの専門性を生かし、基本的には私が高血圧症、妻が糖尿病を担当していて、将来的に心臓や腎臓を悪くしないよう全身管理につながるような専門的な診療を行えることが当院の強みだと思っています。風邪症状や発熱で来院される患者さんも診ますが、新型コロナウイルス感染症の流行を契機に高血圧症や糖尿病、循環器疾患、腎臓疾患といった専門医療に重点を置くようになり、できるだけレベルの高い検査、診療を地域の中で提供できるよう体制を整えています。

診療で心がけていることを教えてください。

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院2

【透院長】患者さんに優しく接し、緊張感を解いて何でも気楽に相談しやすい雰囲気づくりを大事にしています。不調があって医療機関にかかる際は、誰しも少なからず緊張や不安を抱えて来られますからね。症状や疾患の説明も専門用語をなるべく使わないようにして、図で示したり、平易な言葉でわかりやすく伝えることを意識しています。
【麻子副院長】私の場合は、糖尿病の治療を始めるにあたって患者さんの日常生活の様子を深く知ることが欠かせません。ですから検査データなどを患者さんと共有しながら、仕事内容や食生活、運動習慣の有無などを細かくヒアリングして、その方の生活スタイルに合わせて無理なく続けられるような治療計画をご提案するようにしています。幸い、当院の患者さんは割とよく話してくださる方が多いので、助かっています。

エコー検査を得意とし、全身の検査で幅広く活用

院長はもともとは腎臓がご専門と伺いました。

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院3

【透院長】腎臓疾患の中でも糸球体腎炎の代表格であるIgA腎症に関する研究に携わってきました。IgA腎症はアジア人に多い疾患といわれ、糸球体という組織の炎症によって蛋白尿や血尿といった症状に始まり、放っておくと腎機能が低下して人工透析が必要になります。こうした専門分野とは別に、臨床の場で循環器や消化器などの診療経験も積んできましたから、内科の中でも特に心臓と腎臓を悪くしないという観点に立ち、高血圧と循環器内科、腎臓内科分野の診療に力を注いでいます。

副院長は大学院でも糖尿病の研究に携わっていたそうですね。

【麻子副院長】大学卒業後は派遣先の病院の一般内科で経験を積み、その後大学院で糖などの栄養分を細胞に取り込む輸送担体(トランスポーター)の研究にあたりました。大学病院では内分泌代謝内科に在籍していて、糖尿病の症例を多く手がける中で専門性を高めていった形です。糖尿病は患者さんの生活習慣が反映されやすい疾患ですから、治療だからといって医師の目線だけで理想を押し付けてもなかなかうまくいきません。近年、治療薬の種類が増えて、患者さんの生活スタイルにマッチした治療法の選択肢が広がってきました。「この病気になってしまったのは、自分がだらしないからだ」と、ご自分を責めてしまう方もいらっしゃいますが、糖尿病の背景には遺伝的な要素も関係しています。患者さんご自身が罪悪感を抱えずに、前向きに治療に取り組めるような声がけを大事にしています。

院内には、専門的な検査や診療のための設備も充実していますね。

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院4

【透院長】エックス線撮影、心電図、24時間ホルター心電図、動脈硬化検査、ヘモグロビンA1c迅速検査などを実施しています。また、当院はエコー検査を得意としており、心臓・肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱・前立腺・甲状腺・頸動脈などにおけるさまざまな疾患を診断することができます。エコー検査は患者さんにとって負担の少ない検査ですので、自分はどの臓器が悪いのかとお悩みの方は、まずはエコー検査を受けてみることをお勧めします。その上で、CTやMRIなどより精密な検査の必要性を判断します。悪性疾患などが疑われる場合には、東邦大学大橋病院、東京医療センター、関東中央病院などへ速やかにご紹介させていただきますので、ご安心ください。

身近な存在のクリニックとして患者の健康を支えたい

ところで、お2人がそれぞれ医師を志したきっかけをお聞かせください。

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院5

【透院長】私は別の大学の理学部に進学して物理学を学んでいたのですが、その道で自分の将来像がいま一つ描けず、大学3年生の時に医学部を受け直しました。父が地方で皮膚科と泌尿器科の開業医をしていて、昨年95歳で他界しましたが、亡くなるほんの数日前まで診療していた、まさに「生涯現役」の人でした。当初は医師になるつもりがなかった自分が、結果的に同じ医師の道を歩んでいるというのは、何とも不思議な感じがしますね。
【麻子副院長】私の実家も整形外科を開業していたのですが、私の場合は自分も医師の道に進むのかなという思いを持ちながら育ちました。実家の病院は入院施設もありましたから、大勢のスタッフが慌ただしく働いていたのを幼心に覚えています。開業した今になって初めて、24時間体制の病院を運営していた父は本当に大変だっただろうなと実感しますね。

お忙しい毎日かと思いますが、プライベートの時間はどのようにお過ごしですか?

【透院長】日曜日でもだいたい朝からここに来て、前日のデータやカルテの整理などの仕事をしています。夜遅くまで働くのはつらいので、朝早く来て2人で仕事を片付け次第、お気に入りの店で食事をしたり、買い物をして帰宅するというのが休日のルーティンでしょうか。
【麻子副院長】私はもともと美術館巡りが好きなのですが、新型コロナウイルス感染症の流行を機に足が遠のいてしまっているので、そろそろ再開したいですね。職場と家の往復ばかりで地味な生活ですが(笑)、自宅からクリニックまでの通勤は2人で歩くようにしているので、片道10分ほどのウォーキングタイムがいいリフレッシュになっています。

最後になりますが、読者に向けてメッセージをお願いします。

小久保透院長、小久保麻子副院長 内科小久保医院6

【透院長】人生100年時代とよくいわれるようになりましたが、当院の患者さんでも80代の方はもちろん、90代でも一人暮らしで家事もこなし、徒歩で通院されてくる方が多くいらっしゃいます。大きな病院を受診するのは待ち時間や移動など心身ともに負担を伴いますが、当院は地域の中で大学病院と遜色のない専門的な診療の提供に努めています。患者さんにとって負担の少ない検査や生活スタイルに合わせた治療選択を念頭に、身近な存在のクリニックとして患者さんの健康をお支えしますので、高血圧や糖尿病のほか、動悸や息切れ、むくみ、めまいなど気になる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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