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放置すると大きなリスク
親知らず抜歯のメリットとは

槇野歯科医院

(大阪市平野区/平野駅)

最終更新日:2023/12/08

槇野歯科医院 放置すると大きなリスク 親知らず抜歯のメリットとは 槇野歯科医院 放置すると大きなリスク 親知らず抜歯のメリットとは
  • 保険診療

「抜歯が必要と言われたけれど怖くでできない」「痛くもないし腫れてもいないのに抜歯は必要なのか」などいろいろな不安を抱える人も多い親知らず。しかし親知らず自体だけでなく隣の歯の虫歯の原因になるほか、顎の骨が溶ける、隣接の歯を押し出して歯並びに悪影響を与えるなど、さまざまなリスクがあり放置は危険だ。「年を重ねれば重ねるほど骨が硬くなり抜歯が難しくなっていくため、骨がやわらかい若いうちに抜歯を」と呼びかけるのが「槇野歯科医院」の槙野晃久院長。親知らずに関する適切な知識を得るため、放置した際のデメリットや抜歯のベストタイミング、治療の流れや術後の生活について話を聞いた。

(取材日2023年6月19日)

放置はリスク大。歯並びや顔の形にも影響を与える親知らずは抜歯して不安のない毎日を

Q親知らずを抜かないで放置するとどんなデメリットがありますか?
A
槇野歯科医院 親知らずを早期に抜歯するメリットは多い

▲親知らずを早期に抜歯するメリットは多い

完全に出ている、あるいは一部顔を出している親知らずは、歯ブラシが届きにくく、親知らず自体もその手前の歯も、虫歯になりやすいのがデメリットです。また親知らずからの圧力で隣の歯が前方へと押し出されるなどして、歯並びに影響を及ぼすこともあります。親知らずが存在することでエラが張ったように見えることから、見た目が気になって親知らずの抜歯を希望される方もいらっしゃいます。たとえ完全に埋まっている親知らずであっても、前の歯を押したり、腫れたり膿んだりして顎の骨を溶かしてしまうなど、さまざまな悪影響が考えられます。抜かなくていい親知らずももちろんありますが、完全埋没であっても抜歯をお勧めすることもあります。

Q親知らずを抜くのに良いタイミングはあるのでしょうか?
A
槇野歯科医院 体調や気候を鑑みて抜歯の日程を検討すると良い

▲体調や気候を鑑みて抜歯の日程を検討すると良い

炎症があると麻酔ができないため、炎症を治えるために抗生物質を処方した後抜歯を行います。体調を崩しやすい真夏や真冬、季節の変わり目は、親知らずの症状が出やすいです。10月・11月など気候が良く快適な時季は抜歯に適しているでしょう。また年齢を重ねると骨が硬くなって抜歯が困難になり、最悪の場合、顎の骨を骨折することも。糖尿病など生活習慣病の方はお薬などの影響もあり、出血が多く治療しにくい傾向があるので、これらの懸念が少ない40歳くらいまでに抜歯を検討してください。また妊婦さんは親知らずの症状が出ても抗生物質などの服用はできません。妊娠・出産を希望される女性は早めに抜歯しておくことをお勧めします。

Q治療の際に心がけていることなどはありますか?
A
槇野歯科医院 抜歯リスクも踏まえた上で抜歯に臨むと良い

▲抜歯リスクも踏まえた上で抜歯に臨むと良い

最も重視しているのが、きちんと麻酔を行って対応することです。当院で対応できない場合はその旨しっかりとお伝えし、病院などでの抜歯をご検討いただきます。また、恐怖心が強いと感じられる場合はお声がけをしてひと呼吸置くためにも、抜歯には1時間半ほどの時間を用意するなど余裕あるスケジュールを組んでいますね。患者さんのお気持ちを無視して抜歯を強行することはありません。抜歯時に気をつけていることは、血管を避けつつ大きく切開して術野を確保すること。出血を最小限に抑えながらも抜歯自体の時間を短縮できるよう努めています。

Qどのような流れで治療を行うのでしょうか?
A
槇野歯科医院 抜歯前に体調など違和感がある場合は、気軽に医師に相談しよう

▲抜歯前に体調など違和感がある場合は、気軽に医師に相談しよう

問診票の記入からスタートし、パノラマエックス線や歯科用CTなどの画像検査を行って、親知らずの抜歯が当院で可能かどうか、抜歯の必要性も含めて診断していきます。炎症が起きている場合は抗生物質を術前投与し、後日抜歯を行います。当日は麻酔を行い、患者さんの様子に注意しながら治療を進めていきます。無事に抜歯が終わったら、5種類の抗生物質と3種類の痛み止め薬の中から、それぞれ患者さんに合うお薬を3~5日分ほど処方。翌日または2、3日目にご来院いただいて経過を観察し、術後1週間から10日で抜糸をします。抜歯から2週間ほどで違和感もなくなるでしょう。

Q抜歯後の生活で気をつけるべきポイントはありますか?
A
槇野歯科医院 抜歯後は出血しやすいため、入浴や運動にも注意が必要

▲抜歯後は出血しやすいため、入浴や運動にも注意が必要

麻酔が切れた4~5時間後くらいから食事が可能ですが、出血しやすくなってしまうため、術後2日目くらいまで多量の飲酒は控えましょう。また激しい運動はせずシャワーのみとして入浴は控えてください。下の親知らずの抜歯痕は物が詰まりやすく嫌な臭いを発することもあるため、そうなる前に歯科医院でクリーニングをお勧めします。歯磨きは抜歯当日から可能ですが、傷口に触れないよう注意が必要です。上の親知らずを抜いたときは、上顎洞と呼ばれる鼻の空洞に穴が開いた状態となって口腔内とつながることがまれにあります。そのような場合は、穴がふさがるまで鼻をかむことは避けましょう。

ドクターからのメッセージ

槇野 晃久院長

40・50代以上の方は骨が硬くなってしまい、抜歯が難しくなります。それに加え、生活習慣病などがあれば出血量の多さなど手術時のリスクも高くなってしまいます。高齢の患者さんの中には、抜歯が原因で顎の骨が折れてしまう人もいるのです。一方、骨がやわらかく健康な若いうちに親知らずを抜歯すれば、歯もスムーズに抜きやすいですし、就職や結婚、妊娠・出産など重要なライフイベントも不安なく迎えることができるでしょう。親知らずを放置していて良いことはありません。「思い立ったが吉日」です。覚悟を決めたらすぐに行動することをお勧めします。

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