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吉村 理恵 副院長の独自取材記事

よしむら歯科医院

(太宰府市/西鉄五条駅)

最終更新日:2023/07/28

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院 main

西鉄五条駅から徒歩6分。太宰府天満宮の参道へ続く道沿いにある「よしむら歯科医院」は、吉村雅明院長と吉村理恵副院長が1987年に開業した。以来30年以上この地の歯の健康を守り続けており、3代にわたって通う家族もいるという。「20年、30年とメンテナンスに通ってくださる方も多いんですよ」と、はつらつとした笑顔を見せる理恵副院長は、歯周病・インプラント・矯正など幅広い治療に対応する。そんな副院長が大切にしているのが、歯を残す可能性を諦めないことだ。「1本の歯だけを診るのではなく、噛める状態を維持し、生涯を豊かに暮らしていただきたいのです」と、上品な口調ながら明るく話しやすい副院長に、歯科衛生士の魅力、矯正・インプラント治療に対する考え方などについて詳しく聞いた。

(取材日2022年5月25日)

歯科衛生士とともに30年以上、地域の歯を守り続ける

開業は1987年だそうですね。

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院1

そこから30年以上がたちますが、開業当初から通ってくださる方、そのお子さん、お孫さんなど、幅広い世代の患者さんがおられます。太宰府の方は健康志向が高いようで、「こないだ102歳になりましたよ」と笑顔で言いながら徒歩でいらっしゃる方もおられるんですよ。ほかにも、親御さんに連れて来られていた幼稚園の子が、「子どもが生まれました」と連れてきてくれたり、本当に長く通い続けてくださる方が多いんです。当初から歯科衛生士によるメンテナンスにも力を入れていたので、80〜90代になっても、「自分の歯を守るためには、3ヵ月に1度のメンテナンスを受ける」ことが生活に根づいている方がとても多い印象です。

そうすると、そのお子さんやお孫さんも自然と見習ってくれるのでは?

そうだといいですね。歯科医院に定期的に通う親御さんやおじいちゃんおばあちゃんが、お年を召しても自分の歯で食事ができる様子を見ることで、「良い習慣を続ければ健康でいられるんだ」と、お子さんたちが理解してくれると、それは私たちにとって、とても喜ばしいことです。当院には20〜30年メンテナンスのために通ってくださっている方も多いのですが、これからもそういった患者さんを増やしていかなくてはなりません。大事なのは、たとえ歯周病が進行してしまったとしても、根気よく治療とケアを続けることです。治療や地道なメンテナンスが、自分の歯を守ることにつながるということを、診療を通して実感していただけるよう私たちも精いっぱい力を尽くします。

歯科衛生士さんたちの力も大きいのではないでしょうか。

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院2

まさにそうです。歯科衛生士がいないと、当院は回らないと思います。患者さんと本当にお友達のように仲良くなるので、すごいといつも心の底から思っているんですよ。メンテナンスには患者さんの生活環境の把握が必須ですが、だからこそ一足先に「あの患者さんは最近、骨粗しょう症のお薬を飲み始めたそうです」と重要な情報をキャッチアップしてくれるんです。治療においても重要な情報なので、本当に助かりますね。現在は常勤が5人、産休などがきっかけの非常勤が2人という体制で、多くは担当制になっています。産休前もきちんと業務の引き継ぎをしてくれますし、ありがたいことに「またここで働きたい」と戻ってきてくれるスタッフも多いです。そういう存在がいるからこそ、3ヵ月ごとのメンテナンスが患者さんにとっての「当たり前」になるのかもしれませんね。

どんな場合でも、歯を残せる可能性を追求していく

先生は開業後、海外に留学などもされていますよね。

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院3

留学というほどの長期のものではないので、セミナーや勉強会と言ったほうがしっくりくるかもしれません。そもそも海外まで勉強に行ったのは、インプラントだけではなく、それに伴う骨や体の状態についてもっと学びを深めたいと考えたからです。私は歯周病やインプラント、矯正など、いろんな分野の治療をしたいタイプで、今も「歯科・林美穂医院」の林先生が名誉会長を務める女性歯科医師のスタディーグループで積極的に勉強を続けていますが、留学もそのスタディーグループの先生たちと一緒にアメリカに渡り、ミシガン大学で勉強をしたものです。職業に男女差はないとは思いますが、スタディーグループの女性の先生方はとにかくパワフル。一緒にいると元気がもらえますし、勉強熱心で刺激を受けます。まさに切磋琢磨する仲間という存在なのです。

インプラントのご相談も多いのでしょうか?

歯を失う原因にもいろいろあって、歯周病もあれば、噛み合わせのずれなど何らかの原因で歯が割れていることがわかり、結果的にインプラントになるということもあります。私が大事にしているのは、歯を残せる可能性があれば、それをできる限り追求していきたいということです。歯科用CTは、顎や歯の形態や、病巣の状態、骨の厚さなども詳しく観察できますから、歯の状態をしっかり見極めるのに非常に役に立つのです。しかし、中には歯科用CTをもってしても破折がはっきりと診断できないようなことがあります。その場合はいったん抜歯をして破折がないか確認し、破折がなければ再植する方法も検討します。もちろん事前に理由を詳しく説明し、患者さんにご納得いただいた上で行うようにしています。

歯科用CTの有無で、患者さんの納得度にも大きな差が出ますね。

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院4

歯科用CTは歯周病治療、インプラント治療、矯正など、さまざまな場面で活躍します。最初に導入したのは15年ほど前ですが、導入したことで患者さんに説明できる内容が格段に詳しくなり、患者さんも理解しやすいものになりました。歯が破折したようなケースでも、歯科用CTがあることで、私も患者さんもしっかり現状を理解した上で、納得して治療に臨むことができるのです。マイクロスコープや歯科用CTなどの先進機器は、精密な治療が提供できるというだけにとどまらず、患者さんとの信頼関係、そして治療の結果にも、良い影響をもたらしているのだと思います。歯科用CTは私の治療の相棒と言ってもいいかもしれませんね。

「歯科医師は人の人生を救う」。今も恩師の言葉を胸に

小児・成人、いずれの矯正にも注力されているとか。

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院5

お子さんの矯正は、混合歯列期という、乳歯と永久歯が入り交じる生え替わりの時期に行います。上顎は12歳くらいで成長が止まってしまいます。それまでに顎を広げておかないと、歯が並ぶスペースがなくなるだけではなく、舌のスペースも狭くなってしまいます。そうすると舌が喉のほうに落ちて、睡眠時無呼吸症候群の原因になることも。できるだけ歯のアーチを広くしながら矯正したいという目標をもって矯正を行っています。また当院では歯を抜かない矯正を行っています。歯1本につき7mmほどの幅がありますが、歯を抜いてこの7mmを詰める期間が不要な分、期間も短くなりますので、目安として1年〜1年半で矯正が終わるとお考えください。

その矯正に適したのが、小学校の間の時期なのですね。

小学校の間は、お子さんの成長期でもあります。その成長する力をうまく活用して矯正を行うんです。それにその年代のお子さんは、適応能力がとても高い。矯正装置を入れても、すぐに喋る、食べるなどに慣れてくれるんです。お子さんの心理的・身体的な負担を考えると混合歯列期に矯正を行うのが良いでしょう。一方、大人の方の矯正は、インプラントを入れる前提で歯全体のバランスを整える目的で行うこともあります。全体の「噛む」バランスが取れていないと、インプラントを入れたことで歯が破折するなどリスクがあるからです。どのような目的で行うにせよ、歯科用CTなどを用いて細かい点を含めしっかりと全顎的に診断をした上で、矯正を進めていきます。

そうして、患者さんの歯を残せるようにしていくのですね。

吉村理恵副院長 よしむら歯科医院6

「医師は人の命を救うけれど、歯科医師は人の人生を救う」という恩師の言葉は、今でも忘れられません。せっかくインプラントを埋入しても、インプラントだけが残ってほかの歯はボロボロ、という状態になっては元も子もないですよね。お口全体で噛める状態にし、それを維持しながら、患者さんには生涯を豊かに暮らしていただきたい。これが私の一番の望みです。私ももう60歳を超えましたが、相棒である歯科用CTも2台目を迎え入れたことですし、まだまだ患者さんのためにできることは多いと考えます。これからも院長やスタッフとともに、力の限り歯科医師としての務めを果たしていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント(上部構造含む)/35万円~、小児矯正/44万円~、成人矯正/74万円~

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