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産後に多い尿漏れや湯漏れ
女性医師に相談してQOL向上を

池田産婦人科医院

(京都市伏見区/桃山南口駅)

最終更新日:2023/05/23

池田産婦人科医院 産後に多い尿漏れや湯漏れ 女性医師に相談してQOL向上を 池田産婦人科医院 産後に多い尿漏れや湯漏れ 女性医師に相談してQOL向上を
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頻尿や尿漏れなど、尿に関する悩みを抱える女性は少なくない。特に妊娠中や産後は泌尿器のトラブルに見舞われやすく、産後に骨盤底筋が緩むことがきっかけで、尿漏れの前段階である湯漏れと呼ばれる症状が生じる場合も。しかし、恥ずかしさから泌尿器科への受診をためらっている人や、このくらいたいしたことないと我慢している人も多いのではないだろうか。また、泌尿器科は男性患者が多いというイメージから、行きづらいと感じている人もいるかもしれない。京都市の「池田産婦人科医院」では、「女性泌尿器科」を掲げて、女性医師が同性のデリケートな悩みに寄り添い、こまやかに対応している。同院の鈴木友理先生、奥末理知先生、梶野真由果先生に、尿トラブルの種類やその原因、治療法について詳しく聞いた。

(取材日2022年6月6日/情報更新日2022年10月18日)

「女性泌尿器科」で、産後の湯漏れや尿漏れなど人には相談しづらい尿トラブルを改善へ

Q若い女性にも尿トラブルで悩んでいる人が多いのですか?
A
池田産婦人科医院 何でも気軽に相談してほしいと話す奥末先生

▲何でも気軽に相談してほしいと話す奥末先生

【奥末先生】尿に関するトラブルは中高年に多いと思われがちですが、若い女性にもよく見られます。特に妊娠中は腹圧が高く尿が漏れやすい状態ですし、産後は骨盤底筋が緩むことが原因で、尿漏れの前段階であるお湯漏れが起こる場合も。お湯漏れは入浴後、腟の中に入ったお湯が後から出てくる症状です。多くの人が経験するものの、医師に相談すべき症状だと認識していなかったり、産後だから仕方ないとそのままにしてしまったりするケースも少なくありません。しかし不快な状態を放置すると、産後うつにつながるリスクもあります。市販の尿パッドはデリケートゾーンのトラブルを招く心配もあるので、ぜひ泌尿器科の医師に相談してほしいですね。

Q尿トラブルはどのような原因で起こるのですか?
A
池田産婦人科医院 気さくな話し口調で語る片山先生

▲気さくな話し口調で語る片山先生

【片山先生】例えば尿失禁は大きく分けて、尿道に問題がある腹圧性と、膀胱に問題がある切迫性の2種類があります。腹圧性は妊娠出産を経験し、尿道を締める骨盤底筋が緩むことが大きな原因です。くしゃみをしたり重い物を持ったりすると漏れてしまうのが特徴ですね。また、赤ちゃんが大きくなると腹圧が高くなるので、妊娠後期になるとかなり多くの方が尿漏れを経験されます。肥満も腹圧が高くなる原因の一つなんですよ。一方、切迫性は加齢に伴い膀胱が過敏になる過活動膀胱などが原因なのです。糖尿病や高血圧などの基礎疾患、脳神経系の病気やヘルニアなど脊椎の病気が原因になることも。腹圧性と切迫性の症状が併発するケースもありますね。

Q検査・診察・治療は何をするのか気になります。
A
池田産婦人科医院 常に「自分がされる立場だったらどうか」を考えて診療にあたる

▲常に「自分がされる立場だったらどうか」を考えて診療にあたる

【鈴木先生】尿トラブルに膀胱炎が隠れている可能性もあるので、まずは尿検査を行います。膀胱炎が原因になっている場合は、お薬の処方で済むケースが大半なのです。膀胱炎が見られない場合は、問診などによって尿失禁が腹圧性なのか切迫性なのかを判断します。腹圧性の尿失禁が疑われる場合は、尿道の緩みをチェックするために、実際に咳をしてもらって尿道の状態や尿漏れを確認する検査を行うこともありますよ。治療は腹圧性の場合も切迫性の場合も、まずは緩んだ筋肉を鍛える骨盤底筋体操に取り組んでいただきます。腹圧性の尿失禁で、約3ヵ月間体操をして変化が見られない場合には、尿道を締める目的のお薬を使うこともあります。

Q体操を続けるのは根気が必要ですね。
A
池田産婦人科医院 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医である鈴木先生

▲日本泌尿器科学会泌尿器科専門医である鈴木先生

【鈴木先生】骨盤底筋体操は一定期間継続する必要がありますが、ご高齢の方は比較的結果に現れにくいのが難点。そこで当院では、電磁波を発する機械を用いた治療をご案内することもあります。服を着たまま座って使用できるので、恥ずかしさや治療の違和感が軽減され、気軽に続けやすいのではないでしょうか。骨盤底筋の位置や鍛える感覚が体感でき、普段の体操にも生かせると思います。また、骨盤底筋体操は産後に生じやすい尿漏れやお湯漏れの予防にもつながりますよ。膣のトレーニングともいわれており、ウェブでもさまざまな膣トレの情報が出回っていますが、自己判断は危険ですので当院に相談に来ていただきたいですね。

Q女性泌尿器科なら女性が気軽に受診できそうですね。
A
池田産婦人科医院 必要に応じて専門の医療機関への紹介も速やかに対応する

▲必要に応じて専門の医療機関への紹介も速やかに対応する

【青谷先生】実は婦人科に来られる多くの女性が尿漏れなどの女性特有のお悩みを抱えています。皆さんやはり一般の泌尿器科はハードルが高く、婦人科に相談しようと思われるようですね。そのため当院では婦人科と併せて女性泌尿器科も設けています。尿の悩みは異性には相談しづらいかと思いますので、当院で同性のドクターと話をして、「悩んでいるのは自分だけではない」とわかるだけで安心できると思いますよ。悩みを話せる場所があると、つい億劫になってしまう骨盤庭筋体操も、「次まで頑張ろう」と思えるのではないでしょうか。疾患を治すだけではなく、患者さんの抱えておられる悩みに寄り添うこともクリニックの大切な役目だと思います。

ドクターからのメッセージ

井上 真理子院長

「尿漏れはあるけれど、症状が軽いので我慢すればいい」「入浴後に膣からお湯が漏れるような気がするけれど、受診するほどではない」などと自己判断せずに、泌尿器にまつわるトラブルで悩んでおられるなら、お気軽にご相談にいらしてください。命に関わるような症状ではありませんが、放っておくと悪化するケースが少なくありません。また、尿漏れが心配で旅行に出かけられないなど、尿トラブルを抱えたままでいると、生活の質が低下してしまう心配もありますよね。当院では女性泌尿器科を掲げ、女性のデリケートな悩みに共感できる女性医師が診療しています。どうぞ一人で悩まず、勇気を出して一歩を踏み出してくださいね。

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