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堀江 修 院長の独自取材記事

伊勢原駅前クリニック

(伊勢原市/伊勢原駅)

最終更新日:2024/01/15

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック main

「伊勢原駅前クリニック」は小田急線・伊勢原駅より徒歩1分の場所にある。院長の堀江修先生は、丁寧な説明を行う誠実な話し方が印象的。クリニックの外来診療は外科をはじめ、内科・整形外科・消化器外科・肛門外科・形成外科など幅広い診療を行っている。地域における訪問診療の体制が充実していることが一番の魅力だろう。今回は、主に訪問診療について、堀江先生に詳しい話を聞いた。

(取材日2023年7月12日)

幅広い病気を診る外来診療の体制

堀江先生の経歴を教えていただけますか?

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック1

私は東海大学医学部を卒業後、同大学医学部付属病院の消化器外科に入職していました。その後、1992年に当院の前身である堀江医院に入職しました。2018年に現在の名称に変更して、無床診療所となり、外来とともに訪問診療を始めました。高齢化が進み、これからは訪問診療ができるクリニックが必要と考えたためです。

どういった患者さんが多く来院されるのでしょうか?

外来にお越しになるのはご高齢の方が多いです。3分の1は伊勢原市にもともとお住まいの方ですね。ほかは、東京都から移住してきた方や、別の地域から通院されてくる方々です。移住されてきた方々では、伊勢原市の企業に勤務する方や、新たに建設された団地にお住まいのご家族で来院される方もいらっしゃいますね。

外来ではどのようなお悩みの患者さんを診療されているのですか?

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック2

私の専門は外科で、前身の堀江医院も外科を標榜していたのですが、現在は外科・内科・整形外科・消化器外科・肛門外科・形成外科を標榜しており、基本的には幅広く診ています。堀江医院が開業してから100年以上の歴史があるのですが、昔から、肛門外科には力を入れていて、多くの患者さんを手術してきました。

充実の訪問診療体制がつくられた経緯と現状

訪問診療を始められた頃のお話を教えていただけますか?

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック3

先ほどもお話ししたように、2018年から始めたのですが、当時は私1人が主に担当していて、非常勤の医師に入ってもらう感じでした。次第に、患者さんが増え、私1人では難しくなったので、常勤の医師にも訪問診療に加わってもらうことになりました。現在は私を含め常勤医師が3人、非常勤医師が約10人で診療にあたっています。訪問診療は患者さんの紹介や診療のバックアップを病院にお願いすることで成り立っていますが、当院の場合は伊勢原市にある東海大学医学部付属病院と伊勢原協同病院が二本柱です。訪問診療は多科にわたりますので、当院にはない精神科、脳神経内科、脳神経外科、泌尿器科といったようなさまざまな診療科の先生が非常勤として加わっています。

訪問診療を始められて、お気づきになったことは何かありますか?

現在はたくさんの患者さんがいらっしゃいますので、運営はもうほとんど病院と変わらない感じです。訪問診療だと、行ってみないことには患者さんの病状だけでなく、ご家族や住宅の状況もわかりません。単純に病気だけを診れば良いということではないんですよね。患者さんご自身が重症の場合、意思の疎通が取れないこともあるので、ご家族のご意向をよく伺うことが必要になります。多職種連携も必要になってきますし、そういう点も外来とは大きく違う部分でしょうか。

多職種連携とは、具体的にはどういった形ですか?

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック4

訪問診療は医療だけでは成り立たず、訪問看護師や、介護、特にケアマネジャーといった職種との方々との連携も重要です。実はその辺りの調整が難しいところがありますので、当院ではサービススタッフという事務職がおり、医師だけで行うのは難しい調整をお願いしています。そういったスタッフとの連携がないとやっていけないというのも外来診療とは違うところですね。また当院は訪問診療では医師と看護師ないしサービススタッフがペアで伺うようにしています。やはり患者さんやご家族は医師には話しにくいこともあるようで、そういったことでも看護師やスタッフになら話せるということもあります。看護師やスタッフを通じ、医師が要望を確認するといった感じですね。

患者の家族の言葉が学びにつながる

訪問診療のやりがいとはどんなところにあるのでしょうか?

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック5

ご高齢の患者さんは、やはり住み慣れたご自宅で最期を迎えたいという方は多く、ご家族もできればご自宅で看取りたい、という方がたくさんいらっしゃいます。ですが、例えば末期がんの患者さんは、日によって状況が変わりますから、ご家族にとっては「どうしたらいいか」とご対応に悩むことも多いようです。そういった不安をいかに取り除くかが、医療者にとっても苦心するところです。そういった状況で最終的に「家で看取ることができて良かった」「ありがとうございました」とご家族におっしゃっていただけるように訪問診療に取り組んでいます。そういったことの積み重ねが当院スタッフにとっても学びになっていくのだと考えています。

今後の展望について教えてください。

法人全体の話にはなりますが、現在、厚木市、秦野市、平塚市といった近隣地域でも訪問診療を行っています。拠点をつくって、幅広い地域をカバーできる体制にして、連携を図っていきたいですね。夜間・休日に患者さんが急変した時にすぐ向かうことができるオンコールの体制を今よりも充実させることも重要ですので、並行して進めていきたいと考えています。

最後に患者さんへのメッセージをお願いいたします。

堀江修院長 伊勢原駅前クリニック6

これからも訪問診療と外来診療の2軸で地域の方の健康を守り続けたいと考えています。そのために、多くの方が安心して医療を受けられるような、体制づくりや工夫などを、多くのスタッフとともに考えていきたいと思います。ぜひ、困ったことがあれば気軽に来院してください。

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